ふむ道,小道,数多く

趣味いろいろ。2014/9に別ブログを合体したので、渾然一体となってしまいました(笑)

Crown in Darkness : (2)

2008-09-11 22:52:24 | Athelstan・Doherty
コーベットは滞在先のホーリールード修道院を少し楽しむ余裕が出て来ました。共通語はここでもフランス語とラテン語だそうで。まあ,現在はスコットランド人は英語を話しますが,最初からそうだったんじゃないよ~,という事情はわかりますね。当時イングランド人が国際的に活躍しようと思ったら,フランス語とラテン語が必須だったんですね。(笑)

彼らに今の世界,見せてあげたいねぇ。(笑)
な~んて,800年後に世界中で日本語が話されているかも(ないない)

コーベットは,まだ王が亡くなった時にいたキングホーンの館にいる元王妃(現在は王太后ですね)ヨランダに会いに行く事を決意します。

彼は、Firth of Forthを渡る為、Queensferry(こちらの地図参照)という船着場にやって参りました。。。船着場(Ferry)というと,また指輪物語の光景が浮かんでします(笑)が,そこから船に乗り,珍しく英語を話せる船頭から(船頭がさらに金を要求しようとしたらナイフで脅してる(笑)),当日,王を向こう岸に無事送り届けた後、誰かが待っていたという情報をゲット。しかし当日は,その周辺で、死者が多数出たほどの嵐だったようです。

コーベットは船を降りて,海辺の崖の上の道を進みます。王様が亡くなった場所,キングホーン岬は,そんな崖の最も高い地点。潅木の一部がわざと引っ張られたようになっていましたが,王様の死に関係あるのかどうか不明。

コーベットは注意深く岬を降りて,麓の要塞のような塔のある邸宅に到着。そこでイングランド王とバーネル卿の名代と言って,前王妃ヨランダにお目通り。ヨランダは,コーベット的には,美人だけど性格の悪さが顔に出ている?そうで,この女の為に命を賭けて嵐の日に会いに来るか?とますます疑問をもつコーベット。

それにしても,ヨランダの後ろで何やらクスクスしている侍女が気になります。


Crown in Darkness : (1)

2008-09-11 22:51:30 | Athelstan・Doherty
さて,本編は,ヨランダを迎えに行く王様の様子から。彼は相当無理やり馬を蹴りながら(汗)進んでいたようです。馬は一生懸命走りましたが,突然躓き,王様も馬ももんどり打って真っ逆さま。。。(汗)

王様が,お供も付けずに花嫁を迎えに行くですか,現在では,普通は,考えられませんねぇ。。


続いて,エジンバラに到着して,バーネル卿に手紙を書いているコーベットです。当時の,イングランドからスコットランドへの旅は大変だったようです。前回の事件から2年経っているそうですね。彼はいまだに,彼が愛した女をためらいもなく火あぶりの刑に送った王様とバーネルの事をぐちってます。(^^;)

そして彼は怖い(笑)スコットランド兵を思い出してます。下っ端は変な言葉(^o^;)を喋っていたそうですが,若いリーダーはフランス語を理解したとありますので,当時の公用語はフランス語なのでしょうかね。現代では考えられない、ちょっと不思議な感覚ですね。

このスコットランドの景色に関する記述,"Vast forests of pine, dark and forbidding, where boar and wolf ruled; wide wastes of lonly, haunting moor, bogs, mountains and lakes covered theland."は,ホビットや指輪物語に出てくる風景に非常に近いですね。

バーネル卿がコーベットにこの仕事を依頼したのは王の死後間もない3月末,そこから7週間もかけてエジンバラに来たのだそう。てことは,5月。日本なら良い季節ですが,スコ国では「寒々」なのね。(まあ,イングランドで6月にストーブって位だし。。)。。ここで,突然ですが、コーベットは36才という事がわかります。はあ,第1作を読んだ時30ちょい過ぎだろうと思いましたが,予想通りね。しかし,このシリーズのほとんどは,今回の本の15年後位になるので,シリーズのほとんどは、50才過ぎの渋いコーベットが活躍する事という事ですね。

コーベットは,スコットランドには秘密裏にやってきたようです。実際,今回の仕事の依頼人はバーネル卿本人で,イングランド王にさえ,彼の仕事は公開されません。。。という事で,まずは,ただの旅行?のふりをして,ベンスティードというイングランドの外交官に会い,スコットランドの王様の死についての情報を集めます。

まあ,不思議な点というと,何故嵐の日に供も付けず,慌てて新王妃に会いに行ったのか? に尽きますね。しかも王と王妃は,それほど仲良しではなかったというような噂もあったらしいです。

ともあれ,ノルウェーに住むアレキサンダーの幼い孫娘マーガレットが,次の王位に付くべく,向かってくるのだそうです。


Run!Run!Run!