1968年
東京オリオンズは二十五日午後二時から、東京南千住の東京スタジアム会議室でドラフト会議第二位に指名した東京農大の広瀬宰(おさむ)(21)=内野手、1㍍75、70㌔、右投右打=の入団を発表した。契約金八百万円、年棒百八十万円(推定)背番号「1」在学中の通算成績は三割三厘、4本塁打、今春のリーグ戦では三割四分三厘でベストテン第二位の好成績をあげており、東京が望んでいた打てる内野手である。すでに十七日大分県佐伯市の自宅で契約はすませているが、河瀬農大監督に付き添われて記者会見に現れた広瀬は、上気した顔で武田球団社長に紹介されると、ぴょこんと頭を下げた。「やる以上はプロでと思っていた。第二位に指名してくれたことは光栄に思っている。どこまでやれるかわからないが、プロの根性を早く身につけたい。ライバルはオリオンズにいる選手全部のつもり。武上(産経)のように体でむかっていく選手になりたい」顔はおとなしそうだが、なかなかのファイトを持っている。発表に立ち会った濃人監督も「守備は申し分ないと聞いているし、さきに入団した有藤との三遊間コンビに期待している」と早くも来シーズンの構想に入れているようだ。肩のよさでは東映に入団した大橋(東映)以上といわれ、守備には定評があり、打撃の方も四年になってからめきめき力をつけ4本塁打はいずれも秋季リーグ戦で放ったものである。
東京オリオンズは二十五日午後二時から、東京南千住の東京スタジアム会議室でドラフト会議第二位に指名した東京農大の広瀬宰(おさむ)(21)=内野手、1㍍75、70㌔、右投右打=の入団を発表した。契約金八百万円、年棒百八十万円(推定)背番号「1」在学中の通算成績は三割三厘、4本塁打、今春のリーグ戦では三割四分三厘でベストテン第二位の好成績をあげており、東京が望んでいた打てる内野手である。すでに十七日大分県佐伯市の自宅で契約はすませているが、河瀬農大監督に付き添われて記者会見に現れた広瀬は、上気した顔で武田球団社長に紹介されると、ぴょこんと頭を下げた。「やる以上はプロでと思っていた。第二位に指名してくれたことは光栄に思っている。どこまでやれるかわからないが、プロの根性を早く身につけたい。ライバルはオリオンズにいる選手全部のつもり。武上(産経)のように体でむかっていく選手になりたい」顔はおとなしそうだが、なかなかのファイトを持っている。発表に立ち会った濃人監督も「守備は申し分ないと聞いているし、さきに入団した有藤との三遊間コンビに期待している」と早くも来シーズンの構想に入れているようだ。肩のよさでは東映に入団した大橋(東映)以上といわれ、守備には定評があり、打撃の方も四年になってからめきめき力をつけ4本塁打はいずれも秋季リーグ戦で放ったものである。