アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

ディスタンス警察

2020年07月11日 | Weblog
 面倒な書類には、きまって「職業を書く欄」があります。「無職」と書くしかないのですが、それってつまらないなあといつも思います。
 無職ながら「職業欄に書きたいなあ」と思う職業(?)は・・・
 〇 雀の大家さん業…我が家の換気扇を雀に貸して住まわせているので。
 〇 多量の薬 服用業…毎日欠かさずですから、立派な職業?
 〇 似非農民業…「農業」はぁ、口はばったいので「似非」を冠する。奥ゆかしい。
 〇 水中歩行業…そのまんま。英語にすると「アクアウオーキング業」
 ねっ!「無職」よりずっとおもしろいでしょ!
 なぬ?「『職業=対価としてなにがしかのお金をもらう』だろ。雀が家賃を払うか?プールで歩く高齢者にスポンサーがつくか?無職は無職でおとなしくしてろ」って?は~い、職業として認められないならしょうがないですね。「無職」も、対価なしだから、職業欄に「無職」と書いちゃだめなのかなあ?
 自粛要請が解除されて、プールも再開。次の手術まで、毎日アクアウオーキングに励みます。
 プールへ行くとまず、受付の女性に、染み入るような笑みをたたえながら挨拶します。更衣室では、(12年経っても)顔見知りがいないので、挨拶なしでOK。 なぬ?「12年経っても顔見知りが出来ない?それなら高度な自閉症だろう」って?あ、あのね、自閉症が、受付の女性に、染み入るような笑みをたたえながら挨拶しますか?その前に、プールへ行きますか?…行く人もいるかなぁ…。
 アクアウオーキングシーズを履いて、入水(「じゅすい」ではなく「にゅうすい」と読んでください。自殺ではないので)。歩き始めます。
 なぬ?「アンティークマンは、脊柱管狭窄やら大動脈弁狭窄やら、とんでもない病気やらで歩けないんじゃなかったのか」って?プールでは、「浮力」のおかげで、見た目は普通に歩けるのです。痛みは、我慢します。
 「プール内で、アクアウオーキングの年配の女性たち、早い話が、おばあさんたちには、挨拶するようになったか」って?
 プール内では、水着一枚。年配の女性たちは、私に対し、「じろじろ観るなよ」「おじさん、歩いてないで泳げばいいのに(年配の女性に、おじさんと呼ばれたくないんですよねぇー)」「おじさん早く帰ってくれよなぁ」という、視線を送ってきます。 人間には、「他人に近づかれて、耐えられる距離」があります。「ボディゾーン」といいます。水着でボディゾーンを侵害されちゃあ、年配女性でも不安になるらしい。私は、それが分かるので、できる限り挨拶しないように努力しています。「気持ち悪いオヤジ」と、思われることを恐れていますよ。見栄っ張りなもので。
 ボディゾーンを巧みに利用して、生業にしている方もおられる。「マル暴(暴力団)」の方などその典型かと。顔を数センチメートルまで接近させて…
 「おんどれ死にたいんかぁ、誰の許可うけてここで商売してるんや。はよ、カネ出さんかい!」
 数センチメートルは、ボデイゾーンの侵害も甚だしい。相手がマル暴でなくても怖いです。
 なぬ?「プール内のウオーキングでも、ソーシャルデスタンシングは、あるのか」って?そ、それは質問ですね。
 「ボディゾーン」は、個人差がありますが、プール内ではせいぜい1メートルでしょうか。「プール内ソーシャルデスタンシング」は、3メートルってとこでしょうか。それより近づいても、近づかれても、気味が悪いです、
 「フィジカルデスタンシング」という言葉を耳にしたことがありませんか?これは、「社会的距離はおくが、心の距離は近く」という意味合い。これからは、むしろ、ソーシャルディスタンシングよりも、フィジカルディスタンシングという「ことば」を使った方がいいんじゃないかなあ。
 急に「ディスタンス評論家」になってしまいました。「ディスタンス警察」への就任も近いかな。
 「お~い、そこ近いよ。離れて、離れて!」