略語
FE フランス初版
GE ドイツ初版
A 自筆譜ファクシミリ
m. 小節
【校訂報告 ✐౽】
m.50-51 54-55(譜例4)
FEは、50-51小節の間の右手のC2にタイがついている。GEでは、このタイがついていない。54-55小節では、FEはE♭2とG2にスラーがかかり、GEではE♭2にタイがついている。
ショパンは、両方の和音に共通する音をタイで結んだと思われる。
FEは、50-51小節の間の右手のC2にタイがついている。GEでは、このタイがついていない。54-55小節では、FEはE♭2とG2にスラーがかかり、GEではE♭2にタイがついている。
ショパンは、両方の和音に共通する音をタイで結んだと思われる。
譜例の楽譜がいずれも段が変わる所にあり、スラーとタイがたいへん分かりづらくなっており申し訳ございません。
一番上はm.50-51で、C2がタイ。
二番目のものはm.54-55で、Es2がタイ。
三番目はm.54-55で、Es2とG2にスラー。
エキエルは、
m.50-51 タイなし
m.54-55 Es,Gにスラー
m.51、55の最初の和音で4つの音を鳴らすようになっています。
自筆譜ファクシミリを見ると、
m.50-51 Cに線は付いていますが次の小節には何もありません。 (一つ目の赤い矢印)m.51が次の段に書かれているので書き忘れの可能性があります。(二つ目の赤い矢印)
m.54-55 Esにタイ (三つ目の赤い矢印) このタイは明瞭です。
自筆譜を見るとパデレフスキーの校訂報告にある共通する音をショパンはタイで結んだのではないかという解釈になるかもしれませんが、タイにすると弾きにくいです。
エキエルで譜読みをした曲が私はないのですが、自筆譜にあくまで忠実に再現された版だと思っておりました。しかし、これまでのところ必ずしもそうではないという印象です。弾きやすさやも加味されているかもしれません。
共通音をタイで弾いているブレハッチ。パデレフスキー版はこの部分はショパンの意図を組んでタイにしています。
エキエル通り、m.51、55の最初の和音で4つの音を鳴らしスッキリの反田さん
今回はここまでです。 ✐౽