略語
FE フランス初版
GE ドイツ初版
A 自筆譜ファクシミリ
m. 小節
【校訂報告 ✐౽】
m.64(譜例7)
FEは、2番目の和音にB♭が書かれていない。
GEは、走句が最後の和音より始まっている。FEでは、この小節の後から2番目の和音より走句が開始されている。
FEは、2番目の和音にB♭が書かれていない。
GEは、走句が最後の和音より始まっている。FEでは、この小節の後から2番目の和音より走句が開始されている。
まずはB音に関しては自筆譜ファクシミリにこの音は書かれています。
エキエルもB音はあります。
走句の開始をどこから始めるかについて。
こちらは自筆譜ファクシミリ。
走句の2番目と3番目の間に最後の和音があるように見えます。
コルトーは2番目の音から始めるよう書いてあります。
エキエルは3番目の音から開始。
パデレフスキーは1番目の音から始めるので一気に弾き切る感が出ます。
2番目から始めると最初の音が前打音の扱いになります。
3番目から始めると複前打音のように聞こえます。1拍目4分音符の後の装飾音と同パターンのようになると思います。
この部分は生徒さんから質問を受ける可能性のある箇所です。
このパッセージの始まりを左のどこと合わせるのかと。
弾き方はひとつではない、が答え。
わかっていることは、ショパンの自筆譜では2番目と3番目の間に左の最後の和音があるように見える。
どこを左の最後の和音と合わせるかでニュアンスが異なるので、どれを選択すべきか考えて決めると良いと思います。
最後の和音と1番目が同時のギレリス
アルゲリッチ、アヴデーエワ、ホロヴィッツなどこのパターンが多いです。
3番目の音から開始のソンジン
今回はここまでです。 ✐౽