そもそも論者の放言

ミもフタもない世間話とメモランダム

モラルよりもシステム

2011-02-07 23:25:15 | Society
無期限中止「最大の汚点」大相撲が消える(日刊スポーツ) - goo ニュース

理事長の「膿を出し切るまで相撲は見せられない」なんてセリフを聞くと、そんなこと言っちゃっていいの?とハラハラしちまいます。
何度も言うけど、経済的動機がある限り星の融通し合いは根絶できないし、そもそも「根絶した」と証明することは不可能に近い。
『ある』ことを証明するのは容易いけど、『ない』ことを証明するのは極めて困難なのです。

そりゃ、これだけの騒ぎになりゃ、しばらくの間は怖くて八百長なんてやる勇気のある力士は出てこないだろうけど、時間がたてばだんだん緩んでくる。
吊るし上げと見せしめによる粛清では根本的な解決にはならないし、ずっと監視を続けていたらコストがかかってしまってやってられない。

必要なのはモラル頼みではなく、仕組みを作ること。
番付システムや報酬・待遇のスキームを組み替えて、八百長しても意味がなくしてしまうしかない。

結局、そこそこの成績を長く続けていればそれなりの地位を維持できるという今の番付システムに原因がある。
例えば、こんなふうに変えてみるのはどうだろう。

・入幕して一定期間(2年とか)たっても三役に上がれなかったら、地位を失って三段目からやり直し。
・関脇、小結になって一定期間たっても大関に上がれなかったら、地位を失って幕下からやり直し。
・大関になって一定期間たっても横綱に上がれなかったら、地位を失って十両からやり直し(今の温いカド番制度は廃止)。
・やり直し三度目で引退勧告。
・大関・関脇・小結の枠は今よりも多少広き門にする。

さっきちょっと考えて思いついた案なので穴だらけだけど、そこそこの成績を続ける力士よりも顕著な成績を挙げる力士を優遇してスピード出世を促進する方向がよいのではないかと。
要は流動性が低いのが今の仕組みの欠点で、だから談合体質が生まれる。
この点日本の雇用慣行と同根だなあと改めて思うのであります。

コメント
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