そもそも論者の放言

ミもフタもない世間話とメモランダム

『2030年 世界はこう変わる』 米国国家情報会議

2013-08-21 23:49:24 | Books
2030年 世界はこう変わる アメリカ情報機関が分析した「17年後の未来」
米国国家情報会議,谷町 真珠
講談社


米国の情報機関が予測する世界のトレンド。
大統領にもレポーティングされている内容だと。
そんなものが1000円で売られているというのも不思議な感じですが。

2030年といえば17年後、自分は還暦間近になっていて、うちのコドモらが社会に出ている頃。
そう考えると、遠いような近いような。

4つのメガトレンド(構造変化)と6つのゲーム・チェンジャー(流れを変える要素)が掲げられています。

【メガトレンド】
 1.個人の力の拡大
 2.権力の拡散
 3.人口構成の変化
 4.食料・水・エネルギー問題の連鎖

【ゲーム・チェンジャー】
 1.危機を頻発する世界経済
 2.変化に乗り遅れる「国家の統治力」
 3.高まる「大国」衝突の可能性
 4.広がる地域紛争
 5.最新技術の影響力
 6.変わる米国の役割

こうして並べてみても、あんまり明るい未来というイメージではないですね。
終末的な世界大戦争になるような恐れは無さそうだけど。

特に、欧米や日本のような成熟国家は、相対的なプレゼンスの低下や高齢化、財政悪化など混沌とした状況を否応なく迎えることになりそうで。
まあ、そんなトレンドは現時点でもすでに始まっている感はあるけど。

個人的に最も気になるのはメガトレンドの4番目「食料・水・エネルギー問題の連鎖」です。
先の泥沼の戦争に日本が足を踏み入れていったのも、資源争奪に対する脅迫観念が背景にあったわけで。
危険な香りがします。
が、一方で、こうした問題は技術的なイノベーションによってガラッと状況が一変する可能性もある。
日本の国家戦略としては、資源に関わるイノベーションにフォーカスしていくのが正解だと思うんだけどな…
コメント
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