そもそも論者の放言

ミもフタもない世間話とメモランダム

新司法試験制度が崩壊しかけてる件

2010-09-11 23:46:08 | Society
新司法試験の合格率が計画よりも低迷していることが話題になっています。

学生「不安でいっぱい」 新司法試験、合格率最低に(朝日新聞)

自分はこの件についてあまり事情をよく知らないんですが、上の記事を読んでも、何が問題なのかイマイチ整理がされていない印象を受けます。
どうもやり玉に挙げられているのは以下のような点みたいです。

1.「法曹3千人」計画だったのに、合格者数が2千人強に留まっている。
2.司法制度改革構想段階では、合格率「7割程度」と言われていたのに実際は2割強。
3.法曹の職域拡大が進まず、法曹を目指す人が減っている。
4.法科大学院の実績に格差が目立ち、下位校は苦境に立っている。

まず、1.~3.は、何が本当なのか、情報が混乱しているように思える。
「7割合格で3千人」のはずが「2割合格で2千人」になっている、というのなら、単純計算で受験者数は想定の倍以上になっていなければならない。
が、法曹を目指す人は減っているという。
論理矛盾おこしてないかい?

まあ、それはいいとして。

資格試験であって、上から何人合格というような相対評価で合格ラインが引かれるような性格の試験ではないわけであるから、3千人だ7割だといっても所詮目安にしかならないのは自明ではないかと思われ。
上の朝日の記事で法科大学院に通う女性の「国に騙された」とのコメントが載っているけど、言っちゃ悪いが騙されるほうにも責任あるんじゃないの、と。

とは言っても、一念発起、ある意味人生賭けて勝負しにいったら、聞いてた話と全然違う世界が待っていた、となりゃ文句の一つも言いたくなる気持ちはわからんでもない。
結局、この新司法試験、中途半端に難関であることが根本的な問題なんじゃないかという気もする。
仕事辞めて、高い授業料払って大学院に通わないと合格できないとなれば、見事合格した暁には相応の待遇が用意されいなきゃ割に合わない。
が、間口を広げて法曹人口が増えれば、それだけ希少価値が減じて待遇も落ちるのはこれまた自明の理。
何にしても、需要と供給のバランスで物事は決まるのであります。

だったら、ハードルをもっと下げりゃいい。
実務経験があって、参考書や通信教育でそれなりに勉強すれば合格可能、その代わり資格の価値も相対的に下がり、キャリアに多少箔が付く程度、ってくらいが丁度いいバランスなんではないか。
司法試験といえど、資格なんて本来手段であってそれ自体目的であるわけはない。

法曹の職域拡大が進まないことについては正直よくわからんのですが、少なくとも国が「拡大せよ」と号令かけたからといって広がるもんではないことは確かでしょうな。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

電子行政の逆輸入?

2010-09-07 19:37:11 | Politcs
韓国の電子行政に関するセミナーに参加してきました。
聞けば聞くほど彼の国のIT化の進み具合と、日本の出遅れを痛感するばかり。

日本でもようやく国民ID制の議論が始まりましたが、韓国の電子行政が進展した要因の一つとして、以前から国民IDが付与されており、それを活用できたことが挙げられるとのお話。
で、その国民IDというのは日本が植民地時代に導入したものなんだそうな。

また、住民登録や印鑑登録、不動産登記といった制度も日本統治下で整備されたもので、それ故日韓の行政システムは似通った点が多い。
だから、数段進んだ韓国の電子行政システムを日本に逆輸入できるんじゃないか、てな話もささやかれているとか。

何やってんだか、日本の行政…

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

男子三日会わざれば

2010-09-05 09:57:45 | Sports
「男子三日会わざれば刮目してみよ」

昨日のパラグアイ戦での香川真司のプレーについて、日経新聞・武智記者が今日の朝刊でこの表現を使っていました。
いや、まさにその通り、急激な進化ぶりには目を見張りました。

ところで、上記の慣用句について調べてみたところ、原典は三国志演義の「呉書」呂蒙伝。
原文は、「士別三日 即更刮目相待(士別れて三日なれば、即ち更に刮目して相待すべし)」とのこと。
備忘のため。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「民の見えざる手」 大前研一

2010-09-03 23:57:20 | Books
大前節全開!てな感じですが、読むと元気になれます。
けちけち節約するばかりじゃなくって、人生楽しむために消費もしなきゃいかんなという気になってきます。

ビジネス論からキャリア論、政策論まで、内容は幅広いですが、今更ながらこの人はいろんなことをよく知ってますね。
「中国よりインドネシア」とか、「ロシアお客様論」とか、とても新鮮に感じました。

日本人は”いざ鬱病”で縮こまっているという指摘は言い得て妙。
「最小不幸社会」という発想の貧乏臭さを喝破した件りは痛快であります。
やはり目指すべきは「最大多数の最大幸福」。

世論調査なんかでも、政府に「景気対策」を望む声は多いけど、政府が何とかするべきだと思ってる時点で根本的に間違ってる。
将来に備えてコツコツ貯蓄しても、結局国債を通じて国にお金が吸い上げられ、非効率に遣われるだけ。
思考停止に陥らず、人生をいかに楽しむかをしっかり考え、遣うべきところはちゃんと遣う。
そして楽しく暮らす。

金融資産を貯めることが美徳ではない、ということに気付いた人から少しずつ貯蓄を取り崩そう、でも、皆が一遍にやると国債が暴落するので徐々にやるよう気をつけよう、ってところが、夢を語りまくった全体の中で妙に現実的で、微笑ましい。

ここに書いてあることを実現するのはなかなか難しいとは思うけど、この本を読んで前向きな気分になる人がひとりでも多く出てくれば、それだけで日本経済は上向くんじゃないか。
そう思いました。

民の見えざる手 デフレ不況時代の新・国富論
大前 研一
小学館
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

禁治産者!

2010-09-01 20:42:19 | Politcs
今回の民主党代表選のゴタゴタにはゲンナリしている人が世の中ゴマンといますが、溜池通信の昨日(8月31日)付け日記(かんべえの不規則発言)は、まことに痛快でした。
以下、全文引用。

○およそこの世の中で、「トロイカ体制を守ろう」なんて試みがうまく行った試しはございません。ローマ時代の三頭政治の昔から、三者並立は過渡的な安定というのが歴史の教訓です。少なくとも、現体制を維持することを自己目的としてしまえば、そんな政治家に与えられる評価は「ヘタレ」が関の山でしょう。そういう意味では、昨日の菅さんと鳩山さんのヘタレ会見は、加藤政局以来の情けなさでありました。

○鳩山さんはトロイカのことを「フレミングの法則」に喩えたそうですが、さすがは理科系出身。要するにこういうことなのでしょうか。

(1)親指=導体にかかる力:鳩山さん(宇宙人なので、無重力状態で上に引っ張られる)

(2)中指=電流の流れる方向:菅さん(元サヨクなので、ついつい左の方向に流される)

(3)人差し指=磁界の方向:小沢さん(検察が怖いので、ついつい後ろの方向に下がっていく)

○頭痛いっす。早くトロイカ全員を「一丁上がり」にしないと、民意はどんどんこの政権から離れていきますぞ。特に鳩山さん、戦略なきキングメーカーは困ります。迷惑をかける相手は沖縄県民だけで足りないのでしょうか。せめてこの上は、
「外交って意外と面白いから、僕に外務大臣をやらせてくれないかな」などと言わないように。あの人を早く禁治産者にしないと、この国の将来が危険だと思います。

鳩山さんを禁治産者にしないと…の件りには思わず噴き出しそうになりました。
けど、まったくもって御意にござります。

何日か前の会見で「小沢さんに首相に導いてもらった恩返しを…」とか言い出したときには、正直殺意を憶えました。
そんなこと国民となんの関係もないだろうが。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

毎度あり

2010-09-01 20:25:50 | Weblog
このブログのブックレビューにはAmazonのアフィリエイトを貼っているのですが、少しずつ貯まっていった紹介料が、ついに先月末、最低支払額である1,500円に到達し、Amazonギフトで受け取ることができました。
アフィリエイトを貼り始めてから、たぶん4年くらい経っています。
1,500円なんてはるか遠い数字のように感じてたけど、コツコツ積み重ねるとそれなりの金額になるものですな。
有効に遣わせていただきます。

毎度ありがとうございました~
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする