人生の終盤を迎えると、これまで考えもしなかったことを考えるようになるものでして・・・。
現在、生きているわけで、これまでの人生の全てが、「運がよかった」「ツキがあった」と、いうことになります。
現在、生きているわけで、これまでの人生の全てが、「運がよかった」「ツキがあった」と、いうことになります。
過去最大のピンチは…思い出すだけでも「ゾォー」とします。
私と、カミサン、5歳の長女、1歳の長男の家族4人で、ボートを借りてケープコッド湾へ釣りに出ました。二男は、連れて行かなかったのかって?二男は、まだ生まれておりませんでした。
マサチューセッツ州の場合、自動車運転免許を持っていれば、ボートを操縦してもよいのです。
ケープコッドへは何度か来ており、いつも、「鯖」「鱈」をたくさん釣っておりました。この日は、少々風がありましたが、勇躍沖へ!
かすかに陸が見え隠れするあたりで、釣り開始。ところが、風が止む気配がなく、うねりが強くなってきました。白波が立ち始めました。先ほどまで釣りのボートが何艘か見えておりましたが、気がつくと釣りのボートは私たちだけ・・・!
「まずい!引き返そう!」
船外機のエンジンをぉ…「エンジンがかからない!」。10数回、エンジンをかけようとしましたが…始動してくれない。波は、どんどん高くなる。ここで死ぬのか…。
「もうダメだ…。だけど、最後まで生きる努力をして死のう」船外機を諦め、オールで陸地の方角へこぎ出しました。実際には、強風と高波で、オールは何の役にも立たない。しかし、かすかであっても生きられる道は、これしかない。
カミサンは、2人の子に覆い被さっている。カミサンのその背を荒波が洗う。波は、ボートの2m上から滝のように降り注ぐ。海上なのか、海中なのか分からない。1時間ほど波にもまれて…まだ4人とも、生存していた。私は、1時間漕いでも疲労感はなく、むしろ妙に冷静になっておりました。死期を自覚すると、人間は冷静にこの世を見ることが出来るということを身をもって知りました。
私と、カミサン、5歳の長女、1歳の長男の家族4人で、ボートを借りてケープコッド湾へ釣りに出ました。二男は、連れて行かなかったのかって?二男は、まだ生まれておりませんでした。
マサチューセッツ州の場合、自動車運転免許を持っていれば、ボートを操縦してもよいのです。
ケープコッドへは何度か来ており、いつも、「鯖」「鱈」をたくさん釣っておりました。この日は、少々風がありましたが、勇躍沖へ!
かすかに陸が見え隠れするあたりで、釣り開始。ところが、風が止む気配がなく、うねりが強くなってきました。白波が立ち始めました。先ほどまで釣りのボートが何艘か見えておりましたが、気がつくと釣りのボートは私たちだけ・・・!
「まずい!引き返そう!」
船外機のエンジンをぉ…「エンジンがかからない!」。10数回、エンジンをかけようとしましたが…始動してくれない。波は、どんどん高くなる。ここで死ぬのか…。
「もうダメだ…。だけど、最後まで生きる努力をして死のう」船外機を諦め、オールで陸地の方角へこぎ出しました。実際には、強風と高波で、オールは何の役にも立たない。しかし、かすかであっても生きられる道は、これしかない。
カミサンは、2人の子に覆い被さっている。カミサンのその背を荒波が洗う。波は、ボートの2m上から滝のように降り注ぐ。海上なのか、海中なのか分からない。1時間ほど波にもまれて…まだ4人とも、生存していた。私は、1時間漕いでも疲労感はなく、むしろ妙に冷静になっておりました。死期を自覚すると、人間は冷静にこの世を見ることが出来るということを身をもって知りました。
往生際が悪いもので、どうせだめだろうけどと思いつつ…オールを漕ぐ手を止め、船外機のスターターの紐を引っ張りました。
「ブルーン!」
・・・エ、エ、エンジンがぁっ!エンジンがかかったあ!!
そのあとはもう、無我夢中。転覆しないように注意しながら、だんだん近づいてくる陸へ一直線。横波を受けると、簡単に横転するし、フルスピードだと舳先が上がって「バク転」のように転覆します。
エンジンがかからなかったのは、故障ではなく理由があったのです。私の重大なミスだったのですがね。釣り場に着き、船外機のエンジンを止めたあと、チョークスロットルを元に戻しておかなかったのです。そのため、燃料が出てきて、点火プラグを濡らしていた。火花が散らないから、エンジンがかかる訳がない。
何回も、焦りながらエンジンをかけようとしているうちに、無意識にチョークスロットルを元に戻した。それから、1時間経っていたので点火プラグを濡らしていた燃料が蒸発してプラグが乾いた。そこで、私がダメで元々と思いながらも、エンジンスタート!一発で、エンジンがかかったというわけ。
「ブルーン!」
・・・エ、エ、エンジンがぁっ!エンジンがかかったあ!!
そのあとはもう、無我夢中。転覆しないように注意しながら、だんだん近づいてくる陸へ一直線。横波を受けると、簡単に横転するし、フルスピードだと舳先が上がって「バク転」のように転覆します。
エンジンがかからなかったのは、故障ではなく理由があったのです。私の重大なミスだったのですがね。釣り場に着き、船外機のエンジンを止めたあと、チョークスロットルを元に戻しておかなかったのです。そのため、燃料が出てきて、点火プラグを濡らしていた。火花が散らないから、エンジンがかかる訳がない。
何回も、焦りながらエンジンをかけようとしているうちに、無意識にチョークスロットルを元に戻した。それから、1時間経っていたので点火プラグを濡らしていた燃料が蒸発してプラグが乾いた。そこで、私がダメで元々と思いながらも、エンジンスタート!一発で、エンジンがかかったというわけ。
あのとき、エンジンスタートを試みなかったら…「消えた日本人一家4人」ということになっていましたね。