7月29日のラジオ文化放送の「くにまるジャパン」で河野太郎議員がゲスト出演。youtubeに音声がアップされている。飯田哲也氏のツイッターで「必聴」と紹介されていたのでさっそく聴いてみた。必聴の内容と同意。以下のサイトです。
(1) http://www.youtube.com/watch?v=o83JQPjw2Co
(2) http://www.youtube.com/watch?v=dA_Wt1hcLdM
議論の中心は、この国に「客観的な数値」とか「客観的なデータ」というものが存在するのか否かをめぐるものであった。一部を引用させていただく。
***「文化放送くにまるジャパン」上記サイトより一部引用****
(1)の3分すぎ
アナウンサー「3.11以降いろいろな数字が出てきていますが、その数字がもう、その日出した数字が翌日には何倍にも変わっていたり、何分の1にもなったりと、数字に対する不信感もすごいものがあるわけです。今回菅内閣が打ち出したエネルギー環境会議の工程表作成にしても、言っているのは『客観的なデータに基づいて、原発や再生可能エネルギーのコストを比較する』とあります。いったい『客観的数値』ってのはどこにあるんですか?」
河野太郎議員「いままで経済産業省が出してきた『客観的データ』ってのはほとんどすべてウソです。原子力が一番安いというのもまったくのウソです。・・・・」
(2)の13分すぎ
河野議員「(食品に含まれる放射線量の数値に関して)今の日本政府は何を言っても信用されないわけですから、外国の専門家、とくに放射線医学の専門家をつれてきて、『これは政府の判断ではありません。外国の知見をあわせてこう言っています』ということにしないと国民の信頼というのは取り戻せないでしょう」
アナウンサー「完璧に客観的な立場の人ですね・・・・・」
************
子供に何を食べさせてよいのか分からないというのは、いたたまれない気持ちである。この国には純粋に客観的な立場の人などいないのなら、なんのしがらみもない外国人をつれてくるしかないのではないか・・・・。悲しいけどこれが現実だ。
本ブログで扱ってきたダム問題にもこれが言えるだろう。
ダムの検証問題に関しては、東京新聞が市民の側の検証について精力的に報道してきた。今回は毎日新聞の北海道版がすばらしい記事を書いていた。北海道で計画されている「サンルダム」と「平取ダム」と「当別ダム」の三つのダムの洪水調整機能の費用対効果に関して、市民の側が出した数値を、官僚の数値と比較し、洪水被害額に関する官僚の数値の過大さを指摘する内容。
たとえばサンルダム計画の場合、50年に一度確率の洪水による洪水被害額を882億円と想定している。しかし、「実際に同ダム流域で資料の残る過去38年間に発生した洪水被害の最高額は1975年の約70億円で、現在の物価に換算しても約120億円」。
市民の側の出すこうした数値をキチンと報道してくれる姿勢はすばらしい。読者は大本営発表を垂れ流す既存ジャーナリズムに辟易としている。毎日新聞にも、今後もこうした報道に力を入れて欲しい。
「3ダムの費用対効果、異なる算出結果 /北海道」(『毎日新聞』北海道版)2011年7月31日
http://mainichi.jp/hokkaido/seikei/news/20110731ddlk01010165000c.html
***上記記事の数値を一部引用***
◆3ダムの費用対効果の比較◆
(上段が行政、下段が市民団体の試算)
総費用 洪水調整 費用便益比
<サンルダム>
629 882(1025) 1.63
294( 437) 0.69
<平取ダム>
634 759( 839) 1.32
253( 333) 0.53
<当別ダム>
399 357( 815) 2.04
119( 288) 0.72
(注)単位は億円、かっこ内は総便益。サンルは08年度、平取は09年度、当別は05年度の評価結果。
****引用終わり*******
賢明な読者であれば、上記記事を読んで、3ダムの「検証」に関して「国」と「市民」の数値のどちらがより真値に近いか、容易に判断できると思う。
この間の国交省の虚言はすさまじい。ダムの費用対効果の検証に関して、出てくる数字が、己の省益でゆがめられて「万事ウソのかたまり」と言っても過言ではない。会計検査院も怪しいとにらんで「要検討」を要請しているようだが、何せ洪水の被害額の計算なんて会計検査院が独自に行うのは難しい。ならば利権から無縁の外国の専門家を招へいするしかないのかも知れない・・・。
本ブログで扱ってきた利根川の基本高水のウソに関しては、「治水のあり方シフト研究会(代表・まさのあつこさん)」が連続セミナーをしてきた。(明日8月2日は最終回があります)
そのセミナーの様子は、八ッ場あしたの会が下記サイトで動画をアップしている。
八ッ場あしたの会 http://www.yamba-net.org/
第1回のセミナーは河野太郎議員と私が登壇いたしました。
森林保水力に関して私は「権力の介入で科学的事実が捻じ曲げられている」と結論づけています。
第2回セミナーでは、国交省が作成した河川の氾濫図が、現実にはあり得ない高台の上まで浸水していることになっており、全くのインチキであるということが大熊孝氏(新潟大学名誉教授)やまさのあつこ氏の調査により国交省官僚たちの前で指摘されています。ぜひご覧ください。あっぱれ国交省官僚たちは、インチキを指摘されても、最後まで「官僚答弁」を貫きとおしました。
よろしかったら上記サイトよりご笑覧ください。
(1) http://www.youtube.com/watch?v=o83JQPjw2Co
(2) http://www.youtube.com/watch?v=dA_Wt1hcLdM
議論の中心は、この国に「客観的な数値」とか「客観的なデータ」というものが存在するのか否かをめぐるものであった。一部を引用させていただく。
***「文化放送くにまるジャパン」上記サイトより一部引用****
(1)の3分すぎ
アナウンサー「3.11以降いろいろな数字が出てきていますが、その数字がもう、その日出した数字が翌日には何倍にも変わっていたり、何分の1にもなったりと、数字に対する不信感もすごいものがあるわけです。今回菅内閣が打ち出したエネルギー環境会議の工程表作成にしても、言っているのは『客観的なデータに基づいて、原発や再生可能エネルギーのコストを比較する』とあります。いったい『客観的数値』ってのはどこにあるんですか?」
河野太郎議員「いままで経済産業省が出してきた『客観的データ』ってのはほとんどすべてウソです。原子力が一番安いというのもまったくのウソです。・・・・」
(2)の13分すぎ
河野議員「(食品に含まれる放射線量の数値に関して)今の日本政府は何を言っても信用されないわけですから、外国の専門家、とくに放射線医学の専門家をつれてきて、『これは政府の判断ではありません。外国の知見をあわせてこう言っています』ということにしないと国民の信頼というのは取り戻せないでしょう」
アナウンサー「完璧に客観的な立場の人ですね・・・・・」
************
子供に何を食べさせてよいのか分からないというのは、いたたまれない気持ちである。この国には純粋に客観的な立場の人などいないのなら、なんのしがらみもない外国人をつれてくるしかないのではないか・・・・。悲しいけどこれが現実だ。
本ブログで扱ってきたダム問題にもこれが言えるだろう。
ダムの検証問題に関しては、東京新聞が市民の側の検証について精力的に報道してきた。今回は毎日新聞の北海道版がすばらしい記事を書いていた。北海道で計画されている「サンルダム」と「平取ダム」と「当別ダム」の三つのダムの洪水調整機能の費用対効果に関して、市民の側が出した数値を、官僚の数値と比較し、洪水被害額に関する官僚の数値の過大さを指摘する内容。
たとえばサンルダム計画の場合、50年に一度確率の洪水による洪水被害額を882億円と想定している。しかし、「実際に同ダム流域で資料の残る過去38年間に発生した洪水被害の最高額は1975年の約70億円で、現在の物価に換算しても約120億円」。
市民の側の出すこうした数値をキチンと報道してくれる姿勢はすばらしい。読者は大本営発表を垂れ流す既存ジャーナリズムに辟易としている。毎日新聞にも、今後もこうした報道に力を入れて欲しい。
「3ダムの費用対効果、異なる算出結果 /北海道」(『毎日新聞』北海道版)2011年7月31日
http://mainichi.jp/hokkaido/seikei/news/20110731ddlk01010165000c.html
***上記記事の数値を一部引用***
◆3ダムの費用対効果の比較◆
(上段が行政、下段が市民団体の試算)
総費用 洪水調整 費用便益比
<サンルダム>
629 882(1025) 1.63
294( 437) 0.69
<平取ダム>
634 759( 839) 1.32
253( 333) 0.53
<当別ダム>
399 357( 815) 2.04
119( 288) 0.72
(注)単位は億円、かっこ内は総便益。サンルは08年度、平取は09年度、当別は05年度の評価結果。
****引用終わり*******
賢明な読者であれば、上記記事を読んで、3ダムの「検証」に関して「国」と「市民」の数値のどちらがより真値に近いか、容易に判断できると思う。
この間の国交省の虚言はすさまじい。ダムの費用対効果の検証に関して、出てくる数字が、己の省益でゆがめられて「万事ウソのかたまり」と言っても過言ではない。会計検査院も怪しいとにらんで「要検討」を要請しているようだが、何せ洪水の被害額の計算なんて会計検査院が独自に行うのは難しい。ならば利権から無縁の外国の専門家を招へいするしかないのかも知れない・・・。
本ブログで扱ってきた利根川の基本高水のウソに関しては、「治水のあり方シフト研究会(代表・まさのあつこさん)」が連続セミナーをしてきた。(明日8月2日は最終回があります)
そのセミナーの様子は、八ッ場あしたの会が下記サイトで動画をアップしている。
八ッ場あしたの会 http://www.yamba-net.org/
第1回のセミナーは河野太郎議員と私が登壇いたしました。
森林保水力に関して私は「権力の介入で科学的事実が捻じ曲げられている」と結論づけています。
第2回セミナーでは、国交省が作成した河川の氾濫図が、現実にはあり得ない高台の上まで浸水していることになっており、全くのインチキであるということが大熊孝氏(新潟大学名誉教授)やまさのあつこ氏の調査により国交省官僚たちの前で指摘されています。ぜひご覧ください。あっぱれ国交省官僚たちは、インチキを指摘されても、最後まで「官僚答弁」を貫きとおしました。
よろしかったら上記サイトよりご笑覧ください。
このたび、ウェブサイト「ろんじんネット」(http://ronzine.net) を公開致しました。
弊サイトは、政治、経済、社会に関する読み応えのあるブログを紹介し
その更新情報や注目されている記事をお伝えするサイトです。
貴ブログを勝手ながらご紹介させていただいておりますのでご挨拶に参りました。
昨今、ブログはその潜在力をまだ充分に発揮していないと考えておりますが、
ろんじんネットは読者と著者双方へのメリットをご提供させていただくことで
ブログの発展を微力ながら後押しできるのではないかと考えております。
突然の、記事内容に無関係のコメント失礼致しました。
関良基様の益々のご活躍を心よりお祈り申し上げます。
たしかに、ツイッターの登場でブログは不活発化しているようです。トラックバックやコメントも激減しているようです。
私は短い文章では何も書けない性質なので、愚直にブログを続けたいと思います。今後とも少しづつでも更新していきたいと思います。