先日、県立美術館へ「関根正二展」に行ってきた。生誕120年、没後100年という。県美で関根展をやるのは1986年以来。多分、その時も観ている。ブログタイトルのこの絵(写真)は代表作で、これを見にいった記憶がある。関根は20歳2か月でスペイン風邪で亡くなっている。この絵は19歳の時描かれた。重要文化財の指定を受けているが、20歳足らずの若者の絵がそういう指定を受けるとは・・・。夭折の天才画家と言われるゆえんか・・・。精神的に幻影をみるようになった関根は、自身、この絵について、こういう女性が眼の前に現れるとして「未だ完全に表現できないのです身の都合で中ばで中止したのです」と述べている。
少年時代のガキ大将仲間に伊東深水(日本画の大家)がいて、関根が絵画の道に入るために印刷会社を紹介している。イケメンの東郷青児(モダンな洋画家)には好きな女性を取られて失恋している。16歳の時第2回二科展に入選しているが、その絵は既に個性的だ。常に新しい絵を世に問うことをしていたのだと思う。真似はとてもできないが、心することとしたい。