イタリア南部のナポリから東へ約9kmのナポリ湾岸にあるヴェスヴィオ火山をご存知でしょうか?
と言っても分かりませんよね。
では、イタリアの歌謡曲、或いは歌曲とでもいうのでしょうか、「フニクリ・フニクラ」という曲ををご存知でしょうか?
この曲は登山電車「フニコラーレ」の集客のために作曲された曲です。
フニコラーレとは、イタリアのヴェスヴィオ火山山頂まで観光客を運ぶ登山電車として、1880年にトーマス・クック旅行会社により敷設されたケーブルカーのことです。
「ヴェスヴィオ火山」
この登山電車があるヴェスヴィオ火山は、西暦79年8月24日突然噴火し、麓のポンペイの市街は約8メートルの火山灰によって埋没しました。
これが「ポンペイ最後の日」で、後に、イギリスの歴史小説家リットンがこの大噴火を題材にして『ポンペイ最後の日』の小説を書き、この小説をもとにした映画も製作されました。
以後、この火山は数十回の噴火を繰り返しており、嘗ては3000mを超えたヴェスヴィオ火山は度々の噴火で山が削られ、現在は1281mになっています。
・これがポンペイの町を火山灰で埋没させた「ヴェスヴィオ火山」です。手前はポンペイ遺跡のジュピター神殿跡です。(2012年3月撮影)
この登山電車は、オープン当初はほとんど利用客がなかったそうです。
そこでトーマス社は、客集めのためにルイジ・デンツァにコマーシャルソングの作曲を依頼し、できた曲が「フニクリ・フニクラ」です。
今日は、その登山電車のCM曲、『フニクリ・フニクラ』をお聴きいただきたいと思います。
フニクリ・フニクラ