「アドヴァンスド・スタイル」 ニューヨークで見つけた上級者のおしゃれスナップ
著:アリ・セス・コーエン
訳:岡野ひろか
大和書房
被写体は60歳代から100歳代。
一言で言うなら「カッコイイ」
高価なものを身につけているからではなく、ポリシーを持った生き方が伝わってくるから。
撮らずにはいられなかった著者の気持ちもよくわかるし、よくぞ発刊してくれたと思う。
ここに写し出されているのは着せられているモデルではなく、自身の好みをまとい、街を闊歩している方々です。
被写体になった方々のコメントを少し。。。
「もっと自分らしく、着飾りすぎず」
「わたしは年齢に応じた格好というものを信じないの。ただ自分なりの主張をもって、それに自信をもつといいわ。明日には新しい一日と、新しいスタイルがあるんだもの」
「物事の美しさを感じる心があれば、外見も美しくなるのよ」
「人の真似をしすぎると、誰でもなくなってしまうわ。まわりと比べないこと。あなたはあなたでしかないんだから!」
「きっと、たくさんの女性がギブアップしていると思うの。ある意味、いつも恋をして、年齢を気にせずにいればいいのよね。すべては、気持ち次第なんだから」
「自分の体の中こそが、心地よい場所」
「大人の女性として、わたしは流行を追いかけずに、エレガンスを追い求めているの。常にエレガンスをね」
「若い頃は、他の人のためにドレスアップするのよね。でも大人になると、自分のためにおめかしするのよ」
「白髪のことを、人は年齢、遺伝、またはストレスによるものだと言うかもしれない。でもわたしは違って見えるの。わたしには、プラチナ色のエレガンスに見えるのよ」
「人と全然違うことを恐れたことはないわ。見過ごされるくらいなら、人と違ってちょっとミステリアスと思われるほうがいいと思うから」
「ファッションは『わたしも!』と言うけれど、スタイルは『わたしだけ!』という、これがわたしの哲学」
「若い子たちに言いたい。いつかあなたも大人の女性になるのよ。心配せず、焦らなくてもいいの。年をとることを心配する必要はないのよ。それぞれの年代で、年齢が個性を創りだすものなんだから」
裏表紙。
シワやタルミをものともしない輝きは、誰になんて言われようと微動だにしないアイデンティティからきているのだと思う。