今日、意気揚々と女房が軽井沢に来た。
といってもわたしは仕事をしていたので、
あの人が軽井沢にやってきたときの様子を知らない。
ただ、女房からのメールは池袋の停留所で高速バスに乗ったときから着信している。
そのメールからあの人の高ぶりは想像できる。
わたしが仕事から帰ってから2人でスカップ軽井沢に行った。
水中ストレッチの会が夏休みで休んでいるからわたしには久しぶりのプールだった。
わたしが真面目にクロールを泳いでいると、女房がああだ、こうだうるさい。
「**くんは、泳いでいると下半身がだんだん沈んでいく」
「バタ足がよくない」
「身体がスクロールしていない」
わたしは、そのへんのことは分かっている。
分かっているのだが、うまく泳げない。
それにしても女房の言葉がキツイ。
午後8時半にスカップ軽井沢をあとにして家に帰ってきた。
女房が作ってくれた料理をつまみにニセビールを飲んだ。
テレビでオリンピックを観ながら食事をした。
体操の個人種目の床に内村が出ていた。
結果は、銀だった。
外国の選手などが着地に少し身体を動かしてしまう。
「しょうがないよ」と女房はやさしい。
わたしの泳ぎへのキビシイ指摘とは段違いの思いやりのこもった言葉だ。
どうしようもなく落ち込んでいるわたしを地獄に落としこもうとする女房の言葉なのに、
オリンピックの体操の選手には心優しい。
あまりにも理不尽ではないか。
彼らは、毎日練習しているんだ。
わたしは、たまにしかプールに入らない。
もうわたしは浮き上がれません。