アンティークマン

 裸にて生まれてきたに何不足。

血液検査は…倫理…

2013年12月11日 | Weblog
 妊婦の採血だけで胎児の染色体異常の有無を高い精度で判別できる検査。今年4月から臨床研究として実施されている。これって、光明だと思うのですが…。
 染色体異常で生まれてきた子…赤の他人の私が言う事でもありませんが…大変です。本人は大変であることに気づかない事が多いと思います。これが少々「ホッ」と、するところ。親族が最も大変でしょう。親は、「この子より先に死ねません」と。死の順番は神の領域ですからどうしようもないのに…。

 ところが、家人は、「胎児の染色体検査」に、猛反対。「これは光明!」と、手を叩く私に、大きなバケツで冷水を浴びせてきます。
 「異常が見つかったらどうするのっ!」
 これには、私としましては、グウの音も出ません。ただ、大変な思いで暮らしている人たちを見ているものですから…。高齢妊娠(出産時35歳以上)の場合、リスクが高いし…。

 この検査、「新型出生前診断」という名称かと思ったら、それはマスコミによる仮称で、正確には、「無侵襲的出生前遺伝学的検査」、または、「母体血細胞フリー胎児遺伝子検査」なのだそう。これは、難しいワ!名前は難しいが、検査は、「妊婦から採血しその血液中の遺伝子を解析する」、早い話が血液検査。

 血液検査…HIVに感染するような行為をして、感染の有無を調べる血液検査のお金をけちって、献血をするとんでもない男が…しかも、一人二人じゃないという。どういう意味かって?献血をする場合、無料で血液検査をしてくれるのです。だから無料でHIV検査…。
 この男、献血時に感染していたものの、日本赤十字社の検査をすり抜けてしまった。あらら、日本赤十字社、しっかりしてくださいよ…ただ、感染後1か月半ほどは、血中のウイルス量が少ない空白期間なのだそうで、日本赤十字社を責められません。そして、その男は、自覚症状があったのか、再度の献血に…!そこで、HIV感染が分かった。で、すでに一度目の献血の血液が2人に輸血されていた。
 何の罪もない人が、HIVに感染させられる…これは、テロですよ。間違いなく、「過失致傷罪」です。犯人は、「過失致傷罪」で逮捕されても、被害者は生涯薬を飲み続け、発病の恐怖と戦わなければならない…。

 「無侵襲的出生前遺伝学的検査」にも「HIVに感染しそうな行為をしての献血」、にも、大きな倫理の問題が…。もっとも、同じ土俵で考えるような問題ではありませんがね。