2000年プロ野球退団後

巨人
コーチ
武上四郎 野球評論者
鹿取義隆 ドジャース１Ａアシスタントコーチ
佐野元国
河埜和正 スカウト
山本和生 球団職員＝寮長


投手
橋本清 ダイエー
入来智 ヤクルト
背尾伊洋
佐藤誠 ダイエー
ガルベス 米球界復帰目指す
中村善之 打撃投手


捕手
光山英和 ロッテ
杉山直輝


内野手
田辺路朗 野球解説者


外野手
大野倫 ダイエー
渡辺政仁 球団職員


中日
コーチ
水谷啓昭 スカウト
早川和夫 球団職員


投手
佐野重樹 米球界入り目指す
島崎毅 広島
鶴田泰 広島
日笠雅人 ダイエー
大塔正明 電気器具販売
佐藤康幸 広島
白坂勝史 台湾球界入り目指す
カールソン 米球界復帰目指す


捕手
吉原孝介 オリックス
ディンゴ 米球界復帰目指す


内野手
愛甲猛
山田広二 会社員（トヨタ）
ゴメス
安田秀之 打撃投手


外野手
益田大介 故障（右肩）の治療専念
峰秀 韓国球界入り目指す


横浜
監督
権藤博 報知新聞評論家


コーチ
山下大輔 野球解説者
山下和彦 近鉄コーチ
大谷幸弘
小山昭吉


投手
阿波野秀幸 巨人コーチ
島田直也 ヤクルト
戸叶尚 オリックス
斉藤肇 台湾球界入り目指す
ベタンコート 米球界復帰目指す
渡辺伸彦 打撃投手


捕手
川崎義文 オリックス
秋元宏作 1軍バッテリーコーチ


内野手
駒田徳広
進藤達哉 オリックス
新井潔 オリックス
ローズ
メローニ レッドソックス
川端一彰 スコアラー


外野手
荒井幸雄 ヤクルトコーチ
長見賢司 自営業＝金型設計
加藤謙如


ヤクルト
コーチ
大橋穣 中日コーチ


コーチ補佐
宮本賢治 スカウト


投手
加藤博人 近鉄
川崎憲次郎 中日
伊藤彰 一般企業就職希望
山崎貴弘 ロッテ
ハッカミー 米球界復帰目指す
レモン 米球界復帰目指す
岡林洋一 2軍投手コーチ
斎藤充弘 球団職員


内野手
馬場敏史 サーパスコーチ
宇佐美康広 コンピュータ会社
ロブロ 米球界指導者目指す


広島
監督
達川光男 報知新聞評論家


投手
紀藤真琴 中日
山崎慎太郎 オリックス
小林渥司 ロッテ
谷内聖樹 他球団現役希望
ミンチー ロッテ
レイノソ ドミニカ帰国
カンバーランド ブレーブス３Ａ
ウルソー 米球界復帰目指す
吉年滝徳 打撃投手兼用具係


内野手
野々垣武志 ダイエー
若林隆信 ミキハウス＝社会人
玉木朋孝 オリックス
山田潤 一光＝社会人
岩崎智史 住友電工＝社会人
ポール＝ジャイアンツ３Ａ


外野手
青木智史 米球界入り目指す


阪神


コーチ
伊原春樹 西武コーチ
古沢憲司
中村典夫
黒田正宏 球団本部付部長
石原真司 球団管理部
島田宗彦 スコアラー


投手
与田剛士 野球解説者
湯船敏郎 近鉄
山崎一玄 近鉄
田村勤 オリックス
星山忠弘
橋本大祐 トレーナー目指す
ミラー 米球界復帰目指す
ラミレズ 米球界復帰目指す


捕手
定詰雅彦
北川博敏 近鉄
片山大樹 ブルペン捕手


内野手
大豊泰昭 中日
ハートキー 米球界復帰目指す
バトル 米球界復帰目指す
風岡尚幸 2軍守備走塁コーチ


外野手
佐々木誠
橋上秀樹
新庄剛志 メッツ
フランクリン ブルワーズマイナー
タラスコ 米球界復帰目指す

ダイエー
助監督
黒江透修 横浜コーチ


2軍監督
古賀英彦 米大リーグスカウト


コーチ
高柳秀樹
岩切英司
投手
山田勉
斉藤貢 日本ハム
小石沢浄孝 野球続行希望
ランデル 米球界入り目指す


捕手
吉永幸一郎 巨人
本田明浩 阪神


内野手
湯上谷紘志 福岡ドーム営業本部
新里紹也 他球団現役希望


外野手
脇坂浩二
西島貴之
吉本一義
ニエベス 米球復帰目指す
バンクス 米球復帰目指す


西武
コーチ
楠城徹 スカウト部長
鈴木康友 球団編成部


投手
横田久則 ロッテ
木村恵二
井手元健一朗 ＪＲ東海＝社会人
平良幸一 沖縄電力＝社会人
ディアス 米球界復帰目指す


捕手
渡辺孝男 サンワード貿易＝社会人


内野手
前原博之 昭和コンクリート＝社会人
紀田彰一
岸川雄二 建設会社勤務
フェルナンデス 米球界復帰目指す
ジェファーソン 米球界復帰目指す


外野手
平塚克洋 他球団現役希望


日本ハム
2軍監督
佐野嘉幸 パドレス極東担当スカウト


コーチ
山森雅文 サーパスコーチ
三浦政基


投手
今関勝一 米球界入り目指す
沼田浩 米球界入り目指す
中西有希人
オレラーノ 米球界復帰目指す
ウィッテム 米国で日系企業就職
タティス 米球界復帰目指す
平松省二 打撃投手


内野手
西俊児 2軍内野守備コーチ


外野手
日里正義 運送会社＝全足立リベンジ


オリックス
コーチ
河村英文 自営業
佐藤義則 野球解説者
福良淳一 スカウト


投手
野田浩司 野球解説者
水尾嘉孝 西武
川崎泰央
太田敦士
杉本友 横浜
前田和之 横浜
ウィリー 米球界復帰目指す
ブロウズ 米球界復帰目指す


捕手
東政敏 横浜チームスタッフ
柳沢裕一 中日
杉本尚文 サーパスチームスタッフ


内野手
小川博文 横浜
南渕時高
ニール 実業家
マルセド 米独立リーグ監督


外野手
イチロー マリナーズ
ナナリー 米球界復帰目指す


ロッテ
コーチ
立花龍司 コンディショニングアドバイザー
広野功 球団代表付補佐
植村義信 球団投手顧問
園川一美 球団編成部調査担当


投手
河野博文
成本年秀 阪神
寺村友和 ヤクルト
ウォーレン
ロバーツ ブルワーズマイナー
ノット ダイヤモンドバックスマイナー
榎康弘 広報兼打撃投手


捕手
池野昌之 チームスタッフ


内野手
鮎川義文


外野手
バリー ドジャースマイナー
秦真司 2軍打撃コーチ


近鉄
コーチ
福富邦夫 球団編成部付調査担当
羽田耕一 球団編成部付調査担当


投手
広田浩章 ダイエー打撃投手
東瀬耕太郎
品田操士 米球界入り目指す
酒井弘樹 阪神
丸尾英司 松下電器＝社会人
面出哲志 阪神
ウォルコット 米球界復帰目指す
ツイドリー 米球界復帰目指す


捕手
高島徹 福祉関係の仕事希望
倉本慎也 2軍ブルペン捕手兼用具係


内野手
クラーク 米球界復帰目指す


外野手
村上嵩幸 西武
平下晃司 阪神
エイバット 米球界復帰目指す
鈴木貴久 2軍打撃コーチ

久野剛司

1966年
とくに久野は六回まで巨人を無安打、責任を果したどころかおつりのくるほどの上出来のピッチング。「長島さんにはフォークボールを打たれた。４つほど投げたフォークのうち、はじめてストライクにはいったんです。王さんはシュートうまくタイミングをはずしたつもりですが、やはり力がありますね。二ゴロだと思ったんですが」悪びれずにスラスラとしゃべった。先発をいわれたのはさる五日の広島戦の夜。「フロにはっていたとき監督に第一試合に予定するからといわれたんです。でも巨人戦は気分が締りますね。こんな多くのお客さんの前で投げるのは気持ちがいいです」向こう意気の強さでは名だたる生っ粋の河内っ子。「はじめに柴田さんを三振にとって落ち着きました。ボールが低目にいったのがよかったんです。いけといわれれば最後まで投げられたと思います」いかにも河内っ子らしい鼻っ柱がのぞいた。この日で完全にローテーション入り。

山田和英

1980年
同投手の大学四年間の通算成績は9勝9敗。知名度では一年先輩の大川（現ヤクルト）大洋2位指名の堀井に劣るが、一年生の秋には神宮大会に出場し、リリーフとして活躍した経験もある。阪神は山田が12球団の注目を浴びていた大阪・柏原高校三年生当時の五十一年にもドラフト6位で指名しており四年越しの恋がようやく実ったことになる。小林チーフスカウトによると「東西の大学を合わせても球の力だけなら山田がナンバーワン。大化けの可能性を持ったＡ級の素材だ。一年目の途中からでも一軍入りするつもりでやってほしい」ただ本人も「得意球はタテに割れるカーブ」と認めるように、いささか変化球に頼りすぎるきらいがあり、直球にいかにみがきをかけるかが今後の課題だ。現在、山田は毎日15㌔のランニングを欠かさず、暖かい日には50から80球のピッチングをこなすほど、すでに来季へ向けてやる気満々。「目標は村山さんのようなストレートで押していけるタイプの投手。早く一軍で1勝したいというのが本音です」と色白で彫りの深いマスクをほころばせた。

見本武次

1956年
六回から登板、四イニングで東映を二安打に封じた近鉄の見本武次投手（21）は近鉄今シーズンのホープの一人である。この日の藤井寺球場は十㍍の強風で選手がろくにプレーもできないくらいだった。その中で反撃に必死に東映打線をよく抑えた彼のピッチングはあまりにも面白くないこの試合ただ一つの見物であった。重い速球と鋭いカーブ、ドロップをうまくまぜ一塁から三塁へ吹く強風にもコントロールを失わなかったのがいい。ほとんど無名に近い投手で、昨シーズンはウエスタン・リーグで活躍している。二十八年入団の四年生だが同じ年にテストで合格したものに小玉三塁手がいる。だから新人とはいえないがプロ入りするまでは大阪府下の佐野工場でスポンジをいじっていた程度なので「野球を知らないプロ選手」だったと芥田監督はいっている。それが四年目でやっと目がでてきそうだ。青池二軍コーチは彼に四年間投球のコツを教えてきたが「体ががんじょうなので厳しい練習に耐えるスタミナがあった。重い球に案外コントロールがある。カーブをおぼえさせるのに一年かかった」という。この試合では外角低目に落ちるカーブのスピードがストレートと変わらなかった。彼自身は「カーブよりもぼくはストレートに自信があるんです。宮崎のキャンプで連日全力投球していたのでちょっとへばり気味です。目標は試合に出してもらうだけです。上手投げの力のこもったフォームで今シーズンの一軍昇格はまずかたい。五尺九寸、二十一貫、背番号43。

青木重市

1978年
異色のルーキーといっていいだろう。なにしろ山形相互銀行は硬式野球部をやり始めてわずか二年。社会人野球の東北大会でも万年1回戦ボーイ。山形県には社会人のクラブはわずか3チームしかなく、山形相銀のエースとはいっても、いってみれば同好会に毛がはえた程度のチームのエースだ。その投手を思い切ってドラフト指名したのは「一日の練習量が一時間半。この少ない練習量のなかでなかなかすばらしいボールを投げる。プロに入ってみっちり鍛えあげれば、意外に早く一軍で投げられるようになる。それだけの素質は持っている」（久保スカウト）という未知の魅力にかけたからだ。サイドよりやや下から腕が出る変則投法。球種はストレート、カーブ、シュートの三種類と少ないが、打者の胸元をつくストレートにはかなりの威力がある。目下83㌔とやや太めだが、同投手のベストは79㌔。ここまで体が絞れれば「早ければオールスター明けにも使えるんではないか」（同スカウト）職場結婚した奈津子夫人（24）を伴っての入団発表。「生活がかかっていますし、とにかく来年一年で一軍に上がれる土台を作り上げたい。目標は阪急の山田、それに阪神の上田投手です」安定した銀行員生活を捨て、実力の世界へ飛び込んだ青木には生活臭がプンプンしていた。

中村順二

1970年
ロッテは二十六日午前十時半から、東京・南千住の球団会議室で永田オーナー、武田球団社長、濃人監督が立ち会って、ドラフト三位指名の東芝・中村順二投手（21）=178㌢、78㌔、右投げ右打ち、京都商出＝の入団発表を行なった。これに先立って同投手は契約金五百万円、参加報酬百二十万円（推定）で正式契約をすませた。永田オーナーから「大先輩に当たる沢村投手のようになってくれよ」と激励された同投手は「ロッテについては、今春のＳＦ・ジャイアンツ戦を見た程度ですが、投手がそろっているという感じを受けた。一日も早く第一線に出られるようがんばりたい」と抱負を語っていた。交渉に当たった高見沢スカウトの話ではスピードがあり、球質が重く本人も「速球を主体にカーブ、シュート、スライダーで勝負するタイプです」とノンプロ出身だけにハキハキとしていた。

井沢武則

1979年
182㌢の長身に、キリッと締った顔だち。記者団から思わず声が出た。「ええ顔しとる！」いわゆるスターになりうる顔である。渡辺スカウトの話も期待を抱かせるに十分だった。「新浦（巨人）ばりのピッチングで、フォームもよく似ている。とくにカーブがいい」高校時代の実績もある。今夏の県予選では準々決勝で敗退したが、1試合に16奪三振の記録を持ち、春までの成績では114イニングで128個の三振。いわゆる三振の取れる本格派の左腕である。プロからの誘いの手が伸びたのは6球団。しかし「広島か阪神以外のチームなら進学」ということで愛知学院大への入学も決まっていた。そこへ希望球団の阪神に指名され、すんなり入団が決定したわけだ。「江夏さん（広島）を目標にして、ストレート主体で投げられる投手になりたいと思います」抱負も大きく、たくましさを感じさせられる若トラの誕生だった。

浜田知明・浜岡浩幸

1983年
浜田球場のシート打撃に社会人ルーキーの浜田、浜岡が登板、五日の有料紅白戦へ向けてまずまずの仕上がり。左腕・浜岡は新人投手らしからぬ度胸が売り物で元ヤクルト・神部ばりのフォームからクセ球をヒョイヒョイ。「僕はお客さんがいっぱい入っている方が実力が出せるんですよ。五日が楽しみです」八日に行われる韓国、三星ライオンズ戦の先発も決まっている。また浜田も持病の腰痛が影をひそめキレのいいボールで打者を詰まらせる場面も再三。やや球筋が素直でコントロールに配慮が必要だが、五日の結果次第では、一軍の中継ぎ要員として大きく台頭してくることになる。