1954年
昨春村上専務は「来シーズンは新人をウンととるつもりだ選手を集めるには時期が心配さ」と自信あり気に語っていた事実新人総員13名は名古屋の空谷、巨人の広岡のようにポピュラーな選手がいない点、相変わらずの地味型と一言に評される懸念なしとしないが、一人一人の顔をみれば昨夏以後文字通り東奔西走して頑張った丸尾スカウトの努力は立派に現れている。その筆頭というべきものがここに登場する国頭投手といえよう「まず第一に身体がいいのに惚れこんだ」と丸尾氏がいう通り十九歳で上背七寸を優に越す十九貫五百の体格は本格派投手として文句なく甲種合格である「どうせ野球をやる以上は徹底的に出来るプロに入ろうと思っていた、また入る以上は一流選手にならなければいけないと決心しています」と強く芝生を蹴って走り、石渡トレーナーの指導でグラウンドに坐り屈伸運動に精を出す姿も若さがみなぎって頼もしい。昨夏の都市対抗の府下予選では第一次で大鉄局は姿を消したが松下電器に編入されて後楽園の土を踏んだのが中央球界へのデビューとなったわけ、このときは僅か2イニングしか投げず余り評判にならなかったが狙っていた丸尾氏はただちに口説き落としに成功、帰阪してから全鐘紡を2-0でシャット・アウトにし、他の球団も色気をみせ始めたが遅きに失したという次第、「後楽園へ行けたときも嬉しかったが、あのときは本当に嬉しかった」と述懐しているが天下の鐘紡にグウの音も出させなかったのだから余程痛快だったに違いない。出身校は米子東高、大先輩に毎日の元監督湯浅氏中先輩に土井垣とゴツイのが二人並んでいるが最近はパッとしない、だから「この二人を目標にして三人目になりたい」との心掛けもよくわかる、武器は投げおろしの速球とシュート、現在でもそのスピードは相当の威力があるが「まだまだスピードを増すようにしたい、それとコントロールを覚えること」を春のキャンプの課題としている、野口コーチも「見ていないので今どうこうとはいえないが気質もいいし第一体力があるから楽しみだ」と期待している。エース・№18に応じぬ活躍と努力を願っておこう。
昨春村上専務は「来シーズンは新人をウンととるつもりだ選手を集めるには時期が心配さ」と自信あり気に語っていた事実新人総員13名は名古屋の空谷、巨人の広岡のようにポピュラーな選手がいない点、相変わらずの地味型と一言に評される懸念なしとしないが、一人一人の顔をみれば昨夏以後文字通り東奔西走して頑張った丸尾スカウトの努力は立派に現れている。その筆頭というべきものがここに登場する国頭投手といえよう「まず第一に身体がいいのに惚れこんだ」と丸尾氏がいう通り十九歳で上背七寸を優に越す十九貫五百の体格は本格派投手として文句なく甲種合格である「どうせ野球をやる以上は徹底的に出来るプロに入ろうと思っていた、また入る以上は一流選手にならなければいけないと決心しています」と強く芝生を蹴って走り、石渡トレーナーの指導でグラウンドに坐り屈伸運動に精を出す姿も若さがみなぎって頼もしい。昨夏の都市対抗の府下予選では第一次で大鉄局は姿を消したが松下電器に編入されて後楽園の土を踏んだのが中央球界へのデビューとなったわけ、このときは僅か2イニングしか投げず余り評判にならなかったが狙っていた丸尾氏はただちに口説き落としに成功、帰阪してから全鐘紡を2-0でシャット・アウトにし、他の球団も色気をみせ始めたが遅きに失したという次第、「後楽園へ行けたときも嬉しかったが、あのときは本当に嬉しかった」と述懐しているが天下の鐘紡にグウの音も出させなかったのだから余程痛快だったに違いない。出身校は米子東高、大先輩に毎日の元監督湯浅氏中先輩に土井垣とゴツイのが二人並んでいるが最近はパッとしない、だから「この二人を目標にして三人目になりたい」との心掛けもよくわかる、武器は投げおろしの速球とシュート、現在でもそのスピードは相当の威力があるが「まだまだスピードを増すようにしたい、それとコントロールを覚えること」を春のキャンプの課題としている、野口コーチも「見ていないので今どうこうとはいえないが気質もいいし第一体力があるから楽しみだ」と期待している。エース・№18に応じぬ活躍と努力を願っておこう。
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