そもそも論者の放言

ミもフタもない世間話とメモランダム

『終の住処』 磯崎憲一郎

2015-06-27 22:19:04 | Books
終の住処
磯崎 憲一郎
新潮社


『電車道』の磯崎ワールドが割とよかったので、遡って芥川賞受賞作の本作読んでみることにした。

思ってた以上に観念的で、読みやすい小説ではない。
まあ『電車道』も決して読みやすくはないのだが。

赤の他人だった男女が出会って結婚して所帯を持つ。
そのことに根源的に潜む「闇」を寓話的に表現していると感じた。
自分の身に照らして恐ろしくなるとか、身につまされるとかは全くなかったけど。

切り口としては面白いけど、小説としてはやや技巧に走りすぎていてイマイチかな。
巧いのは巧いんだけどね。

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