アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

「放棄&トンズラ」が流行る予感が

2012年01月17日 | Weblog
 船が沈むとき、船と運命を共にするのが船長ですよ…ね?
 それは、(旧)日本海軍のはなしで、今は違うって?と、いうこは、今は、船が沈みかけたら船長はいち早く避難するのが美徳なのかな?
 船と共に沈んでいかなくてもいいけれど、船長たるもの乗客乗員全員を避難させる最善の努力をしたのちに退船していただきたいもの。

 しかし、それが通じない…。イタリア中部沖のジリオ島付近で座礁した豪華客船コスタ・コンコルディアのスケッティーノ船長は、いち早く避難しておられた。四千数百人の乗客乗員がまだ船内にとりのこされていたのに!
 船は数年で建造できるが、自分のような優秀な船長は、育成するのに10年はかかる。自分が避難しなければ海運界の大損失。…そういう理屈を付けての避難ではなく、「自分さえ良ければいい」という考えに基づいた行動だと思いますがね。
 乗客より先にジリオ島に避難している船長を見つけた沿岸警備隊関係者が、「そりゃないぜ、船長!船に戻って、避難を指揮しなさい」と、たしなめたという。船長は、こそこそ、うろうろして、結局船には戻らなかった。(過失致死などの容疑で検察に身柄を拘束された)
 イタリアの航海規則では、「緊急時に船を放棄した船長は、最高12年の禁錮刑を科す」というのがある。死者も出ているので、禁固12年は、ほぼまちがいないところか。

 イタリアの場合、国会議員の収入はEUでは最高クラス。国民はというと、財政赤字克服のため耐乏生活を強いられている。新内閣は、国会議員の収入を引き下げ、他のEU諸国並みにしようとしました。すると議会側は、「議員歳費改定は国会の権限」との理由で抵抗。ようやく引き下げに応じるようですがね。これって、「自分さえ良ければ」ですね。
 労働組合は、「解雇条件の簡素化、労働契約の改定などに反対」。組合が弱体化するというのが理由。イタリアが潰れたら元も子もなくなるのに…。「自分さえよければ…」その自分すら危ういのに。

 人のことを言ってられませんでした。日本の議員さんへの報酬は、EUの国会議員の収入の数倍。もちろんそれは、私どもの税金。
 EU諸国とは比較にならないぐらい巨額の赤字国債を発行しても、破綻しない。なぜなら、外国の銀行からでなく私ども国民から借りているから。

 改造野田内閣、スケッティーノ船長に倣って逃げださないでよーっ!増税案の前に、議員総数の削減、議員歳費の削減でしょう!
 スケッティーノ船長のようなケース、日本でも起こる可能性があります。