プロ野球 OB投手資料ブログ

昔の投手の情報を書きたいと思ってます

ジャクソン

2012-04-29 20:27:58 | 日記
足と打撃が魅力

まだ本領を十分発揮していないが「三割は打てる。クリーン・アップ・トリオの一員になってもらう」と飯田監督のかける期待は大きい。これにこたえるかのように十五日の南海戦で右翼スタンド上段へ豪快に一号本塁打を放った。来日した当時、ジャクソンは力まかせてバットをふり回すだけだった。快音を発しても右翼線を大きく切れるファウルが多い。だが飯田監督は「荒いがひと目みて打てる打者だ」と思ったそうだ。
キャンプで打つときの右足の踏み出しを変え、ミート打法に心がけるよう注意した。次第にその効果が現れているようだ。毎試合一本の安打を放ち十五日までの七試合の成績は二十二打数七安打、三割をちょっとこえた。日本の投手に慣れてくればさらに本来の力は出てくるだろう。ジャクソンのもうひとつの魅力はすばらしい脚力だ。
この日も右前安打、野手がこの打球をちょっと後逸するとなんなく二塁をおとしいれた。一昨年3Aのロチェスターで九三盗塁を記録した俊足の片りんをのぞかせた。
飯田監督は「彼ならきっと盗塁王になれるだろう」とその足と打撃を高く評価している。引きつけるものの乏しいアトムズにとって肩あり、足ありのジャクソンはひとつの大きな魅力になろう。

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中野孝征

2012-04-29 19:25:43 | 日記
新生アトムズがJR砲のほかに今シーズン売出そうとしている新商品がある。昨年、新人王になった武上二塁手に、ドラフト指名一位で新入団した中野孝征遊撃手(二三)を配した二遊間コンビだ。武上は一六八センチ、七〇㌔、中野は一七一㌢、七四キロと小だから、名づけてチビッコ・コンビ。思惑通りファンにアピールできるかどうかのカギは、すべて中野が握っている。
その中野、作新学院が八木沢(東京)加藤(故人、元中日)両投手と高山(サンケイ)らを擁して、三七年に高校野球史上初の春夏大会連続優勝したときの主将だ。卒業後はノンプロ岩崎電気と日本楽器で活躍。昨春の社会人選抜大会では首位打者、夏の都市対抗では久慈賞を獲得した。カンのいい、実戦向きの選手だ。
ところが、当人が「プロのスピードにはびっくりした」ばかりか、ノンプロ時代に評判のよかった首尾も今のところ採点は辛い。別所監督が「腰高のため守備範囲が狭いね」といい、武上は「送球にピリッとしたところがないので連係プレーの呼吸が合わない」とちょっぴり不安顔。そこで連日、岡島コーチからノックの雨を浴びせられ、目下基本から勉強中だ。「試合に出ることだけが目標」と中野も必死なら、首脳陣も「中野の甲子園魂に期待している」のだが・・・。

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松本照夫

2012-04-29 17:50:34 | 日記
足立の肩の故障などから投手陣に赤信号が出ている阪急。首脳陣も若手から一本立ち出来る投手を、と必死だが、この日の松本がその期待にこたえるような投球を見せた。スライダー中心に持前の変化球でかわす。といっても決して逃げの投球ではない。直球をずばり投げ込み、なかなか大胆でもあるが「直球にスピードが出てきたので、ほかの球もいきてきました。そのため自分の思う通りの投球が出来ました」という。
一回王を一ゴロ、二回長島を三振に打取った投球などは、相手の読みの裏をかくような心にくいばかりの配球だった。
「目標なんて考えていませんが、一試合でも多く投げ、バックには信頼される投手になりたい。それにはもっと変化球を生かすためにも、直球にスピードをつけたい」。
こう話すそばをナインが「ナイス・ピッチング。絶好調やな」などといって通るが、松本は表情も変えない。散発の五安打で、ややしぶい顔の西本監督も松本に関しては「これで使えるメドがついた」と満足そうだった。
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水谷実智郎

2012-04-29 17:36:04 | 日記
フォーム・・サイドスロー

中日首脳陣は、板東を巨人の宮田のようなリリーフの切り札に使うハラ。そこで板東のつなぎとしてクローズアップされるのが横手投げの水谷実である。昨シーズン彼は一年生ながらウエスタン・リーグで勝ち数(6勝1敗)防御率(1.02)ともにリーグトップを記録。「十五回ほどリリーフさせたが、一回も失敗しなかった」と杉山二軍監督はいっていた。根性は相当なものらしい。
「昨シーズン終盤に六試合ほど投げさせたが、期待どおり。外角球がスライドするのが強みだ。これで内角にシュートが投げられるようになればピッチングに幅ができるのだが・・」と近藤ピッチング・コーチは語っている。
「ピンチを切り抜けたときの満足感-いいですね。」水谷はリリーフに生きがいを感じているようだ。昨春、肩を痛めたとき、それまでの上手投げをサイドに切りかえるように指導したのが大友二軍コーチだが「ぼくと同じようなタイプの安仁屋さん(広島)が目標。昨年は夢中でしたが、ことしは自分と得意なタマを生かそうと思っています」と最後に二年生らしい抱負を語った。名古屋昭和高出。右投げ。
西沢監督「うちには水谷実、野口、谷など有望投手がいるが、おもしろい球質の水谷実の活躍を期待する」
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羽里功

2012-04-29 17:22:06 | 日記
投球フォーム・・下手投げ 球種・・・カーブ、シュート

秋山そっくりの投げ方

二回、大洋の攻撃。広島三人目の投手が登板した。広島のピッチャー羽里、背番号55と場内アナウンスが放送した。「ハリ・・、どんな字を書く?そんな選手がいたのか・・」と記者席にササヤキが流れる。ところがである。大洋強打線はこの羽里の前にクルリ、クルリと回転した。まったくタイミングが合わないのだ。大洋は7回までわずか二安打。ようやく八回、代打林の二点本塁打で羽里をしりぞけたが、完全に羽里にひねられた。この羽里投手、今年二試合目登板である。もちろん初勝利だ。フォームは大洋の秋山投手を想像すればよい。右下手からヒョイヒョイと投げる。ふわりと浮上がるカーブ、直球もストンと落ちる。球質までも秋山そっくりだ。
-初勝利の感想は。
「まだ実感がわきませんが・・。きょうはカーブのコントロールがよかった。ゆるいカーブで大洋打者のタイミングをはずしたが少しバテましたね。林に打たれたのはカーブ。大洋の打者はこわいですね」といって、ナインの後を追っていった。
投手陣不調の広島にあってこの日の羽里の好投は今後明るいニュースとなりそうだ。プロ入り三年目、徳島海南高出。

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浜村孝

2012-04-29 17:04:32 | 日記
好打、守備も鮮やか

久しぶりにはいった西鉄の大型内野手。中西監督は「できるだけスタートをうまくつかってやりたい」とグラウンドなれした二日の平和台(中日)を予定していたらしいが待ちきれず起用した。
浜村は「はじめは堅くなっていたが、しだいにほぐれた。高校とはスピードがだいぶん違いますね。変化球がまだまだとらえにくい」とデビューの感想。第一打席で石岡から遊ゴロ。第二打席はヒット・エンド・ランのサインで中堅へ痛烈なライナーを飛ばしたがジャクソンに好捕された。リスト・ワークとバックスイングの小さいのが特によい。守ってもきれいなフットワークで無難にこなしていた。
評論家達の話では「東京の山崎より技術は上。中西、豊田が入団したときほどの力強さはまだ感じられないが、素質は十分ある」といっている。仰木コーチは「これからのウチの看板内野手だ。高校を出ていきなりこれだけやれれば立派なもの」とつけ加えている。足も早く今シーズンの西鉄の機動力として貴重な存在になることは間違えないだろう。

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佐野真樹夫

2012-04-29 16:55:08 | 日記
猛練習でやり直し 花形三塁手で素質十分

昨秋来日したドジャーズの選手にとって佐野は幻の名三塁手だった。佐野のプレーを一度も見たわけではないのに「広島はすごい三塁手がいるんだ」と決めていたからだ。これにはわけがある。広島・巨人連合軍-ドジャーズの試合え三塁を守った興津が三塁線に飛んだ打球を横っとびにキャッチしてアウトにした。オルストン監督はじめ選手は興津の美技に賛辞を送ったが、広島には興津以上に守備のいい三塁手がいると聞かされると、目をまるくして驚いた。「アクロバットでもやるプレーヤーかね」
確かに佐野の守備はいい。「出足のいい動きは一級品だ」と巨人の長島がほめるくらいだから、長谷川監督が興津を一塁に回し、二年生の佐野を三塁に定着させようと考えるのも無理ではない。しかし、守備のはでな三塁手は魅力はあるが、打力が伴なわなければならないポジションだけに、打てない三塁手を持つチームはなんとなく活気がない。阪急がそうだし、朝井がスランプのときの阪神も精彩を欠いたものだ。その意味で攻守兼備の三塁手となると佐野はまだまだものたりない。
昨年の成績を見よう。57試合に出場して100打数21安打(本塁打2)打率210と低い。とくに気になるのは安打数より多い22三振である。一年目でプロの投手に気漏れしたといっても、同じ新人でも広野(中日)藤田(阪神)には三振が少ない。おそらく大学時代(専大)の強引なバッティングで通したに違いないと思い、本人にたずねたら「このキャンプではいままでのものを捨て、第一歩からやり直しているんです」と答えた。根本コーチに指摘された欠点は左足に早く重心が移って、バットの先が回りきらないことだった。
プロの投手のスピードついていけない原因をつきとめた佐野はいまのタマをよくひきつけるフォームを固めている最中だ。スタートから出直したのだから他の選手よりも一歩も二歩も遅れている。打球に鋭さがない。佐野と同じ若手から抜擢され、中堅の定位置を約束されている小川が、めざましい進境ぶりをみせてライナーを飛ばしているのと比べると、大きな違いではある。ふと心配になったのは、佐野があせりはしないだろうかということだ。これについて根本コーチはこう説明している。
「佐野はものごとをつきつめて考えるタイプだ。決めてかかると周囲のものは目にはいらない。そのひたむきさを買っているんだ。素質があるんだから努力すれば必ず向上する。」
佐野の日課は午前七時の早朝ランニングで始まる。梅ヶ浜の海岸でたっぷり汗をかいて宿舎に帰ると、朝食もそこそこにグラウンドへ飛び出し、スケジュールに従って一通り練習するときまって打撃の特別訓練を受ける。グラウンドを引きあげるのはいつも一番最後である。
宿舎ではミーティング・バット・スイングと続く。
佐野は「浜松商から専大にいったときも、三塁手が卒業して、すぐにレギュラーになれた。ことしも興津さんが一塁に回って三塁のポジションがあいたでしょう。ボクはついているんですね。だからこのツキはのがしたくない。しっかりとした技術を身につけ定位置を確保しなくては」と語る。
若返りをねらう広島ーそのポイントとなる佐野だが、攻守兼備の花形三塁手になれるかどうか-。

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