もうじきバレンタインデーなのでチョコレートに関する雑談を一席。知り合いに某チョコレート・メーカーの方がいます。製品開発部だったのですが、いま営業に回っているそうです。それで、このあいだ話しを聞いたら、「いやー、営業に行ってから出張が多くて大変なんですよー」とのことでした。「出張先はどこですか?」と聞くと、「最近は南米のベネズエラとエクアドルに行かなきゃならないことが多くて・・・」。「何でまたベネズエラに?」
何でも原料のカカオの7割はガーナ産なのですが、良い味を出すためには3割の南米産カカオをブレンドするのがミソなのだそうです。その南米産カカオはベネズエラとエクアドル産が主なのだそうです。
それで、何だってベネズエラかって言うと・・・。
チャベス大統領が、国内の貧困層に雇用の場を提供し、カカオにより付加価値をつけようと、国営カカオ加工工場を設立(さすがチャベス!)。それで原料カカオが、国営工場に優先的に流れるようになって、日本のチョコ・メーカーは原料を手に入れにくくなっているとのことでした。エクアドルも左派のコレア大統領が就任したので、チャベスと同様のことをやるかも知れず、原料確保がますます大変になりそう。原料の値段も高くなっているのだけれど、チョコの値上げには踏み切れず、頭が痛い・・・とのことでした。
「じゃ、チャベスが作った国営カカオ工場から買い付けて、それを製品に使うというのはどうですか? それで『このチョコレートはベネズエラの貧困削減に寄与しているフェアトレード・チョコレートです』と包装に印刷するんです。それなら値段が高くなっても、売れるかも知れませんよ」(とくにブッシュ嫌いな人は喜んで買う?)と私が言うと、
「いや~、イギリスあたりの消費者なら意識が高いから、それでかえって売れるとかいうこともあるかも知れませんけど、日本じゃね~。」との返事でした。
さらに「原料コストが上がっているので、値上げしたいんですけど、流通の方から『値上げするならお宅の製品は扱えません』と言われるんですよー」とのお話しでした。
うーん、そうなると結局は意識が低い日本の消費者が悪いという話しになってしまいますね。
我が家ではコーヒーに関しては、フェアトレード・コーヒーを買うようにしています。
でも、「そういえばフェアトレード・チョコって見たことないなー」と、つれ合いに言うと、フェアトレード・チョコを見つけてきてくれました。国際的なフェアトレード会社のPeople Treeの、ズバリ「フェアトレードチョコレート」という名の製品です。
ちゃんと包装の裏には生産農家の顔写真とともに、生産地の様子が解説されていました。ボリビアの山岳地帯の小規模農家の共同組合が作った加工工場から原料カカオを買い付け、フィリピン小規模農家の「マスコバド糖(黒砂糖)」を使用しているそうです。とっても美味しかった。詳しくはこのサイト。
ホームページには「今年は大切な人にフェアトレードのチョコレートを贈って、気になるあの人の心をつかんでしまいましょう」と宣伝しています。この辺の宣伝はやっぱり商業主義的ですね。でも、こっちをもらった方がうれしい人は案外多いかも??
何でも原料のカカオの7割はガーナ産なのですが、良い味を出すためには3割の南米産カカオをブレンドするのがミソなのだそうです。その南米産カカオはベネズエラとエクアドル産が主なのだそうです。
それで、何だってベネズエラかって言うと・・・。
チャベス大統領が、国内の貧困層に雇用の場を提供し、カカオにより付加価値をつけようと、国営カカオ加工工場を設立(さすがチャベス!)。それで原料カカオが、国営工場に優先的に流れるようになって、日本のチョコ・メーカーは原料を手に入れにくくなっているとのことでした。エクアドルも左派のコレア大統領が就任したので、チャベスと同様のことをやるかも知れず、原料確保がますます大変になりそう。原料の値段も高くなっているのだけれど、チョコの値上げには踏み切れず、頭が痛い・・・とのことでした。
「じゃ、チャベスが作った国営カカオ工場から買い付けて、それを製品に使うというのはどうですか? それで『このチョコレートはベネズエラの貧困削減に寄与しているフェアトレード・チョコレートです』と包装に印刷するんです。それなら値段が高くなっても、売れるかも知れませんよ」(とくにブッシュ嫌いな人は喜んで買う?)と私が言うと、
「いや~、イギリスあたりの消費者なら意識が高いから、それでかえって売れるとかいうこともあるかも知れませんけど、日本じゃね~。」との返事でした。
さらに「原料コストが上がっているので、値上げしたいんですけど、流通の方から『値上げするならお宅の製品は扱えません』と言われるんですよー」とのお話しでした。
うーん、そうなると結局は意識が低い日本の消費者が悪いという話しになってしまいますね。
我が家ではコーヒーに関しては、フェアトレード・コーヒーを買うようにしています。
でも、「そういえばフェアトレード・チョコって見たことないなー」と、つれ合いに言うと、フェアトレード・チョコを見つけてきてくれました。国際的なフェアトレード会社のPeople Treeの、ズバリ「フェアトレードチョコレート」という名の製品です。
ちゃんと包装の裏には生産農家の顔写真とともに、生産地の様子が解説されていました。ボリビアの山岳地帯の小規模農家の共同組合が作った加工工場から原料カカオを買い付け、フィリピン小規模農家の「マスコバド糖(黒砂糖)」を使用しているそうです。とっても美味しかった。詳しくはこのサイト。
ホームページには「今年は大切な人にフェアトレードのチョコレートを贈って、気になるあの人の心をつかんでしまいましょう」と宣伝しています。この辺の宣伝はやっぱり商業主義的ですね。でも、こっちをもらった方がうれしい人は案外多いかも??
けっこういけます。
>かね。
返信遅れてまことに申し訳ございませんでした。私も業界関係者ではないので、この理由は分かりません。ご時世が、「少しでも安く」という過当競争状態にありますから、日々の生き残りをかけた競争の中で、どうしてもそうなってしまうのではないでしょうか。
消費者の意識をあげようにも、高くても買うなんていう贅沢ができる層というのはある程度以上の所得層に限られていますから、ますます所得の低下する日本の消費者にそれを要求するのもムリなのかも知れません。
「より効率的に」「少しでも安く」の新古典派的市場原理主義がまかり通る以上、途上国の生産現場でも児童労働はなくならないでしょう。
三木さま
情報ありがとうございました。ご紹介のフェア・チョコも機会があれば試してみます。
>いいものにはいいとしてその分対価を払う感覚を消
>費者が持たないと、雪印食品、不二家に続く、不正
>が横行するものと思われます。
実際には、これだけ貧困化が深刻になってくると、「多少は毒でもBSEの危険があってもいいから安いものを」と求める消費者は増えてしまうと思います。
消費者意識を上げるという戦略には限界があり、根本的に市場原理主義から決別しない限り、問題の解決は不可能だと思う次第です。