食いしんぼsanaの「舌の記憶」

「舌の記憶」を中心に、日々感じたことを、
ゆるゆるとつづっていきます。

作家の山本文緒さんが死亡でショック(´;Д;`)

2021年10月27日 | 大好き!軽井沢
11月13日に作家の
山本文緒さん(以下敬称省略)が
すい臓がんのため、
軽井沢にある自宅で亡くなりました。

さて山本文緒の小説は大好きで
たくさん読んでいます。
2001年に直木賞を受賞した
「プラメリア」はもちろん、
「恋愛中毒」「群青の夜の羽毛布」
「絶対泣かない」
「ファーストプライオリティー」
などなど。中でも好きなのは、
「眠れるラプンツェル」かな。

山本文緒さんが描く主人公は、
だいたいの作品において、
外面と内面のギャップが
ハンパない。だから心理的ホラー
みたいなお話が多くて
読んだ後にさわやかな気持ちに
なることは滅多にないんです。

でも人間の本質というか、
闇の部分にスポットライトを
当てるのがすごくうまいの。
プライドを傷つけられること、
嫉妬に劣等感、怒り、寂しさ
精神的疲労、エトセトラ。

読んでいるこちらはドキッと
しながらも、自分にも
心当たりがあるものだから
その世界かろ目が離せない。

人間の感情は複雑で
白と黒では収まらないもの。
常にグレーが入り混じった
マーブル模様だと
わたしは思っていて。

嫉妬や劣等感にプライドの喪失、
悲しいとか寂しいとか許せないとか
そんなマイナスの感情を持つことは
決して悪いことじゃない。積極的に
認めちゃいなさい、楽になるよ!
って、山本文緒がメッセージを
くれた気がしたんだよね。
結局は人間讃歌が
テーマだったのかもしれない。

それにしても山本文緒が
軽井沢在住だったなんてね。
長くうつで苦しんだりも
していて、
わたしも同じようにうつで
療養してたことがあるので
なんだかあれこれと
縁を感じちゃいます。

これからしばらくは
エッセーを中心に読んで
ご冥福を祈りたいと
思います。写真は先日
軽井沢で撮った
大賀ホールの夕景を。

山本文緒もこれと同じ景色を
眺めたことも
あったかもしれないと思うと
ますます感慨深い。。。
コメント (2)
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