「米粒耳机」が不要な運転免許試験…

　日本語の読み書きが出来ない中国人が、日本の自動車運転免許試験の筆記試験で、ほぼ満点をとる。「これはおかしい」と、疑って当然。
　実は、無線イヤホン「米粒耳机」でカンニングしていたという。
　このカンニングに関連した容疑で、警視庁が逮捕した中国人は４人。聞けばこれまでに１００人以上が同じ手口により免許証を不正取得していた疑いがあるという。
　超小型の「米粒耳机」は毎年中国で耳の奥に入り込んで取れなくなる騒ぎを起こしているそう。

　日本の自動車運転免許試験（筆記）の問題用紙は日本語版しかない。中国語版があれば、「米粒耳机」でカンニングしなくても済むのに。
　中国語版のほか、韓国語、英語、ドイツ語…たくさんの言語で書かれた問題用紙を用意すべきですね。
　日本で、長期間にわたり自動車の運転をしたい外国人は少なくないはず。門戸を大きく広げましょうよ。それが国際化時代における、日本の自動車運転免許試験のあり方です。

　「日本語が分からない人に簡単に自動車運転免許証を与えたら、事故が増えるんじゃないか？」って？
　にこやかにお答えしよう。事故は増えないと思います。自動車の運転に、「言語」が必要ですか？道路標識を理解しておれば、運転の技術は外国人も日本人も同じだと思います。

　家人はアメリカで自動車運転免許を取得しました。筆記試験対策として、過去問を入手し、日夜猛特訓しました。英会話すらたどたどしいのに、「英語で書かれた運転免許試験」を受ける…。私も付き合って、子ども達も心配しての特訓。「米粒耳机」などない時代でした。結果は、頑張りの成果で一回で合格。
　在米の日本人の友人にそのことを話すと…
　「あの問題は、私が翻訳したのよ」
　「ど、どーゆうこと？」
　「えっ？日本語版の問題で受検したんじゃないの？」
　つ、つ、つまり、試験会場で、「ジャパニーズ（バージョン）プリーズ」と、いえば、日本語で書かれた問題を手渡されたのだという。そんなこととは知らなかった。
　アメリカの自動車運転免許試験の筆記は、何カ国語のバージョンがあるのか？な、な、なんと、「言語の数だけ作ることが出来ます」。「運転免許を取得したい人には、分け隔て無く機会を与えなければならない。そのためには、受検者が申し出た言語の問題を用意する」さすが、アメリカです。

　と、いうわけで、日本でも、「スワヒリ語で受検したい」と、いう人には、スワヒリ語の問題を作ってあげるべきです。中国人が、耳の奥の「米粒耳机」が取れなくなるという事故も起こさずに済みますしね。