ふむ道,小道,数多く

趣味いろいろ。2014/9に別ブログを合体したので、渾然一体となってしまいました(笑)

Chapter XVII : A Short Cut To Mushrooms (4)

2005-06-17 23:05:16 | Tolkien・HoME
昨日調子に乗り過ぎて,この章はもう残り僅かですが。。
<本文>
彼(マゴットさん)は,ホビット達が角を曲がって見えなくなるまでずっと,考え込んだ表情をしてました。
「どう思う? ビンゴは一体どこに行っちゃったんだろう?」とオド。
フロドは「わかっているのは,ビンゴおじさんは常軌を逸したという事だ。それと,もうすぐ彼とばったり会える(we shall run into him)と思うよ。」

すると,「お前とはぶつからないよ(You won't run into me.)。後ろにいるからね。」サムの隣にビンゴがいました。
</本文>

またまたトールキンおじさん,おやじダジャレ(run into)ですよ。ホントに好きですね~。

<クリストファーさんコメント>
クリストファーによれば,このバージョンを,面白くない正式版に変更せざるを得なかったのは,次の章で,皆は指輪の事を知っているけれど,ビンゴはそれを知らなかった,という事にしたから,のようです。

このころは,まだ,ホビットの種族にハーフットとかファロハイドとかストゥアとかのような分け方はなかったそうですが,沢地近辺に住んでいるホビット達は,やや大きめ,重い足,髭が少し生えている者もいた,穴ではなくて家に住んでいる,という事で,純血ホビットではなさそうな事が匂わされています。

この辺りで,タック村に,Micheldelving(→後のMichel Delving=大堀町)という場所があって,そこには「家」がたくさんある,という記述が現れているそうです。

</クリストファーさんコメント>

Chapter XVII : A Short Cut To Mushrooms (3)

2005-06-16 23:16:19 | Tolkien・HoME
<本文>
赤い丸い顔をしたマゴットさんが門の方からやってきました。フロド・トゥックを見て,「おめえさんはフォルコの息子のフロド旦那だな。おれの記憶力は抜群なんでな。」と,認識。

するとフロドとオドはすぐ入っていきました。サムはまだちょっとためらっています。(正式版はこの辺りでサムは知らない人に対しては警戒心を持っているというよな事が書いてあったと思いますが)3番目の犬もまだそこに残っていました。犬はまだ毛を逆立てて唸ってました。
</本文>

<クリストファーさんコメント>しかしこれは以下のように置き換えられます。</クリストファーさんコメント>

<本文>
オドがフロドと合流すると,フロドはビンゴを手招きしました。どうやって彼を紹介するか,名前を言うか,マゴットさんの記憶力が彼の自慢ほどよくなければいいな,と,考えあぐねていました。サムは犬の中の1匹が,まだ毛を逆立てて唸っているのを見ていました。
</本文>

<本文>
マゴットさんは「Wolf!」とその犬を呼びます。犬はいやいや従いましたが,また振り返ってほえました。「どうしたんだ? 今日は変な日だ。奴が来た時,Wolfは傍に行ったからまだ何か臭いが残っているに違いねえ。」

犬達が同じ部屋にいて落ち着きませんが,マゴット夫人が陶器のカップにビールを入れて持って来ました。オドは金のとまり木館の埋め合わせとして十分と感じました。サムも飲みたかったけれども,主人の事が心配でした。

マゴットさんはおめえさん方はどこから来て,どこへ行くのか,と尋ねます。フロドは道を間違えて迷い込んだと話します。マゴットさんは,フロドとメリーは,ここはいつでも通ってよかったんだと言います。しかし,‥バギンスは,‥彼はビンゴに犬を殺された事をまだ恨みに思っていて,この頃噂でビンゴがバック郷に帰ってくると聞いたが,何故ブランディバック家が許したのかわからん,とぼやきます。

「でも,ビンゴの旦那はいい人ですよ。彼はただきのこが好きなだけです。」とオド。この時,彼は幽霊に息を吹きかけられたように感じました。(笑)

マゴットさんは,昔も今もきのこを盗ったら奴を引っ叩いてやると言い,話を,黒の乗り手に変えます。
</本文>

<クリストファーさんコメント>その辺りはFOTR正式版と同じですが,この部分は違うそうで‥</クリストファーさんコメント>

<本文>
(マゴットさんが黒の乗り手に言ったセリフ)出てけ! ここにはバギンスはいねえ! 俺が自分の足で立っている間はな! おめえがバギンスの友達なら,ここじゃ歓迎しねえぞ。1分だけ待ってやる。さもなくば,犬を呼ぶぞ!

マゴットさんは,「ビンゴ・バギンスに何かトラブルが起きたようだ,彼はビルボ・バギンスが残したお金を失くしたか浪費してしまったと聞いている。いいか,これはどうもビルボ・バギンスの黄金に関する話だ。ビンゴには近寄らん方がいいぞ。」と言いました。

その時,フロドも息遣いを感じました。「アドバイスは覚えておきます。でも,これからメリー ブランディバックに会うんですよ。」「それは残念,夕食をご馳走しようと思ったのに」と,マゴットさん。最後にもう1杯ビールを勧めます。

そこで乾杯しようと思って,彼が手を出そうとした瞬間,マグカップは宙に浮いて,傾き,中身が空っぽになって机の上に返ってきます。マゴットさん,これには大慌て。

オドは笑を隠し切れない表情。

そこへ突然,見えないビンゴの声「私には夕食をご馳走すると言ってくれなかったな!」マゴット夫人は悲鳴を上げます。「私はお前のビールが好きだ。でも,もううちにバギンスは入れないと自慢するなよ。今ここにいるんだぞ。コソつきバギンスが,怒りのバギンスが」「B・I・N・G・O・だ・よ・っ!」その瞬間マゴットさんは何かに押し倒されます。

マゴットさんが立ち上がった時,彼の帽子が,今彼の倒れていた場所から,開いていたドアから飛び出して行きました。彼は急いで犬に命令します。帽子はすごい勢いで門へ向かっています。しかし彼が後を追っていこうとした時,帽子が戻ってきて彼の足元に落ちました。

慌てて出てきたフロド達に,マゴットさんは疑いの目。「今日はヘンな事ばかり起きる。あの馬の乗り手達がバギンスの事を聞きやがった。そしておめえらが来て,バギンスの旦那の声だ。おめえらと何も関係がなかったら,"I'll eat this very hat."(このダジャレが言いたかったのか(笑))おめえらはビンゴの旦那の友達のようだから,彼の声にここに来ねえよう言っとくれ。」
</本文>

BBC版LOTRの友

2005-06-16 01:07:50 | Tolkien・その他
4月のウィルスバスター事件で,Cドライブ入れ直しをやってしまった私は,ほとんどのファイルをDドライブに持っていた為,ほとんど被害は受けなかったのですが,デスクトップとIEのお気に入りはなくしてしまいました。その為,しばらく見てなかったホームページがありました。Wellinghall。以前にもご紹介した事はありますが,BBC版LOTRの情報満載のページです。久しぶりに見れてとても嬉しかったです~。

「comparison」は楽しいですよ。ホントよくやるねーって感じです。
そして嬉しい事に,トランスクリプトが完成しています。歌までもがちゃんと載っていたのには感激しました。ラストのあの歌,歌えるじゃん♪‥って,キーが高すぎるぞ(笑)

「links」から,Brian SibleyのHPへ辿って行けるのですが‥‥,ナ,ナルニアのBBC版っ?! あ~~,ボーナスだしなあ‥‥

The Private Life of Sherlock Holmes

2005-06-15 23:59:55 | Tolkien・その他
下のこの記事で「BBC版アラゴルンがシャーロック・ホームズって何のこっちゃ?」思った方は,こちらをご覧くださいな。ついでに言うと,BBC版アラゴルンの素顔も堪能できます。しかもこの映画,ななんとクリストファー・リー様も競演です~。

もう1つ余計な事を言うと,この映画はマギー・スミスと結婚していた時代のものです。(‥"hair down"ね←なんかこればっかり(笑))

ゲイリー・オールドマン,GOF映画を語る

2005-06-15 22:36:54 | ハリポタ4巻
***GOF映画ネタバレです。***
ゲイリー・オールドマンが,こんな事を言ったような気がしたんですけど。。

「悪いけどがっかりさせちゃうよ。俺は今度の映画じゃほんの燃えさしだ。だけど5巻だぜ。おぅ!奴らにゃしっかり払ってもらうぜ!」

楽しみにしてますぜ。
The laughter had not quite died from his face, ...
これの為に君が選ばれたんだと思ってますんで。



Odyssey : 19 Eurycleia Recognizes Odysseus (1)

2005-06-15 22:08:42 | BookClub
OdysseusはAtheneの助けを借り,Telemachusと一緒に,どうやってSuitor達を倒すか,戦略を練っていました。まず彼は,Telemachusに,何か理由をつけて,城内の武器を隠すよう命令します。Telemachusはさっそく,Odysseusに言われた通り,武器を火から守るから移動する,と言って,Eurycleiaに侍女達を下がらせるよう命じます。Eurycleiaは,誰が明かりを灯すのですかと言いますが,Telemachusは,(乞食に化けている)Odysseusに任すと言います。

一通り作業が終わると,今度はOdysseusはTelemachusに,自分はPenelope王妃の質問に答えるからと言って,部屋に返します。朝,侍女達が出て昨晩の饗宴の後の掃除を始めましたが,MelanthoはOdysseusを見つけると,また新しい罵詈雑言を吐きます。「あんた何侍女達に色目を使ってんのよ。」Odysseusは怒りをあらわにして,「私はかつては金持ちだった。施しを乞うの者には恵みを与えた。お前がいつかその特権を奪われたら何とする。」このやり取りを聞いていたPenelopeは,彼女を叱責します。

Penelopeは,Odysseus乞食じいさん(笑)に尋ねます。あなたは何者で,どこから来たのですか? Odysseusじいさんは,王妃様,私の祖先についてお答えするのだけはご勘弁下さい。と言います。

Penelopeは,Suitor達を騙す為に3年間布を織っていた話(これは4年目に侍女達に怒られ,無理矢理完成させられてしまったそうです),この頃は両親も結婚を勧めるようになり,逃げ場がなくなってきた事など,Odysseusが発って以降の出来事を話します。

Odysseusは,例のCreteの王家に生まれたという作り話をまたします。さらに,ある風の強い日,彼の町に,Odysseusがやってきたそうで,風が収まるまで9日間彼らは滞在し,歓待されたという作り話をしました。

それを聞いたPenelope,Odysseusはどんな服を着ていたかと尋ねます。Odysseusじいさんは,彼は紫のマントに,猟犬が鹿を引き裂こうとしている絵柄のブローチをしていたと答えます。(ひえ~恐ろしい絵柄‥)


US版の誘惑

2005-06-15 07:07:17 | ハリポタ6巻
今回はUKおとな版を申し込んでます。大きな理由の1つが,5巻はUK版,US版両方持っているのですが,US版は装丁が丁寧なのはいいのですが,大きめで重い!んですね。これを持ち運ぶのは相当鬱陶しいので,今回はUK版だけにしようかなあと思っています。思っていました。
しかし,こちらに書きましたが,5巻より随分短くなるようなので,今回もUS版買おうかな~の誘惑が‥‥。(笑) US版は挿絵という大きな魅力があるんですよね。


リスニング強化

2005-06-14 23:59:22 | 英語・一般
久しぶりに英語学習ネタです。(実は私は英語学習者だったのだ(笑))
ハリポタCD,BBC版LOTRを聴き終わったので,しばらく初心に帰って,久しぶりにNPRの放送を聴く事にしました。東京地方では,AFN(810Hz)で,平日夜7時~8時に,Morning Edition,土曜朝6時~8時に,All Things Considered,という番組を聴く事ができます。これは両方とも,ヒジョーにマジメな,日本で言うとNHKのニュースのよーなもんです。

元々ずっとNPRを聴いていたのですが,ブログを開設して約10ヶ月,ハリポタとLOTRのネタ作りの為にずっとお休みしていたんですよね。で,久し振りに聴いてみたら,なんかどえらい早口で超聞き取りにく~いではありませんか。NPRはゆっくり口調で有名なはずなのに?「軽くヤバイ!」と思って,再開する事にしました。(汗;)


OOP CD : 番外編 鳥居の向こう?と困った予言?

2005-06-14 21:49:11 | ハリポタ5巻
実は,最近某所にて,今頃になって,"Beyond the Veil"というイディオムの意味を知ったのでした。これは「あの世」という意味。「ベールの向こう」はあの世なんですね。ネイティブなら知っている英語,でした。

最近,あの部屋のあの場所は,舞台のような台に,古い橋か鉄橋の橋脚のようなものが1つ(1組と言った方がいいかな)だけ建っていて,そのくぐる部分に,カーテンかベールのようなものがかかっている,という構造になっている事をようやく突き止めたばかりだったのですが,‥。

日本人に,すご~くわかりやすく改造するなら,あの舞台の上に建っているのは,鳥居!なんですよ。そしてその鳥居に,カーテンかベールのようなものがかかっていると思えばいいんですね。

鳥居のカーテンに入っていくとはどういう意味か,ハリーとルナだけ鳥居の脇で話し声が聞こえる,ハーマイオニーが「鳥居の『中』に誰かがいるはずがないでしょ!」と怒る,シリウスが鳥居の向こうに消えた,‥と言えば,一瞬にして,その意味が,驚くほどよ~く理解できますね。

発売2年経ってようやく,このシーン,完璧に理解できました。(大汗;)
これじゃ,やっぱTOEIC900点は当分ムリだな。(笑)

ところで,さらに気になるのが,"Veil"です。これは普通に,結婚式などで被る「ベール」ですが,実はこの単語,深い意味があります。「覆い隠すもの」。そう言われてみると,確かに,新婦のベールは,まさに文字通り「覆い隠すもの」ですね。(奇しくも,日本の角隠しも同じような意味を持ってますね,鳥居つながりか(笑))

これは単に何か(誰か)があの世へ行ってしまった,という事の他に,何かが隠れている,という事を表しているのかもしれません。

5巻は実に凝った章名の多い本でした。そう言えば,37章,The Lost Prophecyも複雑な意味がありそう。"Lost"というのは,単純に,"lose"の過去分詞形と思っていましたが,「迷子の,困った,忘れ去られた,手に入れ損ねた,滅びた,行方不明の,だめな」とかいう解釈もできるわけです。


またBBC版LOTR : ROTK

2005-06-14 21:45:48 | Tolkien・その他
FOTRが公開された時は,よく「大人向けのファンタジー」というフレーズを耳にしましたが,ROTKは随分質が下がりましたね。BBC版を聴いたら,いろいろ思い出してしまいました。(汗;)

特にとても懐かしく聴いたのが,セオデンとメリーの別れ(後でメリーがパイプ草を吸ってセオデンを思い出す決心をするシーン含む),アラゴルン,レゴラス,ギムリ,ペレンノールに参上!,デネソールが自らに火をつけるシーン,療病院でのアラゴルンの癒し編,ファラミアとエオウィンの出会い編,指輪棄却シーン,コルマルレンのお話,戴冠式,裏山の白の木の苗木の話,アルウェンのお嫁入り,セオデンの葬送,ローハンでのいろいろ,木の鬚とのお別れ,アラゴルンとのお別れ,裂け谷でのビルボとの再会,バタバーさんとの再会,(もちろん)シャイアでの戦いとりわけフロドとサルマンのやり取り,その後のシャイアの描写,フロドのシャイアでの最後の日々。。。

映画,これ全部ダメじゃん。(もう,公開から時間が経ったので言いたい放題。。(汗)) でもこれ,全部ROTKの大事なシーンだと思うのですが。。

そうそう,アルウェンのお嫁入りはお世辞嫌味抜きで大変美しいです。いろいろ言われますが,私はリブ・タイラーは結構アルウェンにぴったしだと思ってます。こういうアルウェンを見せてくれるならね。何故映画がこれを採用しなかったんだか。。。ただちょっと残念なのは,BBC版アルウェンのお声が,ややお年を召しているような。。。(汗;)

ただ,BBC版も完璧というわけではなく,ペレンノールを前にしてのセオデンの檄がありませんね。アレは原作でも「なんぼ」に数えられる名シーンだと思っているので,ちょっと残念でした。

細かい事を言うと,トム・ボンバディルと,ガン=ブリ=ガンと,ヒアゴンは出てきませんね。これは前にも書きましたが,ヒアゴンは表には登場せず,エオウィンがいつの間にか赤い矢を受け取っていましたよ。

他にも(省略ではない)改変は「結構」あるんですよね。私にもはっきりわかったのは,ローハンでのいろいろのシーンでファラミアが結構喋っていた(原作では"Behold the King!"以降のセリフはない)のと,アラゴルンとのお別れのシーン。特に,アラゴルンはフロドとサムに,ひょっとしてアドリブかな?な,洒落た冗談を言いますね。さすがはシャーロック・ホームズ,と,思いました。

でも,これだけは言えます。BBC版の改変に関しては,腹の立つようなものはありませんでしたよ。上の改変などは,むしろ,嬉しいです。

映画ROTKでは,それでも灰色港~ラストは評価が高いですが,はるかに予算の低いBBC版,全然負けていませんね。私は個人的にはむしろ勝っていると思います。映画のラストで泣く事は決してないんですが,BBC版を通勤中に聴いていると,この辺は目のやり場に困ります。

灰色港でビルボの最後の詩の一節を入れたのが技アリ。フロドが見えなくなるまでガラドリエルの玻璃瓶を捧げている様子が描写されていて,それが消えてしまうと静かに音楽が始まる所などは,いいですね~。それと,最後にサムに語りかけるフロドの声。
映画ではややあいまいにされていましたが,BBC版は,ヘタな脚色は一切なしで,はっきりと原作通りの,ハッピーではないエンディングを打ち出しているんですね。正月頃に,PJも含め,LOTRの映画化のおどろおどろしい歴史を読んだためか,これはとても勇気ある英断に見えてしまいました。(汗)

Run!Run!Run!