石にも、出す波長自体に波があって、好きな石、店頭で手に取って気に入った石、ピンと来るもののあった石ばかりを集めていても、「いますぐあの石に触れたい」と強烈に思う品種が、その時の自分の体調や気分によって違ったりします。
一応、なるべく品種ごとに、特に角のある石と丸い石、硬い石と柔らかい石を一緒にしないように収納はしていますが、“求める”頻度の高い石とそうでもない石は自然と分かれ、気がつくと、「あぁそうだ、こんな石もあった」と、何ヶ月も、存在自体を忘れている石もあります。
「忘れててごめんね」と久しぶりに持ってみると、明らかに休養十分、充電されてパワーアップしていることもあり…と思うのは錯覚で、要するに、改めて新鮮に見えるというだけでしょう。
そんな中で、この5年ほどの間、ほぼ切れ目なくお世話になっている、有体に言えば“いつ見ても飽きない”石のひとつが、ベゼアンナ。
ベ・ゼ・アン・ナ。ベゼって、baiser(仏)か?これ、2007年1月現在、パワーストーンのいろんなサイトを渉猟しても出てこないんです。市内に、購入したお店もまだあるのですが、もう扱ってない様子。
不透明、淡い灰紫色で、紋様はなくほぼ均一な色合い。先日購入したムーカイトが“キャラメル入りチョコ”としたら、こちらは“ミルキーグレープ”、お味は“酸っぱミント”というイメージ(あ、実際舐めてみたわけではありませんよ)。研磨してなめらか、ジャスパー系の石のようにも見えますが、手で持つと小さなタンブルのわりにかなりずっしり感があります。
購入時のお店のポップによれば“意欲を呼び覚まし目標を達成させる”と、大人しげなルックスに似合わない、“アッパー系”のパワーストーンらしい。
パワー云々より、当時は紫色の石に自然と眼が吸い寄せられていた時期で、無色半透明の中に細筆で書いたようなバイオレットの筋紋が入ったフローライトのスフィア(球)、雨に濡れた菖蒲の色のパープル瑪瑙のタンブルと集めて来て、「もっと淡めの、儚いぐらいの紫で、透明じゃない石はないものか」と漠然と思っていたら、「はいっ」と返事をするようにその通りのモノが目の前に現われたのでした。
洋服やインテリア小物を買う時にもこれに似たことはよくあると思いますが、石の出す波長が偶然、こちらの発していた欲求の波長に合致したのか。これ以降、店頭や媒体でぷっつり見かけなくなっただけに、一期一会感も格別です。
眺めても触れても、長く飽きないでつい目につくところに置いておきたくなるのは、“アッパー系”のパワーより、こんな“縁”の強さの然らしめるところかもしれません。
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