アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

回し飲みの文化…病気も心も共有…!

2012年10月04日 | Weblog
 注射針の使い回しは大問題になるのですが、茶道の回し飲みは問題にならない。これって…いかがなものでしょう?
 初めて「お茶」をいただいたときは、緊張しましたよ。
 座り方・立ち方、お辞儀の仕方、襖の開け方・閉め方、歩き方、席入りの仕方、床・釜の拝見の仕方、扇子の置き方、お菓子のいただき方、薄茶のいただき方、茶器・茶杓の拝見の仕方・・・。下品な奴と思われたくない一心、つまりなんとか見栄をはり続けてその場を凌ごうとしました。初めから、レベルもラベルも見透かされていたのですがね。お茶は、グビグビと、飲んで、ゲップーして、ハァーッと息をつけばいい…それはともかく、「回し飲み」。病気が移るのではないか?

 「回し飲みが原因で病気が移った」…この事例は、確認されていないようです。も
っとも、確認のしようがない。
 中国では、伝染病撲滅のために大皿から自分の箸で取ることをやめる事を薦めるキャンペーンをしたことがあるそうです。しかし、そんな面倒なことをする人達ではなく…キャンペーンは消えた…。箸からの感染は皆無に近いということでしょう。

 私が怖れるのは、「ピロリ菌」ですね。これは、回し飲みで移る可能性大。「歯周病の菌」も。肝炎関係(A・B・C型)も、危険性有り。インフルエンザも移りますよ(トリインフルエンザも含めて)。AIDSは大丈夫。

 はっきり言えるのは、回し飲みは、「概ね大丈夫だが、病気感染の絶好の機会」ということでしょう。

 茶道を嗜まれる方が、集団で肝炎になった…こういう事実があると、「感染は、回し飲みが原因だ」と、なるのですが…。
 えっ!茶碗に唇がついたところは拭うから大丈夫だって?それって、右手の指先で拭うだけでしょ!袱紗(ふくさ)ではなく、「指先」で!その指先は、ふところの懐紙で拭う…。それなら、指先についていた菌まで、次の人に呑ませることになりゃしませんか?

 おっと、茶道の作法を批判しているのではありません。茶道は素晴らしいと思っているものです。だったら、なぜ回し飲みが病気を感染させるなどとする主張をするのか?
 「病気があるなら、共有しよう!これが友情だ!みんなで移し合って同じ病気を持とう」という心が素晴らしいと思うのです。
 パピヨンは、ハンセン病(ライ)の集落の長の器で飲んで、信用を勝ち取りました。(注:パピヨンが行ったハンセン病の集落は、伝染性がない種類の病気であった。もちろん、パピヨンはそんなことなど知らずに、長の器を受け取って見事に飲み干した)

 回し飲みは、信頼の証し。心も、病気も一つにして…伝統文化の継承を!