オッサンのお話に絡んで、(2)。
しつこいと思う御仁は、どうか、他所へご移動を(笑)。
ここ何年位だろうか?
「利益を出してる会社が、いい会社」なんてコト、まことしやかに言われるようになったのは。
まことにうんこな話だ。ありえねーってさえ思う。
いい会社ってば、「社会に貢献している会社」に決まってんじゃないのよ。
廉価で、創意工夫が見られ、精度の高い商品を広く提供する。
社会の構成員がソレをありがたく使う。
生活が豊かになったり、役に立ったり、ステイタスを高めたり、その対価の目的を満足させる。
製造原価に管理費用と適正な利潤が加算され、売価となる。アタリマエのことじゃないの?
結果として、適正な利潤がその会社の労働者と、株主に分配される。
もともと、この手の分配率は労働者に厚かったのが、日本企業の「美しいところ」だ。
株主だって、そりゃ、儲けも欲しいけど、「この会社のこーゆートコがスキだ、もっと成長して欲しい」ってな理由で投資していた。
「美しい」ぢゃないのよ。
はて。一次産品を除く、という前提ですが。
「市場が価格を決める」って本当に正しいのか?公平なのか?
正しいワケナイじゃないですか!そんなの絶対公平じゃない!
だって、品物の価値は、実は、売る側で決まっているのですから。
だって、製造原価に管理費用と適正な利潤が加算され、売価となるはずなのだから。
売れない場合は、原価割れしてでも在庫を掃く。
コレは当然。
次の製品は売れるように工夫しなきゃ。
んでも。
「この商品は他に提供している会社はないから、利益率を大きく取ろう」
コレは間違いですよ、社長。ずるい。
「その分、普及品は利益率を低くできる」
人をバカにしちゃいけませんよ、社長。ウソじゃないですか、それ。
普及品だって、儲け取ってるじゃないですか。管理費用は高額商品と同等じゃないですか。
あんたのトコの会社、普及品だけでもやっていける利益出してんじゃないの!
すなわち、「売れると予想される、出来るだけ高い値付けをして利益率を高く取る」コレを「間違ったことではない」という認識がはびこってるところが、おかしい。
利益を出すと株価が上がり、企業運営上、なにかと都合がよい。
あほうめ。
そんなのより、ちゃんとしたいい製品を提供して株価をあげろ。
企業が利潤を目的とする組織であるから、ソレを行動基準としていたら、先は、ない。
真摯な経済活動の結果としての利潤であるべきだ。
「売れる商品」じゃなくて「儲かる商品」を開発していたら、早暁、開発途上諸国にゴボウ抜きにされるのは明白だ。
彼らは真摯に「売れる商品」を模索して日夜、鋭意努力中なのだ。
「儲かる会社がいい会社」この価値基準は悪しき副産物を生み出した。
「M&A」「高株価経営」「ファンド」などなどのいわゆる「虚業」だ。
最近も、長くいい商品を提供してきたオレの好きな会社が虚業どもの毒牙にかかりかけた。
そういうの、許しちゃいけない。
おカネに重きを置く、日米構造協議かぶれの価値観にだまされてはいけない。
断じて、ニホンジンの誇りはおカネではないのだ。
カップヌードル、登場した時の売価は¥100だった。
先日、とある小売店で¥98だった。2箱買いした。
原材料高騰で値上げするらしい。
うんうん、しょうがないよね。36年に亘ってがんばってきたのだもの。
かつて「物価の優等生」といわれた鶏卵より、優等生だよ。
こういう会社、虚業共の手に渡してはいけない、と思うのオレだけだろうか。