デカダンとラーニング!?
パソコンの勉強と、西洋絵画や廃墟趣味について思うこと。
 




祝日で休館の図書館のポストに本を返却したあと、京都会館を囲むように関西ステージマーチングフェスティバルの出番前の準備に勤しむ派手な衣装を着た参加者たちを横目に、平安神宮の傍を通った。
その後、川端丸太町の交差点で信号を待っていたら、地図を一心不乱に見ていた初老の外国人夫妻が英語で私に話しかけてきた。以下のやり取りはもちろん、しどろもどろ英語でのものである。
「駅はどこ?」
「見えている、すぐそこの地下です」
「いいや、新幹線の駅だよ」
「京都駅ですか? 遠いですよ」
「歩いてどのくらい? 2時間は余裕がある(もしくは2時間以内に着きたい)」
ここで一度、平安神宮から京都駅まで休みなしで1時間15分かけて歩いて行ったことのある私は、見積もって行けない事もないと思った。今から思うとトンデモないことを教えてしまいかけた…。
「真っ直ぐ行って、烏丸通りとあったら、左に曲がってください」
「どのくらい?」
「烏丸通までが30分。その後は1時間半ぐらい」
「歩くのはやめた。列車で行くよ」
紳士は「いいや」にあたる単語で「Nein」と言った。あ、ドイツかドイツ語圏の人だと私は思った。
夫妻は向きを変えて京阪の駅の階段へと向ったのだが、ドイツの響きに私の心は躍ってしまい、過去に旅行でドイツに行ったと思わず言ってしまった。階段に差しかかろうとした時、紳士が尋ねた。
「ドイツ語話せるかい?」
「Auf Wiedersehen!(さようなら)」
このとき奥さんの方がアハハハハ!と笑い出した。私もこれは尋ねられたことに対する返事としては会心のギャップで、タイミングが絶妙だったと自分でも思うし、もし立場が逆で私が外国で別れ際に道を訊いた相手が同じように返事したら、私だって笑い出したに違いない。つづけて紳士、にこやかに
「Vielen Dank!(どうもありがとう)」
私、
「Tschus!(バイバイ)」
   ・・・
とまぁこれだけのことだったが、礼は言われたものの気にかかったことがある。私はあの夫妻に京阪では七条駅で降りて、そこから20分ほど歩くかバスに5分乗るという道程を言い忘れていたのだ。
京阪では直通でJR京都駅に行けない。大阪に行ってしまうことなく、何とかして着いただろうか? まぁ、夫妻はマップ持ってたし駅構内で案内はあるし、なんとかなったと思いたいのだが、たとえどのような結果になっていたにしろ、あの時の絶妙の笑いは忘れてほしくないものだ。もし明日ばったり再会し苦情言われたら、旨いラーメン屋で罪滅ぼしさせてもらおう。(まず無いだろうけど)

   ***



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昨年の一月末、ダダイズムのデュシャンの傑作「」をハンマーで壊そうとしたピエール・ピノセリ氏が逮捕された。この便器の危機?たるニュースには個人的に大いに興味を覚えたのだが、最近ピノセリ氏に対する判決が下りた。

http://www.excite.co.jp/News/odd/00081171074295.html

三ヶ月の執行猶予とは、判事たちはフランスにあってさすがに芸術には造詣が深く、それ相応の斟酌をしよるわい、というのが正直な感想だった。
これからもピノセリ氏に活躍の場が与えられんことを!

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