7月24日(火)19:00~
札幌コンサートホールKitara小ホール
プログラム
①J.S.バッハ:無伴奏フルートのためのパルティータイ短調BWV1013
②J.S.バッハ:ヴァイオリンとピアノのためのソナタホ長調BWV1016
③ヘンデル(グランジャニー編):プレリュードとトッカータ
④サルゼード:古代様式の主題による変奏曲
⑤テレマン:12の幻想曲から第2番イ短調TWV40:3/第8番ホ短調TWV40:9
⑥J.ハルヴォルセン:ヘンデルの主題によるパッサカリア
⑦ショパン:前奏曲変ニ長調作品28-15「雨だれ」
⑧グノー:歌劇「ファウスト」から「愛の音楽」
⑨サンサーンス:クラリネットとピアノのためのソナタ作品167
⑩マスネ:タイスの瞑想曲
出演者
ディヴィッド・チャン(ヴァイオリン)メトロポリタン歌劇場管弦楽団コンマス⑥⑩
スティーヴン・ローズ(ヴァイオリン)クリーヴランド管弦楽団第2ヴァイオリン首席②
ラファエル・フィゲロア(チェロ)メトロポリタン歌劇場管弦楽団首席⑥
ステファン・ラグナー・ホスクルドソン(フルート)メトロポリタン歌劇場管弦楽団首席①
ユージン・イゾトフ(オーボエ)シカゴ交響楽団首席⑤
ジェシカ・フィリップス・リスキ(クラリネット)メトロポリタン歌劇場管弦楽団副首席⑨
デンソン・ポール・歩ラード(トロンボーン)メトロポリタン歌劇場管弦楽団⑧
安楽真理子(ハープ)メトロポリタン歌劇場管弦楽団③④⑩
山田亜希子(ピアノ)⑦
山本真平(ピアノ)②⑧⑨
札幌に用事があったこの日、前回と同じように夜コンサートを調べてみるとこれが。
小ホールは随分前、我が師N先生の演奏を聴いて以来2度目。
いつものように残っている一番安いブロックを申し込むとあてがわれたのが、今度はなんと一番前のほぼ中央!
アンブシュアや弦楽器奏者のブレス(音楽的な)、指の動き、表情シワ、香り、果ては下着の線まで分かる席でした。
偶然出会ったコンサートで、大好きなパルティータが聴けるなんて!
しかもリハに立ち会っているような錯覚さえ覚える真ん前で。
この曲を以前、生で聴いた時の奏者は日本の大学音楽学部の某教授。
一言で言うと「とてもしんどそう」でした。
では今回は…譜面を置かず宙を見つめ、難しさを感じさせない自然な流れ、しかも心の奥に響いてくる。
ppからfまで全くノイズのない豊かな音色。
あぁ、音作り、やり直さなきゃ…
私の中で今コンサートの一番の星はディヴィッド・チャン。
小柄な身体で全身全霊で表現している姿は感動もの。
チャン大好き!
因みにジュリアード音楽院で教鞭をとられてます。
パッサカリアもこんな情熱的なのは聴いたことがない。
共演のチェリストも素晴らしく、譜面を置かない二人のアンサンブルは息ぴったり。
知的で爽やかなハーピスト、真摯なクラリネット奏者、初々しい男性ピアニスト。
マスネがプログラムに組まれていたけれど、これがいかにもアンコール曲でした。
こんな盛り沢山の濃いプログラム、豊かすぎる、幸せすぎる
と思いながら、地下鉄に向かって暗くなった中島公園を横切りました。