ナイフのシースや
ライトのホルスター
などにカイデックスが使われています。
丈夫で手入れが簡単なので気に入っているのですが、人から尋ねられて疑問に思い、高温及び低温特性について、ナイフメーカーの奈良定さん及びJIL-Liteさんに尋ねてみました。
そもそもカイデックスとは、熱可塑性樹脂(アクリル変成ポリ塩化ビニール)で、180℃ぐらいに加熱するとゴムのように柔らかくなり成形ができ、冷えるとその形で固まるというものです。
高温特性
100℃ぐらいでは成形できるほど柔らかくはならないそうですが、熱変形温度が75℃程度とのことで、夏の直射日光の当たるダッシュボードの上に置きっぱなしにするようなことは避けたほうが良いようです。
低温特性
データ上は、-40℃ 30~45J/m(アイゾット衝撃強度)とのことですが、私には意味不明。
奈良定さんが、ケースを1時間冷凍庫で冷やしてみたところ、触った質感には変わりなく、体重をかけて踏んでも破損しなかったとのことです。
また、JIL-Liteさんで販売しているKidex Holsterの製作者が、カイデックスを24時間冷凍したあと床に投げつけても破損しなかったそうです。
以上のように夏場の高温は注意が必要ですが、低温には強く、実用温度範囲ではまったく問題はなさそうです。
ちなみに、雪のある山でカメラバックのプラスチック製のバックルが硬くなってしまい、外そうと力を加えたら割れてしまった経験がありますが、カイデックスなら大丈夫そうです。