アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

子ども達にロマンを与える…投てき選手2人?

2013年05月21日 | Weblog
 お勧めの列車の旅の一つに、「フラワー長井線」があります。えっ?またかって?まだ、5~6回しか書いていませんよっ!
 フラワー長井線は、山形県南陽市の赤湯駅から西置賜郡白鷹町の荒砥駅までのおよそ30km。その区間に17の駅がある。1年を通して車窓の景色が素晴らしい。東北の民衆の息づかいまでが、車内に伝わってくる…そんな鉄道です。

 終着駅というか始発駅というかぁ、荒砥駅で白鷹町に降り立つと…「東北のすばらしい田舎町」がそこにある。もっとも、途中で降りても、東北の素晴らしい田舎ばかりですがね。

 で、この白鷹町には、高さ約4メートル、重さ45トンもある巨岩、「つぶて石」がある。巨岩が「つぶて石」という名前はないだろうって?実は、この巨岩、まるでつぶてのように投げられたのです。
 鎌倉時代に怪力の武士が朝日岳から、この岩を放り投げた。岩は数百キロメートル飛んで、白鷹町下山の最上川に落ちた。朝日岳は、 日本百名山の「朝日連峰(大朝日岳、小朝日岳、西朝日岳など)」。山形県と新潟県の県境上。
 なぜ怪力の武士が岩を投げたか?た、たぶん…そこに石があった…まあ、気まぐれかな…。理由は分かりません(不勉強でした!)。

 この、「つぶて石」、洪水で淵に沈んでしまった。
 ところが、地元の人々は費用の数百万円を集めて、1999年に淵から「つぶて石」を引き上げた。「伝承も含めて子どもたちに、ロマンを与えたかった」

 この話は…「天の岩戸」と、似ています。「岩を放り投げた」部分だけですがね。
岩屋に隠れた天照大神が、外の騒々しさにそっと岩戸をあけて外を見た。その時岩戸のかげで待ち構えていた天手力男神(名前から想像するに、力持ちの男の神様らしい)が岩戸に手をかけ一気開けた!天手力雄命は、また天照大神が岩戸にお隠れになってはたいへんと、岩戸を下界へなげ捨てた。
三重県志摩郡磯部町恵利原から投げられた岩戸は、宙を飛んで飛んで、長野県長野市戸隠まで飛んだ(平成17年の合併前は、上水内郡戸隠村。この方が長野市戸隠よりずっと趣がありますけどねぇ)。岩戸を投げ飛ばして隠した…「戸隠」という地名の由来です。これは凄いですよ、数百キロメートルなんてもんじゃない。
 ハンマー投げに出たら、優勝間違いなし。大会の日は、競技場から半径線1000キロメートル以内の人に外出禁止令を出さなければ危なくてしょうがない。いつ、空からハンマー投げの鉄球が落ちてくるか分からない!

 と、いうわけで、「世の中には怪力の持ち主がいる」ということで…じゃなくてぇ…
 地名は、古事記や日本書紀から来ている…でもなくてぇ…
 「子どもたちに、ロマンを与えよう」…かな?