「立振舞(たちふるまい)」と「立居振舞(たちいふるまい)」、その意味はどのように違うのでしょうか?
今日は、間違って使いそうな、似ている言葉について調べてみました。
「立振舞」と「立居振舞」、この二つの言葉を広辞苑で調べてみると次のように説明していました。
・立振舞(たちふるまい): ①立ったり坐ったりする動作。立居振舞。挙動、風姿花伝「およそ老人のー、老いぬればとて腰膝かがめ」
②(タチブルマイとも)旅立の際にする饗応。出立ち振舞い。
・立居振舞(たちいふるまい):立ったり座ったりする動作。体のこなし。「-に気を配る」
辞書が示すように、「立振舞」とは本来、“旅に出るにあたって、人を招いて別れの飲食をすること”の意味です。
これに対して「立居振舞」は立居(立ったり座ったりすること)と振舞(動作・行動)が合わさってできた“身のこなし、日常の動作”の意味で、「立振舞」とはまったく別の言葉です。
しかし、よく似たこの2つが混同して使われた結果、「立振舞」にもやがて“身のこなし、日常の動作”という、「立ち居振る舞い」と同じ意味が付け加わったそうで、現在では、同じ意味の言葉としても使われているということです。
言葉は時代とともに本来の意味から変化していくものなのですね。