アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

家人、腹を立てる!

2013年05月24日 | Weblog
 家人は家計を支えるべく、パートの仕事に出ています。私はのんきに、無報酬の仕事を3つ掛け持ちで毎日出かける…。そこへ、88歳、「要介護4」の老婆の介護…。
 この老婆の状況は…誰も信じないでしょうから書きませんがね。介護者が、鬱にもならず、老婆を虐待もしないのが不思議な状況です。高血圧になった程度…

 さて、「88歳、要介護4」の人を、お風呂へどうやって入れるか?
 1 自立歩行が出来ない。
 2 4年前からオムツ着用。失禁?当たり前でしょ!
 3 生気がないだろうだって?大暴れしますよっ!生気が漲っています。自立歩行  が出来なくて、どうやって大暴れするかって?座ったまま、パンチとキックを繰  りだします。

 家人は、この、「88歳、要介護4」を風呂へは入れられません。なぜなら、罵倒され、暴れられるから。腕力で、88歳に劣る…。ホント弱いのです…。私が風呂へ入れるといいだろうって?冗談じゃない。「88歳、要介護4の女性」の入浴介護と、オムツ交換は絶対にしませんから!

 でぇ、「デイサービス」。送迎してくれて、入浴もさせてくれる。
 それはいい。問題は、家人はパートへ行き。私は、無報酬の仕事へ行ってしまって、デイサービスの迎えが来るまでの時間、無人の家で老婆はどうやって待つか?

 そこで、「ヘルパー」なる人(制度)を利用する。我々の留守に、老婆を世話してデイサービスへ引き渡すところまでやってくださる。家の施錠も。

 で、事件は起こった。それまで、老婆が一人でヘルパーさんを待つ状況はなかったのですが(夫婦のどちらかが、ヘルパーさんにバトンタッチしていた)、ヘルパーさんが来るまで空白の時間ができた日(夫婦ともヘルパーさんが来る前に出かけた)に起こった。ヘルパーさんの証言から話をはじめましょう。

 お宅へうかがったら施錠してありました。鍵の置き場所は引き継いでありましたので家の中へ入りました。呼んでも返答がなく…寝室で寝ている老婆を発見。生死を確かめましたら、生きていることが判明。起こしましたら、パジャマ姿。
 「朝食はお済みですか?」
 「いや、まだ食ってねえ!」
 これは、大変と思い、テーブルのバナナを食べさせました。半分も食べずに、「もうたくさん」…。
 88歳の老婆に朝食も与えずに、出かけてしまう介護者…これは虐待です。

 と、まあこんなわけで、私ども夫婦は、「老人虐待」の嫌疑というか汚名を。

 真実は…
 朝食をさせ、食器も洗い、入れ歯も洗い…。我々が出かけてから、ヘルパーさんが来るまでの時間に徘徊してケガをしたり、火事を起こしたりされてはかなわないのでベッドへ誘導。寝かせてから出かけた…。
 そこへ、ヘルパーさんがやって来た…と、まあ、こういうわけ。

 家人が帰宅して…ヘルパーさんの置き手紙を読んでぇ…めずらしく逆上! 家人は、「看護師」であり、「ケア・マネージャー」。つまり、いわば看護・介護のプロ。それが、「老人虐待」の嫌疑をかけられたのですから、逆上もうなづける。

 老婆が、「いや、まだ食ってねえ!」と、証言したでしょうって?
 あ、の、ね、この老婆…正常じゃないかと思うほど、まともな応答をするのです。ところがそれが全て、「嘘」。「要介護4」の所以です。その嘘を、ほぼ100%の人が信じる。キッパリと大きな声で言い切るものですから、嘘だと思わない…。
 「トイレへ行きますか?」
 「イヤ、今、行ってきたばかり」
 自力で歩けないのに、今トイレヘ行ってきたばかりだと、ごくごく普通に言うのです。知らない人は信じますよ!まさか「嘘」とは疑わない。歩けない婆さんが、今トイレへ行ってきたばかりという嘘を…!オムツは・・・溢れんばかりなのに…
 
 こうして、私ども夫婦は、「老人虐待夫婦」のグレイゾーンへ。どうやって汚名を雪ぐかって?雪ぐ前に、こちらがあの世へ行っているでしょう。婆さんは間違いなく100歳まで(あと12年)生きるし、介護者である我々夫婦はあと、5~6年がいいところ。