今日の日経新聞朝刊スポーツ面コラム「日本代表に伝えたいこと」で、フリーアナウンサーの倉敷保雄氏がとてもいいことを語っていました。
2006年ドイツ大会で惨敗した日本代表について。
あのチームはどこでどんな失敗をしたのか、何が足りなかったのか、こういう監督がこういうことをしたから負けたのだ、という分析をちゃんとしていないので、その問題点をファンが共有できていない。だから、何だかわからないままここまできてしまって、また怖い夢を見るんじゃないかとみんなが恐れている。
世界における日本のポジションを伝えずにきたメディアにも責任があります。その点は僕も反省しているんですが。日本の力がどのくらいで、世界との距離はどれほどあるのかを示していないから、ファンはどのくらいで満足すべきなのかが分からない。
チームがどこまでできたら拍手すべきなのかの目安というか尺度が示されていないんです。幸せの尺度と言ってもいいかもしれない。代表チームがどこまでできたら、自分たちは幸せなんだというのがわからない。幸せがどのへんにあるのかわからないんです。
「幸せの尺度」とは、実に的を射ていると思います。
サッカー関係者もメディアもファンも、まだまだ成熟していない。
最近はいろんな意味で右肩下がりのように語られる日本サッカーですが、冷静になって考えるためにはかえってよいのかもしれない。