マナウス西部地区の下町、袋小路の小さな家に母親と息子が住んでいました。
母親は路上でチョコレートを売って、息子と二人の生活を支えていました。
息子は12歳。
日本で12歳と言えばもう親と一緒に寝ることもないでしょうが、この親子は二人きりの家族。
息子は母親と一緒に休んでいました。
母親と一緒にいたかったということもあるのでしょうが、実質的に二人分の寝る場所もなかったのだろうなと思います。
事件が起こったのはこの週末、土曜日の夜中。
8人の男たちが二人の暮らす小さな家に押し入りました。
男たちは母親に向けて銃を放ちました。
母親は4発の銃弾を受け、母親を守ろうとした息子も銃弾を受けました。
警察が来たとき、母親と息子は固く抱き合ったまま倒れていました。
母親はすでにこと切れていましたが、息子はまだ息がありました。
急ぎ近くの救急病院に搬送されましたが、病院で死亡しました。
母親がすでに死んでしまい、犯人も捕まっていないので犯行の原因は周囲の人たちの話によるものですが、母親は麻薬を使っていてその関係でトラブルに巻き込まれたらしいということです。
マナウスはリオやサンパウロに比べて比較的治安は落ち着いているほうだと思いますが、やはり下町などでは麻薬がらみの事件が多く起こります。
まあ 普通の生活をしている限り、あまり麻薬がらみの事件に巻き込まれることはないとは思いますが。
もちろん街中の強盗やひったくりも普通にあります。
最近は物を盗んだ後に殺してしまうという事件も多くおこっています。
リオデジャネイロに住んでいたころは 坂道を上がっていくと危ないと言われてましたが、マナウスは街の中でもちょっと小道を曲がると下町に入り込んでしまうこともあります。
街の中を歩くときには 様子をよくわかっている人と歩くのが安全かもしれませんね。