ふむ道,小道,数多く

趣味いろいろ。2014/9に別ブログを合体したので、渾然一体となってしまいました(笑)

2008 夏休み (4)

2008-09-15 10:43:27 | 旅行
もうすっかり秋ですので、ちょっと急ぎましょう(笑)

外輪山をしばらく歩くと、噴火口に下りていく梯子がありました。


その先に見えるのが、大物忌神社と山小屋、そして溶岩ドームの頂上です。右側の壁沿いを伝って、登山道が続きます。外輪山上から見ると怖そうですが、歩くと全然大丈夫なんですよ。


そしていよいよ神社に到着。写真には撮りませんでした(笑)が、この時ちょうど小屋のトイレを改修中でした。来シーズンからはきれいなトイレに入れそうです。今鳥海山や月山では、トイレの改修が進んでいて、山小屋のトイレのイメージを破るトイレがどんどんできていますね。


頂上を目指す事にしましたが、これがどえらい難コース。以前にも1回頂上に行った事あるのですが、あれ~~?こんなコースだったけ?とブツブツ言いながら、岩をかきわけ進む事約30分。。


やっと到着です~(汗)


こんなきれいな虫がいました。コイツの正体はスキー場の宿によくいる臭いカメムシです。(汗) でも山の頂上だと、こんなに清らかなのね~


続いて、再び外輪山に戻り、GWに盗聴じゃない登頂した七高山という外輪山の北側にある頂上に出ます。前の記事にも書いた通り、ここは早朝の鳥海山が日本海に影を落とす「影鳥海」を見る場所とか。まあそのうち、見る機会があれば、レポートします。溶岩ドームから外輪山に出るのは、今度は雪の上で、これまた結構大変でした。(汗)


こちらはGWのその時に滑り降りた斜面でございます~。


下山を始めて、何故前に来た時より頂上に上るのが大変だったのか、謎が解けました。以前に来た時は、山小屋(この写真では左側に見えてる)側から上ったのではなくて、こちら側から上ったんですね。わかりにくいんですが、この雪の塊の左側に道があるんですよ。


こちらは、外輪山にたくさんあった花です。


この、石に囲まれた花、小さくて白い花は、鳥海山の固有種、チョウカイフスマです。実は、マヌケな事に、白い花が貴重な花と知らず、アップを撮り損ないました。(泣)


雪渓を下ります。



それにしても、花の多いコースです。





1番下は、海外ではエーデルワイスの名で知られる、ウスユキソウです。岩手県の早池峰にある物が、あの有名な歌に歌われたヨーロッパのエーデルワイスに最も近い種だそうですが、ウスユキソウは鳥海山、月山でも名物です。

そして宿に帰ってきました。

露天風呂の眺めがあまりによいので、こっそりカメラ持ってきて、写真撮っちゃいました。

Crown in Darkness : (4)(5)

2008-09-14 10:08:13 | Athelstan・Doherty
そういや,今回はまだラナルフが出てきません。(彼はスコットランドへの旅の途中で脱落中とか。。)今度は,前回のように,住み慣れたロンドンで伝を頼って仕事するのとはまた違いますから,彼はどんな能力を発揮するのか,楽しみです。

場面はがらりと変わり。。
王が亡くなり,自分に王位が転がり込んでくるのではないかと,密かに期待している輩がいるようです。ブルース卿もそんな1人。

一方,スコットランドの主教ウィシャート氏。彼は女にだらしなかったアレキサンダー王を好きではありませんでしたが,王の死を悼んでいました。でも,妻を寝取られた領主達が王の命を狙っていても不思議はないと思っていました。あの日,Firth of Forthを渡ったのは王1人という事も,彼自身のスパイのお陰でわかっていましたが,それでも,王は殺されたのではないかと疑っております。

翌日,コーベットはベンスティードから呼び出され,エジンバラの城へ向かいます。ロンドンとエジンバラはかなり違う町なのだそうです。建物等も違うようですが,ロンドンは「dirty」エジンバラは「filthy」だそうで。(ノンネイティブには難しいぞ(^o^;))食べ物の残りかすや,こわれたchamber pot(室内用トイレ)や,動物の死骸が散乱しているのだそう。(あれ?ロンドンもそんな所じゃなかったっけ?(笑))どちらにしても,中世ヨーロッパの都会は汚そうですねぇ。。(汗)

城に入った所で,突然人々の大混乱に巻き込まれ,どうしたら良いかわからずおろおろのコーベット。そこへイングランドの外交官であり司祭であるベンスティードが登場します。この人の外見,なんだかクランストン卿に似ております。(顔が丸いと書いてあって体も丸いとは書いてないのですが(笑))

ベンスティードは,コーベットがスコットランド王室の状況に興味を持っていると見るや,最近イングランド王に宛てて書いた手紙のコピーを見せてくれます。そこには,前王が亡くなった状況,今後発生すると予測される跡目争いの状況(時節柄,最近某国の支配者の重病により,急に後継者問題が浮上している状況を思い出します(^^;))についての説明が細かくされていました。

ちなみに,当時のスコ国では,王位は前王に最も近い血縁の男子によって継がれるのが通例なのだそうですが,現時点で王位を継承する事になっているのは,前王の意思により,ノルウェー王室に嫁いだ娘(アレキサンダーには二男二女がいましたが生き残っているのはこの娘1人)の長女で3才のマーガレットです。しかし「前王に最も近い血縁の男子」,いずれもアレキサンダー3世の大叔父ディビッドの子孫で,ジョン・ベイリオルジョン・カミンロバート・ブルース等が跡目争いに絡もうとしていました。歴史上は,やがてこのどさくさにつけ込んだイングランド王エドワード1世を巻き込んでの醜い争いに発展する事になります。皆さんそれぞれどうなったのか、興味ある方はリンク先のWikipediaをお楽しみ下さい。

ところで,コーベットが呼び出された理由は,ウィシャート司教が当時エジンバラ周辺にいた「外国人」を召還したからです。ベンスティードはコーベットに,スコットランド人は前王の死について外国人による介入を好まないので,興味があるなら賢く振舞うよう,注意します。


Crown in Darkness : (3)

2008-09-12 23:35:55 | Athelstan・Doherty
ここでQueen-Dowagerという言葉が出て来まして,てっきり,ヨランダの名字かと思いましたが(笑),"dowager"とはお金持ちの未亡人をちょっとからかい気味に表す言葉だったのだそう。

会見が終わり,邸宅の外に出たコーベット,門番は来た時よりずっと態度を和らげ,すぐに帰ってもよいし,一晩泊まって,朝一の船で渡ってもよいと言います。コーベットは,「王太后のお付きの,あばずれ娘は誰だね?」と門番に持ちかけ,彼女の名前(アグネス・レノックス)を聞き出す事に成功。

一晩滞在する事にしたコーベットは,王が亡くなった当日,船付き場で世話役をしていた人物,王と同名のアレキサンダーと話をする機会をゲット。アレキサンダーは,仲間と酒を飲んでいて,相当酔っ払っていましたが,当日は王のお供は2人,うち1人は町の酒場で一緒に飲んでいたそう。しかしもう1人は何をしていたのか,王妃は夫が来ると連絡を受けていたのに,何故迎えを出さなかったのか,いろいろ気になります。

ただの「おくやみ旅行」にしては質問し過ぎ,と,思われるのが嫌なコーベットは,翌朝さっさと出発,…しようとしたら,王太后のお付きの,例のチャラチャラ侍女,アグネス・レノックスが声をかけてきます。しかしコーベットは,何故か「また今度ね」?(^^;)と,慌てて逃げます。

そして修道院に戻り,図書館で優雅に読書。え~,職業柄フランス語とラテン語に堪能な彼は,ネイティブの言葉が理解できない国では,きっとそこが1番居心地がいいのでしょうねぇ。(笑)


Crown in Darkness : (2)

2008-09-11 22:52:24 | Athelstan・Doherty
コーベットは滞在先のホーリールード修道院を少し楽しむ余裕が出て来ました。共通語はここでもフランス語とラテン語だそうで。まあ,現在はスコットランド人は英語を話しますが,最初からそうだったんじゃないよ~,という事情はわかりますね。当時イングランド人が国際的に活躍しようと思ったら,フランス語とラテン語が必須だったんですね。(笑)

彼らに今の世界,見せてあげたいねぇ。(笑)
な~んて,800年後に世界中で日本語が話されているかも(ないない)

コーベットは,まだ王が亡くなった時にいたキングホーンの館にいる元王妃(現在は王太后ですね)ヨランダに会いに行く事を決意します。

彼は、Firth of Forthを渡る為、Queensferry(こちらの地図参照)という船着場にやって参りました。。。船着場(Ferry)というと,また指輪物語の光景が浮かんでします(笑)が,そこから船に乗り,珍しく英語を話せる船頭から(船頭がさらに金を要求しようとしたらナイフで脅してる(笑)),当日,王を向こう岸に無事送り届けた後、誰かが待っていたという情報をゲット。しかし当日は,その周辺で、死者が多数出たほどの嵐だったようです。

コーベットは船を降りて,海辺の崖の上の道を進みます。王様が亡くなった場所,キングホーン岬は,そんな崖の最も高い地点。潅木の一部がわざと引っ張られたようになっていましたが,王様の死に関係あるのかどうか不明。

コーベットは注意深く岬を降りて,麓の要塞のような塔のある邸宅に到着。そこでイングランド王とバーネル卿の名代と言って,前王妃ヨランダにお目通り。ヨランダは,コーベット的には,美人だけど性格の悪さが顔に出ている?そうで,この女の為に命を賭けて嵐の日に会いに来るか?とますます疑問をもつコーベット。

それにしても,ヨランダの後ろで何やらクスクスしている侍女が気になります。


Crown in Darkness : (1)

2008-09-11 22:51:30 | Athelstan・Doherty
さて,本編は,ヨランダを迎えに行く王様の様子から。彼は相当無理やり馬を蹴りながら(汗)進んでいたようです。馬は一生懸命走りましたが,突然躓き,王様も馬ももんどり打って真っ逆さま。。。(汗)

王様が,お供も付けずに花嫁を迎えに行くですか,現在では,普通は,考えられませんねぇ。。


続いて,エジンバラに到着して,バーネル卿に手紙を書いているコーベットです。当時の,イングランドからスコットランドへの旅は大変だったようです。前回の事件から2年経っているそうですね。彼はいまだに,彼が愛した女をためらいもなく火あぶりの刑に送った王様とバーネルの事をぐちってます。(^^;)

そして彼は怖い(笑)スコットランド兵を思い出してます。下っ端は変な言葉(^o^;)を喋っていたそうですが,若いリーダーはフランス語を理解したとありますので,当時の公用語はフランス語なのでしょうかね。現代では考えられない、ちょっと不思議な感覚ですね。

このスコットランドの景色に関する記述,"Vast forests of pine, dark and forbidding, where boar and wolf ruled; wide wastes of lonly, haunting moor, bogs, mountains and lakes covered theland."は,ホビットや指輪物語に出てくる風景に非常に近いですね。

バーネル卿がコーベットにこの仕事を依頼したのは王の死後間もない3月末,そこから7週間もかけてエジンバラに来たのだそう。てことは,5月。日本なら良い季節ですが,スコ国では「寒々」なのね。(まあ,イングランドで6月にストーブって位だし。。)。。ここで,突然ですが、コーベットは36才という事がわかります。はあ,第1作を読んだ時30ちょい過ぎだろうと思いましたが,予想通りね。しかし,このシリーズのほとんどは,今回の本の15年後位になるので,シリーズのほとんどは、50才過ぎの渋いコーベットが活躍する事という事ですね。

コーベットは,スコットランドには秘密裏にやってきたようです。実際,今回の仕事の依頼人はバーネル卿本人で,イングランド王にさえ,彼の仕事は公開されません。。。という事で,まずは,ただの旅行?のふりをして,ベンスティードというイングランドの外交官に会い,スコットランドの王様の死についての情報を集めます。

まあ,不思議な点というと,何故嵐の日に供も付けず,慌てて新王妃に会いに行ったのか? に尽きますね。しかも王と王妃は,それほど仲良しではなかったというような噂もあったらしいです。

ともあれ,ノルウェーに住むアレキサンダーの幼い孫娘マーガレットが,次の王位に付くべく,向かってくるのだそうです。


2008 夏休み (3)

2008-09-07 02:12:12 | 旅行
仕事のトラブルですっかり遅くなってしまいました(^^;)

ようやく夏休みご報告の続きです。
翌日私達は、南斜面を登る「滝の小屋コース」で鳥海山の山頂を目指しました。最も有名なコースは、前日ちょっと上がった鉾立コースですが、こちらのコースは近年かなり上まで車道ができ、頂上までの歩行時間が最も短い(7時間ですけど)ので、最近ポピュラーになったのだそうです。

こちらはその駐車場の写真。


ちょっと歩くと、すぐ滝の小屋です。トイレの建物がきれいでした。(ちょうど写っている所だ;)このコースはまた、山小屋が多く、トイレが多いのが魅力(^^;)ですね。また最近では、バイオトイレに改装するのが流行っているようです。今回鳥海山と月山で思いっきり堪能(笑)させて頂きましたよ。バイオトイレは、山小屋のトイレのイメージを一新する画期的なトイレですね。


実はこの2日前は、日本各地で土砂降り雨の災害があり、神戸で川の氾濫があった日でした。おかげでこちらもすごい雨だったそうで、前日は、川が溢れて渡れず、宿にもう1拍して再挑戦した人も結構いたそうです。滝の小屋のちょっと先の「道が川になっていた」ので、おそらくそこだったのだろうと思います。

すぐ上の小さな雪渓を抜けると、八丁坂という大きな斜面の登り。花が一杯だったので、登りの大変さはあまり感じませんでした。この辺りはちょっと天気が悪かったです。


八丁坂は「ちょうど良い斜面」でしたよ。自動車道は夏にしか登山口まで開通しないのだそうですが、GWに開通していたら、スキーコースとして名を馳せるだろうに(来るぜ、ウチは(爆))

河原宿の小屋から上は、コースの名物心字雪渓です~。(ここも「良い斜面」だ(笑))最初霧がかかっていてがっかり、だったのですが、


さすが「晴れ女」の私(笑)

晴れると、山って露骨にきれいですね。(笑)


今年は、GWから気づいていましたが、雪が少なく、雪渓は思ったより(解説などに書いてあるのより)随分小さめでした。私は2枚目の雪渓は夏道を登りましたが、ダーリンは執念深く(笑)雪上を歩いてました。

雪渓の上の急斜面を登りきると、外輪山です。


ちなみに鳥海山の構造は、日本海からもよく見える秀麗ななだらかな山の上に、外輪山がちょこっと乗っていて、その中に溶岩ドームとなっています。溶岩ドームの麓に、頂上小屋と神社があり、お好きな人はそこで一泊して、翌朝、外輪山の北側の淵、七高山という所から、朝日が日本海に鳥海山の影を映す、豪快な「影鳥海」を眺めに行きます。

という事で、続きはまた今度。

Crown in Darkness : Introduction

2008-09-05 23:10:38 | Athelstan・Doherty
ちょっと薄い本を読みたかったので(笑),またドハティに戻って参りました。今度はヒュー・コーベットシリーズ第2弾です。
Crown in Darkness (A Medieval Mystery Featuring Hugh Corbett)Crown in Darkness (A Medieval Mystery Featuring Hugh Corbett)
価格:¥ 1,504(税込)
発売日:1991-02-11

今回のお話は,13世紀のスコットランド王アレキサンダー3世の死の謎解きだそうです。彼は,ある嵐の夜,新しい后フランス王女ヨランダに会いに行く途中,落馬して亡くなりました。彼はその前5年の間に,長男次男を次々失い跡継ぎがいなかった為,王様になりたい輩がうじゃうじゃ。(そんなに王様って魅力的な商売か?(爆))当時国際的にも,イングランドやフランスから注目される立場だったスコットランドの王様の椅子について,何か企み等なかったのかどうか,ロバート・バーネル卿は,忠実な部下の書記官,ヒュー・コーベットを,調査に派遣しました~。

まだデビュー間もない頃のドハティさんの文章が,固い固い。(笑)

ところでこのアレキサンダー3世は,名君だったそうで,彼の在位中はスコットランドはかなり栄えたのだそうです。彼の死により,イングランド王エドワード1世が介入、スコットランド国民に苦痛を与える事になり、あのウィリアム・ウォレスの活躍につながったのだそうです。


His Majesty's Dragon : エピローグと感想

2008-09-05 22:26:36 | 読書
エピローグは,場面変わって,祝賀パーティと思われる席。おそらくめったに着ないドレスを着た(女ムーディ?(^o^;))ジェーン・ローランドやバークレーと一緒の会合に,かつて両親の家でのパーティで会ったモンタギューのお嬢さんがいます。彼女は以前と全然違うフレンドリーな態度。(笑)しかし「いとしいテメレアはどう?」にカッチ~~~ンと来ているローレンス。(爆)

しかしコイツ,信じられないほどヤな女だねぇ。「あなたガルマンさんに会いに行くのね。私からのお祝いを伝えてくれる? あら,私ったら,やーねえ,ウールヴィ夫人だったわ。それにもう町にいないわよねぇ。」

幸い,ローレンスは母から既にエディスの事を聞いていたので,このキョーレツなイヤミに対抗する術を心得ておりました。

ノーヴィクさんて,さすがジェーン・オースティンのファンと自負するだけあって,ローリングさんよりよっぽど,男女のさやあて書くの得意ですね。将来はファンタジーでだけでなく,そのジャンルでも一旗上げられそう,っていうか,将来,ファンラブコメ???とかいうような,新しいジャンルを確立できそうな気がします。私はそういうの嫌だけど,今までファンタジーなんか読まなかった(今話題のSアンドザCなんかを喜んで観ているような)層を,ファンタジーに取り込められるかもしれませんね。まあ幸いな事に,まだテメレアはそこにはキテないと思いますが。

外では,ドラゴン達が音楽に聴き入っております。な~んだ,こんなに早く,夢が叶ったのね。

さて,ローレンスは,テメレアの所に,エドワード・ハウ氏が来ている事に気付きます。サー・エドワードは,テメレアの種について話をしにきたようです。テメレアは,セレスティアルという種だとわかったのだそう。しかしこれはとんでもない種で,「皇帝陛下が持つべきドラゴン」文字通り,His Majesty's Dragonだったんですね。

という事で、ようやく読み終わりました~;
今回、本の内容とは全然関係ないんですが、この本の読書と平行して、仕事の大トラブルがあって、貴重な昼休みや夕方休みが潰れる事が多くて、連続して読めないので、話を掴むのがいつも以上に大変でした。

書き出しから想像していたのとは、全然違う話に発展するんですねぇ。ローレンスの、人間関係にかなり気を遣う所は、最初は疲れましたが、その気遣いがあるから、テメレアが彼を選んだんだなあと思い始めた辺りから、ようやく彼を理解できるようになってきましたね。彼のキレ易い性格は、…全然治りそうにありませんね!(笑) ファンタジーの主人公はキレ易いのがお約束(え?それは一部のファンタジーだけでは?(笑))???ですから、まあいっか。

ローレンスの実家時代の女性達は、お母さんを除いて「パス」!(笑)ええ、エディスじゃなくて本当に(笑)良かったですっ=3 ローレンスはこれから誰かとロマンスがあるのか、ジェーンとの関係がどうかなるのか、も、ちょっと楽しみですね。

テメレアは、幼いのに、既にすごい知性と落ち着き。この種のドラゴンは、皇帝陛下にあげるなんて超もったいない(爆) 優れた乗り手にバンバン乗って欲しいですねっ! 

風の噂に聞きましたが、シリーズの最高傑作は違う本なのだそうです。そこまで行ける日を楽しみにしております。ただ、話の進行は遅いですねぇ。最初こそ、あれよあれよという間に大きな動きがありましたが、クライマックスは最後の章の後半です。でも、PJがもし2時間で映画を作るなら、…クライマックスに30分位かけそうですねっ(笑)


His Majesty's Dragon : 12

2008-09-04 23:12:08 | 読書
ちなみに,もし私達の世界の歴史と同じなら,当時の王様,つまりタイトルHis Majestyの筆頭は,ジョージ3世,ハノーヴァー王朝初の英語を喋る(汗)王様で,在位60年,これは孫娘ヴィクトリアに続く長期在位だそうで,お年を召されてからは認知症を患ったそうですが,それまでは倹約家で浮気もしない愛妻家で,結構名君(処世術に長けたと言った方がいいかな(^^;))だったようです。

プレカーソリスの行き先は,NOVA Scotiaという地名が出てきて初めて気付きましたが,新大陸,なんですね。

いつの間にかすっかり仲良し3人組になっている,ローレンス,バークレー,ハーコートとドラゴン達。何か某箒少年物語みたいと思ったのは私だけ?(まあお嫌いな方には申し訳ありませんけど)いつかドラゴン達の為にオーケストラを招いてやろうというのが夢になりました。

ところが,そこへレントン司令官からの伝令。"And he says, Temeraire is to go into combat rig."ちょうどここでページの切れ目だったので,私ゃてっきりローレンスの返答は,"What?!" を期待してしまいました(箒少年読み過ぎ(笑))が,驚きを隠して"Very good."

さて司令官の部屋に行ってみると,既に多くの将校達が集まっております。驚いた事に,その知らせを持ってきたのは,あのランキンでした。彼の太ももには血が。。報告によれば,ボナパルトは死んだどころか,隠していたドラゴンで脱出して,既に反撃に転じているとの事。(やっぱりよねぇ。。)

早速,出陣の準備に大急ぎで取り掛かるチームテメレア,ですが,この一大事に,大事な地上クルーのホリンがいません。エミリーからの報告で,彼は何とレヴィタスの所にいるとの事。ちょっといらいらしながら駆けつけたローレンスが見たのは。。。

レヴィタスは致命傷を負っていました。もう長くはないと。ホリンは,彼からどうしても離れる事ができないのだと言います。これを見たローレンス,ついに,プッツ~~~~ン! 先程の部屋に戻ると,何とランキンはワインなんか飲んでます。ローレンスは椅子ごと掴んで立ち上がらせ,「レヴィタスに,お前は勇敢だった,忠実だった,パートナーにはもったいない奴だったと言え。」と,無理やりレヴィタスの前へ。レヴィタスは「来てくれたの。。。」 ランキンは,全然心のこもらない声で,「お前は勇敢だった」と一言。すると静かに息を引き取るレヴィタス。。。

レントン司令官は,ローレンスにもうすぐウィンチェスターが1頭孵りそうだと話します。彼はそれを,ドラゴンを失ったばかりのランキンに与えようかと言いますが,ローレンスこれを遮り,ホリン君に与えてはどうですか,と,提案。レントン司令官,驚きながらも,納得します。(皆「ランキン問題」認識してるのね)

いよいよ,戦場に出発です。レントン司令官が,自ら彼のドラゴン、オヴァーサリアに乗って先頭に立ちます。そして,ランキンからの情報通り待ち受けるフランスのドラゴン軍団。。。

ドラゴンが船とも馬とも違うのは,明確に自分の意志を持って一緒に戦う所ですね。

しかし,本物の戦闘は甘くありません。敵の荷物車攻撃中に,コリンズが犠牲に。。テメレア,相手のドラゴンをアタ~ック!です。

一方,チームテメレアの皆さんは,グランビーを先頭に敵船じゃなくて敵ドラゴンに乗り込みます。船の場合と違って,キャプテン・ローレンスは部下にその仕事を任せ,自分は残ってなくてはならないのね。本の冒頭,彼がフランス船に乗り込んで戦っていたのが,逆?伏線となって効いてますね。

。。。とその時,恐ろしい悲鳴がっ,リリーがおフランスドラゴンの顔にまともにパ~~~ンチ!。。。。と,読んで一瞬ネコパンチを想像した私(笑)ですが,テメレアが思わず「同情」って,一体何?と思ったら,相手のドラゴンは,強烈な酸を食らい,大騒ぎ。キャプテンたまらずピストルで安楽死を選択(滝汗)ネコじゃなくて,ハブでしたわ~。しかしすごいモノを見たのはその後。ドラゴンのクルー達は慌てて他のドラゴン(リリーにも(笑))に飛び乗りましたが,キャプテンは,ドラゴンもろとも海へまっさかさま。。。(泣)

味方の様子に気付いた他のドラゴンが迫ってきます。ローレンスはグランビーを呼びます。グランビーは敵のドラゴンを乗っ取ってました。

しかし,テメレアに敵が。。。ローレンスはフランス軍の大尉を切って取りますが,ジョーンズ,チャロナー,ライトが犠牲に。。

ローレンスは周りを見ますが,戦況は不利。敵のドラゴンがテメレアを追ってきました。う~~んあと3ページでエピローグだよと思ったその時,テメレアの顎が開き,

やってもうた。。。。。!!!

思わず,何が起きたか?なローレンス。テメレア自身は,むしろショックな様子。敵方はエライ騒ぎとなっております。...the injured dragon was huddled and pawing at his head, moaning.

テメレアは,雨を呼ぶ龍神様とは違う種の竜という事だ。(^o^;)
フランス軍はなおも追ってくる気配を見せたものの,どうやらこの事がきっかけで,退却を始めたようです。


Run!Run!Run!