ふむ道,小道,数多く

趣味いろいろ。2014/9に別ブログを合体したので、渾然一体となってしまいました(笑)

Crown in Darkness : (11)(12)

2008-09-23 01:32:05 | Athelstan・Doherty
エトリックの森へは,トーマスとコーベット,2人だけで向かいました。というのも,ピクティという人達は,秘密の種族だから,なのだそう。ちなみにエトリックの森は,残念ながら現存しないそうです。

エトリックの森の描写,最初は明るい光が差し込んでいるが,だんだん暗くなって行くという様子は,トールキンの小説に登場する,古森や闇の森やファンゴルンの森,のようです。

十分森の奥に入った所で,トーマスは,小鳥のさえずりのような音を交換。すると,コーベット超~びっくり。色黒の「小さい人」達が手に槍を持って出てきました。(おや,ドハティさん珍しくファンタジーですね? それもトールキンばりで。。)

その「小さい人」は,元々スコットランドにいた人達で,ケルト人,アングロ人,サクソン人,ノルマン人等によって,押されるようにここに流れて来たのだそう。彼らが住んでいるのは,普通の家ですが,何だか,ホビットの家のようにも思えてしまう(笑) で,彼らは「触ってはいけない」水鏡を持っていて,コーベットが中を覗くと,何と,亡くなった妻子やアリスが見えます。そして崖から落ちる王様,赤いライオン,多量の血。。。

コーベットは,気が付くと,外にいました。「森はどうしたんだ!」と慌てるコーベットに,トーマスは「あんたは寝ておったので,そのまま馬に乗せて連れて来たのじゃ」

赤いライオンはブルース家の紋章です。しかし多量に流される血とは?

トーマスも,コーベットと同じビジョンを見たそうです。でも,ブルースが王を殺したという意味ではないとの事。彼はコーベットが倒れた後,さらに,ビジョンを見たのだそうです。そこには,ブルースの孫が登場し,イングランドとの間に戦いがあるというような事が予言されていたようです。(史実)

さて,エジンバラの修道院に戻ると,コーベットを待っていたのは,ジェームズ・セルカーク。何と,反逆罪と殺人罪の疑いで,逮捕しようとしていたのでした。


コーベットは地下牢に(文字通り)「つながれ」ます。反逆罪と言ったら,現代の先進国ではあり得ない極刑に処せられますから,これは怖いでしょう~。しかし何とかして冷静になろうとするコーベット。さすが冷徹な書記です。

やがて,セルカークがやってきます。コーベットは,自分は正式許可を受けた使者だとはったりをかまします。そんな彼が連れて来られたのは,グラスゴーの主教ウィシャートの部屋。ウィシャートは,コーベットにゆっくりくつろがせ,コーベットがスコットランドに来ていろいろ聞きまわっている理由や,彼が今まで調べた事について質問。ウィシャートは,アレキサンダー王に個人的な好意は持ってはいませんでしたが,彼の死の理由を知りたがっていました。こんな方法で,コーベットを仲間に付けるのね。

しかしここで新たな情報が。。新たな,というより,今回の事件でおそらく初めてあからさまに殺人とわかる事件発生です。もちろんウィシャートはコーベットを疑ったりなんかしてませんでしたが,彼を捕まえる理由に使ったようです。

ウィシャートの味方になる事を条件に身柄と調査の自由を許されたコーベット,セルカークを護衛に修道院に戻ってくると,ラナルフ,イングランドからのお付2人(元々4人いましたが2人は手紙を届ける為に返しました)を完全武装させて,再びヨランダに会いに行く事にしました。


Run!Run!Run!