年俸２,４００万円？それとも無報酬？

　森　喜朗（もりよしろう）さんなんですがね。なぬ？「またチャールズリバーの桜植樹祭で、素手で桜を植えた話しか」って？こ、今回は、違う話です。豪放磊落な森さんを象徴する話であることには違いありませんがね。
　何度も自慢してスミマセンが、私はボストンで森さんと食事をご一緒させていただいたことがありまして。森さんの運転手が、私の高校時代の同級生だったことが分かったり…楽しい食事会でした。そんなわけで、私設応援団を勝手に組織させていただいております。今のところ団員は、私一人なんですがね。

　森さんは、「東京五輪・パラリンピック組織委員会会長」です。昨年６月の、大阪Ｇ２０で、バッハ会長が演説することになっていました。森さんの素晴らしさの一面なんですが、「大阪Ｇ２０で、バッハがどんな演説をするか確認しておきたい」と、考えました。

   森さんは、スイスのローザンヌへ飛び、バッハ会長の演説予定原稿を見せてもらったのです。原稿には、「韓国と北朝鮮の合同チーム」のことが書かれていた！
　森さんは、バッハ会長に言った。
森　　：「こんな演説を認めるわけにはいきません！」　
バッハ：「ど、どこが悪いっていうの？」
森　　：「政治利用以外の何物でもないっ！全部外してください」
バッハ：「ぶつぶつ、G線上のアリヤ？フガフガ、フーガと丹頂鶴…」
森　　：「オリンピックの政治利用は許さない！全部外してください」
バッハ：「ぐだぐだ、トッカータとフガフガ、ブランディ飲んで競争して５番」

　激しい議論は、３０分つづいたという。３０分後、どうなったか…
バッハ：「そっ、その部分は、全部削除します。森との友情を大事にしたいから」

　ねっ！森さんって、素手で桜を植えるだけじゃないのです。バッハと、堂々と渡り合える。こんな日本人は彼だけです。
　そんな森さん、「肺がんがあって、人工透析していて、心臓も良くない」。「残りの人生、オリンピックのため、日本のために奉仕する」と。
　なお、「年俸２,４００万円」と、報道されたようですが、実際は、「会長就任以来６年間、一銭ももらっていない」のだと。ご本人がおっしゃるのですから間違いないでしょう。東京五輪直前に８３歳になられる。