小学校1年生になる孫が我が家に遊びに来た時、私が何かをしていると、いつも「おじいちゃん!何してるの?」と聞いてきます。
それに答えてやると、更に「なんでぇ」とその理由を聞いてきます。
そこで、子供が分かるように教えるのですが、子供は教えられたことをよく覚えているので、嘘は言えません。
先日、何かの話題で「虹」が出た時、孫が、「虹は太陽を後ろにして水を撒くと見えるんやでぇ」と言ったのでビックリしました。
誰から聞いたのか、或いは教えられたのかは知りませんが、難しいことを知っていることに驚き、すかさず褒めてやりました。
小さな子供を持つ親や祖父母の方、子供から質問があった時には、正しく答えてやってくださいね。
さて、前置きが長くなりましたが、今日は孫がよく使う「なんでぇ」の大阪弁「なんでやねん」について調べました。
標準語で「何故?」を関西では、「なんでや?」といいますが、大阪ではこれに大阪弁特有の「ねん」がくっついて、「なんでやねん」となります。
「なんでぇ」とか「なんでや」は、関西全般で使われていますが、「なんでやねん」というのは、「好きやねん」と同様に大阪弁固有の言い回しです。
「ねん」という助詞は、標準語でいえば「○○なのだ」という断定口調なので、商人の町大阪ではこれをソフトに仕立て直したのだそうです。
例えば、標準語で「そうなのだ」と言うと、やや偉そうに聞こえる言葉も、大阪弁で「そやねん」と言えば、なんとなく愛敬が生まれると言う訳です。
大阪の商家では昔から、客を逃すのは「ネンが足らんからや」と、戒めてきたと言われ、「客を不快にさせることのないよう、丁寧に接客しなさい、それにはまず言葉が大事だよ」という、大阪の商人道というものがあるそうです。
一方で、「なんでやねん」は軽いツッコミの意味以外に「なんてことだ」という悲憤を表すときにもよく使われる言葉なのです。
例えば、遠くから一生懸命走ってきたのにお店が定休日だったりすると、大阪人は天を仰いで「なんでやねん!」と憤ります。
これは、「こんちくしょー!」と、ほんまに怒っている状態であって、ツッコミを入れているわけではありません。
間違えて隣でボケをかましたりすると、「何ぬかしてけっかるねん!」と、「ねん付き言葉」でどやされるので注意が必要です。
大阪弁は商売のツールであったり、より親身なムードの丁寧さが加わったり、或いは漫才になったりする不思議言葉ですね。