2030年 世界はこう変わる アメリカ情報機関が分析した「17年後の未来」 | |
米国国家情報会議,谷町 真珠 | |
講談社 |
米国の情報機関が予測する世界のトレンド。
大統領にもレポーティングされている内容だと。
そんなものが1000円で売られているというのも不思議な感じですが。
2030年といえば17年後、自分は還暦間近になっていて、うちのコドモらが社会に出ている頃。
そう考えると、遠いような近いような。
4つのメガトレンド(構造変化)と6つのゲーム・チェンジャー(流れを変える要素)が掲げられています。
【メガトレンド】
1.個人の力の拡大
2.権力の拡散
3.人口構成の変化
4.食料・水・エネルギー問題の連鎖
【ゲーム・チェンジャー】
1.危機を頻発する世界経済
2.変化に乗り遅れる「国家の統治力」
3.高まる「大国」衝突の可能性
4.広がる地域紛争
5.最新技術の影響力
6.変わる米国の役割
こうして並べてみても、あんまり明るい未来というイメージではないですね。
終末的な世界大戦争になるような恐れは無さそうだけど。
特に、欧米や日本のような成熟国家は、相対的なプレゼンスの低下や高齢化、財政悪化など混沌とした状況を否応なく迎えることになりそうで。
まあ、そんなトレンドは現時点でもすでに始まっている感はあるけど。
個人的に最も気になるのはメガトレンドの4番目「食料・水・エネルギー問題の連鎖」です。
先の泥沼の戦争に日本が足を踏み入れていったのも、資源争奪に対する脅迫観念が背景にあったわけで。
危険な香りがします。
が、一方で、こうした問題は技術的なイノベーションによってガラッと状況が一変する可能性もある。
日本の国家戦略としては、資源に関わるイノベーションにフォーカスしていくのが正解だと思うんだけどな…