メール問題のゴタゴタを経て、小沢新体制での民主党が船出した。「自分も変わらねばならない」と述べた小沢氏の言葉を信じて期待します。小沢新体制に関して、マスコミの中からは歓迎の言葉が比較的多く聞かれたように思える。その中で、小沢氏をもっとも辛辣に批判し、印象的だったのは石原都知事の発言だった。
『毎日新聞』によれば石原知事は定例記者会見で小沢氏について聞かれ、「私は彼を評価しません。あの人ほどアメリカの言いなりになった人はいない。大した党にならないと思うね」「(小沢氏は)自民党を牛耳っていた金丸信元副総裁らを背景に自民党幹事長を務めたが、アメリカに言われて、造らなくていい公共工事をやって、湾岸戦争の時は、一瞬にして戦費支出を決めた。自民党で一番いい思いをしたのは、あのグループ(旧経世会)じゃないの」と語ったそうだ。
小沢氏に「変わって欲しい」と私が期待するのは、まさにこの点においてである。日本がバブル経済に浮かれていた当時、小沢氏は自民党の幹事長として権力の中枢にあった。その当時の彼は、米国から「日米構造協議」を通して突きつけられた200項目以上の、日本を植民地として愚弄するかのような内政干渉要求を素直に受け入れてしまったのだ。
石原氏は、あまりにも理不尽な米国からの要求に怒り、「このまま受け入れてはならない」と、米国に対して「カウンタープロポーザル」を作成した。しかし竹下=金丸=小沢ラインが支配していた当時の自民党の中にあって、石原氏のプロポーザルは全く無視された。石原氏はそれに怒って、例の『NOと言える日本』を著したのであった。
竹下派の権力の絶頂時代に、米国から日本への内政干渉を無原則に受け入れ続けたことが、その後の惨状へとつながった。石原慎太郎氏の小沢批判は、当時の自分が経世会から受けた理不尽な対応に端を発している。
しかし、その後の歴史が明らかにしたことは、権力にあるのが旧田中派の経世会であれ、旧福田派(=森派)であれ、自民党政治は結局のところ米国の手の中で踊らされるだけのピエロと化していたという厳然たる事実であった。
『NOと言える日本』の石原氏もかつて属していた旧福田派(現森派)は、ついに福田赳夫の怨念を晴らして、旧田中派勢力に壊滅的打撃を与えたが、その支配で実現したことは、およそ経世会にも及びもしない、限度を超えた対米従属の深化であった。
小沢氏には、日米構造協議の教訓を肝に命じ、変わって欲しいと願う。過去の自分たちの米国への対応の拙さが、今日の惨状の端緒となっていることを真摯に反省し、政権をとったら米国に「NOと言える」ための確固たる政策ビジョンを示して欲しい。
政策的アイディアを豊富に持つ菅氏を代表代行に据えたのも評価できる点である。菅氏は団塊世代定年後を見据えた政策構想を豊富に持つ。個別の政策で菅氏の力量には大いに期待できる。小沢氏は大きな戦略的ビジョンを掲げつつ、個別の局面では菅氏の政策を活かしつつ、その剛腕を良い方向に活かして欲しい。
小沢氏ならば、国民新党や新党日本との共闘も可能になるだろう。これも小沢体制のメリットである。小沢氏にはさらに踏み込んで、社民・共産との共闘も模索して欲しい。小沢氏の剛腕が良い方向にいけば、奇跡も可能になり、日本版「オリーブの木」政権の樹立への道も開けるだろう。
民主党の衆議院議員候補の加藤がくさんもブログで小沢新代表の「本気」を訴えている。私も小沢氏の「自分も変わる」という言葉を信じたい。
ちなみに加藤さんは、私と同じ高校の一年上の先輩で、ちょっと前までCIFOR(国際林業研究センター)で熱帯林の違法伐採対策という、私とも共通する政策研究課題に取り組んでいた方である。
また違法伐採問題のみならず、幅の広い視点から、官僚のレントシーキングを回避しながら産業政策を立案して公共投資を実施する方策を制度派経済学の観点から研究しておられた。研究者として高い能力を持ち、大変に優れた論文を書いておられた方であるが、現在の政治の惨状を見るに耐えかねて、研究者としての職を捨てて、厳しい政治の世界に飛び込んでいった。
その加藤さんが小沢氏を信じたのだから、私も信じたい。
『毎日新聞』によれば石原知事は定例記者会見で小沢氏について聞かれ、「私は彼を評価しません。あの人ほどアメリカの言いなりになった人はいない。大した党にならないと思うね」「(小沢氏は)自民党を牛耳っていた金丸信元副総裁らを背景に自民党幹事長を務めたが、アメリカに言われて、造らなくていい公共工事をやって、湾岸戦争の時は、一瞬にして戦費支出を決めた。自民党で一番いい思いをしたのは、あのグループ(旧経世会)じゃないの」と語ったそうだ。
小沢氏に「変わって欲しい」と私が期待するのは、まさにこの点においてである。日本がバブル経済に浮かれていた当時、小沢氏は自民党の幹事長として権力の中枢にあった。その当時の彼は、米国から「日米構造協議」を通して突きつけられた200項目以上の、日本を植民地として愚弄するかのような内政干渉要求を素直に受け入れてしまったのだ。
石原氏は、あまりにも理不尽な米国からの要求に怒り、「このまま受け入れてはならない」と、米国に対して「カウンタープロポーザル」を作成した。しかし竹下=金丸=小沢ラインが支配していた当時の自民党の中にあって、石原氏のプロポーザルは全く無視された。石原氏はそれに怒って、例の『NOと言える日本』を著したのであった。
竹下派の権力の絶頂時代に、米国から日本への内政干渉を無原則に受け入れ続けたことが、その後の惨状へとつながった。石原慎太郎氏の小沢批判は、当時の自分が経世会から受けた理不尽な対応に端を発している。
しかし、その後の歴史が明らかにしたことは、権力にあるのが旧田中派の経世会であれ、旧福田派(=森派)であれ、自民党政治は結局のところ米国の手の中で踊らされるだけのピエロと化していたという厳然たる事実であった。
『NOと言える日本』の石原氏もかつて属していた旧福田派(現森派)は、ついに福田赳夫の怨念を晴らして、旧田中派勢力に壊滅的打撃を与えたが、その支配で実現したことは、およそ経世会にも及びもしない、限度を超えた対米従属の深化であった。
小沢氏には、日米構造協議の教訓を肝に命じ、変わって欲しいと願う。過去の自分たちの米国への対応の拙さが、今日の惨状の端緒となっていることを真摯に反省し、政権をとったら米国に「NOと言える」ための確固たる政策ビジョンを示して欲しい。
政策的アイディアを豊富に持つ菅氏を代表代行に据えたのも評価できる点である。菅氏は団塊世代定年後を見据えた政策構想を豊富に持つ。個別の政策で菅氏の力量には大いに期待できる。小沢氏は大きな戦略的ビジョンを掲げつつ、個別の局面では菅氏の政策を活かしつつ、その剛腕を良い方向に活かして欲しい。
小沢氏ならば、国民新党や新党日本との共闘も可能になるだろう。これも小沢体制のメリットである。小沢氏にはさらに踏み込んで、社民・共産との共闘も模索して欲しい。小沢氏の剛腕が良い方向にいけば、奇跡も可能になり、日本版「オリーブの木」政権の樹立への道も開けるだろう。
民主党の衆議院議員候補の加藤がくさんもブログで小沢新代表の「本気」を訴えている。私も小沢氏の「自分も変わる」という言葉を信じたい。
ちなみに加藤さんは、私と同じ高校の一年上の先輩で、ちょっと前までCIFOR(国際林業研究センター)で熱帯林の違法伐採対策という、私とも共通する政策研究課題に取り組んでいた方である。
また違法伐採問題のみならず、幅の広い視点から、官僚のレントシーキングを回避しながら産業政策を立案して公共投資を実施する方策を制度派経済学の観点から研究しておられた。研究者として高い能力を持ち、大変に優れた論文を書いておられた方であるが、現在の政治の惨状を見るに耐えかねて、研究者としての職を捨てて、厳しい政治の世界に飛び込んでいった。
その加藤さんが小沢氏を信じたのだから、私も信じたい。
無視できる人はいないでしょう
日本はアメリカの植民地であり食料・エネルギー・防衛
などの重要事項においてアメリカの頼らなければ
自立できない状態です。
それに熱帯林の違法伐採の原因の大部分は日本にある。
中国に工場を建て、中国の農民を安い賃金でこき使って
いる。そして自給自足出来なくなった農民は日本人の
ように海外から穀物を輸入する。
需要が増えて高値となった大豆を生産する為にブラジルで
違法伐採が行なわれている。
異常気象などで穀物が不作となれば、中国と日本いや
世界中で食糧危機が起こり大量の餓死者がでますよ
加藤さんは、これらの問題を解決するための方法を
もっていらっしゃるのでしょうか?
>異常気象などで穀物が不作となれば、中国と日本いや世界中で食糧危機が起こり大量の餓死者がでますよ
その通りだと思います。非常に大きな頭痛の種です。東アジア共同体を一刻も早く構築し、アジア域内で食糧安全保障体制を構築せねばならないと思います。
無原則な自由貿易体制ももう限界で、食糧の供給は市場原理に委ねてはいけないと思います。違法伐採がますます深刻な林業も同様です。
日本も中国はこれ以上農産物・林産物の自由化を進めてはなりません。中国は、食糧自給体制を堅持すべきだと思います。
そのためには米国の貿易赤字問題を解決するための国際的な取り組みも必要になります。「米ドル暴落から世界恐慌」というシナリオを回避するためにも、日中は協力せねばならないと思います。
詳しくは、本ブログの「東アジア共同体」「自由貿易批判」「エコロジカル・ニューディール」のカテゴリーで、それなりの具体策を論じていますので、ご参照くださると嬉しく存じます。
「今のままでNOと言えるわけない」のは全くその通りだと思います。長期的にNOと言えるための代替案を考えようというのがこのブログ趣旨ですので、またお知恵を貸して下さると嬉しく存じます。
>というのがこのブログ趣旨
まず最初に石油の代わりになるものを
見つけなければなりません
石油製品は広範囲に及んでいますから
今の技術で、これに代わるものは、
風車と太陽パネルとキャパシタなどの蓄電装置
それと大麻です。
大麻といえば驚くかもしれませんが
実は、大麻を使えば森林を伐採することなく
大量の紙やプラスチックを製造できます。
とりあえず下記のURLを覗いて見て下さい。
http://www.taimado.com/sukuu.html
http://taimadobrog.livedoor.biz/
ドイツとかノルウエ-もそうですが北欧諸国での環境に対する国あるいは市民の意識の高さというか、具体的に政策として実行もされているし、社会構造も徐々に環境共生型にむけて移行していっているらしいですが、・・・・民主党はともかくとして我々市民がわの意識はだいぶ成熟はしてきていますが、日本版オリ-ブの木は可能ですかねえ?
日本でも、イタリア型の「野党連合」を結成しない限り、決して、「市場原理主義+自虐的従米ポチ」という最悪な人々の支配を葬り去ることはできないと思います。
小沢氏は、菅氏でも口にできなかった「共産党との連携」を早々に口に出しました。そのウルトラCをやらない限り、日本は変わらないでしょう。やはり、その発想ができる点で、小沢さんはすごい。あの剛腕には期待できると思います。
民主・共産・社民・国民新・大地が選挙協力すれば、自公を過半数割れに追い込むのは難しいことではありません。
その上で、ガンなのは、言うまでもなく日本共産党の唯我独尊ぶりです。本当に、彼らにはイタリア共産党の爪のアカを煎じて飲ませたい・・・。
このあたり、書き始めるとかなり長くなりそうなので、新しいエントリーで論じます。
違法伐採については、やはり、自由貿易の枠組みの中で、林産物を工業製品と同列に扱って議論してきたのが根本の間違えでした。自由貿易は基本であっても、林産物、農産物、工業製品、サービス、それぞれの商品の特徴(物質的、社会的、政治背景的)を鑑みたルールをきめ細かに議論することが重要であろう。自由貿易の「自由」を単なる関税ゼロの意味でしかとか考えられないと、食料自給率や森林保全・環境問題が常に「反自由貿易」的な発想になり、その言葉はリアリズムに欠け、反社会的な運動にとられられてしまう。自由貿易の「自由」をもっと広義の社会的、政治的、人間的「自律」的な意味でとらえ、それぞれの社会での根源的な「自由」をしっかり議論した上で、自由貿易のルールを作り直していくことが必要であろう。その意味で、関さんが指摘しているように、歴史的にも文化的にも近く、同じコメを主食とする東アジアの仲間同志で、「自由」の本質を議論する場を設けていくことが、問題解決の第一歩であると考える。
海外の米軍基地の移転で現地の国が移転費用を負担したことはなかったですし、アメリカ自身請求すらしたことないです。
基地移転は日本のためにもなるみたいなことを言ってますが、あれは完全にアメリカの都合であることは周知のことですし・・・
アメリカになめられてますし、あんなものを負担したら世界中の笑いものでしょう。
その一方で、靖国の他国の干渉に対してあれだけ拒絶し、アジア諸国に対してあれだけ強行な態度に出ていた右寄りのマスコミや人々がアメリカのこのような理不尽な要求に対して”仕方ない”で済ませてしまうんですから、ほんと不思議な国です。
自由貿易に関しては、今後もブログで論じていきたいと思います。
いまロシアからの中国への違法材流入の問題にも取り組み始めようと準備をしています。やはりWTO加盟によって中国が林産物関税をゼロにしてしまい、中ロ国境での税関の職員も減らされ、チェック体制が機能しなくなっているようです。国境がほとんどザルと化しています。
違法伐採問題は私たちが頑張ってやっていきますので、加藤さんは心おきなく政権交代のために、持てる能力を集中していって下さい。
東京の桜はもう散りましたが、高遠城の桜は今が見ごろでしょうか。思えば、残虐な織田信長軍の侵攻に対し、信濃を守ろうと仁科五郎盛信が最後の抵抗を試み3000人の守備兵とともに玉砕したのがあの城でした。
今信長を気取る小泉政治の地域侵攻に対して、伊那から反撃のノロシをあげて下さい。
従米ポチ右派どもは、日本が世界の笑いものになるようにしておいて、「愛国者」を名乗るですから笑止です。国を愛するなら、あなた達のような恥ずかしい人々は日本の恥だから黙っていてくれと言いたくなります。