磁器装飾アトリエ&教室 ピアットスカーナ(東京)な暮らし

伊フィレンツエ18世紀からの伝統技法で磁器に装飾しています。「自由な発想で普段の生活は魅力的に変えられる」を合言葉に。

光のありか:racconto di viaggio, ~luce quotidiano di Roma~

2015-06-30 16:36:13 | 伊の街(ウンブリア/ラツイオ)

誕生月は、ことのほか日の光を有難く感じます。
Ogni giugno, sono particolarmente ricononsente verso "LUCE SOLARE" mio essere sulla terra.

午前中の光と影が、大理石を浮き彫りにしていました。
~サンピエトロ大聖堂(バチカン)入口~



直径9メートルに切り取られた青空から、午後の光が落ちてくる。
~古代建造物パンテオン内部~


2つの建物の内部は、私のお気に入りの瞑想空間。言葉なく見入ること、しばらく。自然と、呼吸が深くゆっくりと落ち着いていきます。そして、「ありがとう」の一言が込み上げてくるのです。

皆様にも、そういう場所や体験がありますか?

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パンテオンからほど近くには、サン・ルイジ・デイ・フランチェージ教会があります。この土地は、フランスにお輿入れしたメディチ家のカトリーヌが寄附したそうで、現在はローマ在住フランス人のための国民教会。内部は教会特有の薄暗くひんやりとした空気に包まれます。左奥の小礼拝堂を装飾する、バロック絵画先駆者、巨匠カラバッチョの連作は必見!

数分前まで、古代ローマの空間に身を寄せたと思ったら、16世紀後半へ。長い歴史を徒歩で移動できてしまうので、鑑賞する目の方が追いつかないこと、しばしば。千年単位の違いに共感を持って寄り添うには、いつも訓練を強いられます。そこにあるのは、描きこまれた見惚れるほどの、影の美しさの極み!(写真)





ふたたび屋外へ出て、歩き始めると、水と出会える、ナヴォーナ広場へ。
バロック都市ローマの担い手、ベルニーニの噴水とボッロミーニの教会(2人は好敵手)が、こうしてお互いを意識しながら、向かい合って制作された場所です。

この街の中心は、人の手で作られた建造物に自然光が拡散して、360度が眩しいほどに美しく輝く仕組み(?)、別の姿を浮かび上がらせる夜の人工灯の効果(?)を狙って計画されたのでしょうか?まるで開演中の舞台上のように、常にスポットライトを浴びている、そんな印象を強く受けます。

私は、ローマ都市部を連日経験すると、「動」を強いられる輝きから逃れたくなります。それどころか、既に景観の一部となって街に存在している私達は、逃げることも、隠れることも許されない…と気付きます。かの名言「人生は舞台だ!」と叫んでしまいたくなるような高揚感で、おそらく自分も放電しているのでしょうね。だから、ローマでは、夜半まで体力がもつのです(笑)

この高揚感のまま劇場へ赴き、オペラを鑑賞してみよう。そんな実験的遊び心を、旅の途中に用意していました。
19時開演、さて、どうなる?

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こちらは、国立劇場のボックス席へつながる通路。何気ない廊下でさえ、光のありかに視線がいきます。



劇場内に入るとライトの艶やかさに目が奪われました。各地のオペラ座に見られる、赤とゴールドのコントラストも、特別際立って感じられます。既にドラマチックな都市の流れに身を投じているからなのでしょうか?

ところが、暗転してオペラがスタートすると、意識が「静」に切り替わりました。その要因は、おそらく劇場内の木材です。跳ね返す力が強い石材に囲まれた街の特性と異なり、歌声や音楽が光とともに、ゆっくりと耳に戻ってきました。いったん木目の間に浸透したそれらが、調和をなして空間に柔らかく押し出されてくるのを、私達は皮膚から受け取ります。人間の喜怒哀楽ドラマを鑑賞しているにもかかわらず、バチカンやパンテオン同様、心身ともに和らいで心地良いのです。

テンションという意味では、予想外の結果となりました。一方で、演出期待効果が高い街だけに、これも都市設計の仕掛け?綿密な計算によるもの?との考えに、またしても及んでしまいます。新しい知識を深めれば深めるほど、ローマは好奇心をそそる熱源の塊。平常で現代を楽しむ域までには、私は、まだまだ修行が足らないようです。

どうぞ、皆様、ローマへお出かけの際は、ユトリを持ってご散策を。
下調べは是非、だけど、あまり頑張り過ぎないで、ね。(笑)



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コンセプト:海辺のランチ
リゾート気分で清涼感とともに、どうぞごゆっくり召し上がれ^-^

デザイン・磁器装飾:笠原知子 / 白磁素材:R-ジノリ社(イタリア)

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7月、8月も通常どおりです。宜しくお願い致します。

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