楽器の演奏は知的作業が必要なものであると同時に、子どもが習う比率の多いピアノやヴァイオリンは運動の力も必要になると思います。
夏からレッスンを始めた年長の生徒さん。
不思議な音の国を使っています。
理解する力は驚くほどで、音の読みはこれからですが、ステップ·スキップ、線·間の区別もつき、上行·下行も聞いても分かる、と教える側にとっては嬉しい限りです。
ところが、上から腕を下ろす、指先で支えることはなかなか身に付きません。
すぐにモンスターの手になります。
指先の支えがフニャフニャなので、そうなるのだと思います。
頭でどこを弾くということがすぐに分かってしまうと、何度も弾くことを怠るので、体づくりが遅れるのです。
腹筋が1回もできなかった人が毎日続けていたら1回できるようになるのと同じで、楽器を演奏する体を作るのも、一朝一夕ではできないのです。
楽器は厄介なことに、体づくりができないまま進むと悪い癖になり、上手く弾けない原因になりストレスを抱えることになります。
イリーナ先生のレッスンを拝見すると、頭も耳も体もバランスをとって発達するよう進められていて、自分の教え方の下手さ加減を実感します。
子どもに教えることの難しさを今日も感じたのでした。