昨夜(21日)は帰宅出会いがしら『悪党 ~重犯罪捜査班~』を放送開始5分後ぐらいから中途参入視聴。
“手段を選ばぬ、私生活破綻した暴走正義漢たち”って結構新鮮じゃないですか。「アイツは極刑が妥当だ」となったら、確実に極刑なことやるまで泳がして張っとく。「刑事殺しなら間違いない」「いや未遂でもいいんじゃないですか」ってやおら援護。だはは。『必殺仕事人』シリーズの笑いレス&現代ヴァージョンって感じ。
小泉孝太郎さんの“空気読めない善意のひ弱優等生”はもうキャリア重ねて堂に入ってきたし、スカイライダー以来さわやか好漢を得意としてきた村上弘明さんの、ハラに何モツあるのかわからない“官房長(@『相棒』)”的得体の知れなさもなかなかおもしろい。
月河にとっては昼帯『新・愛の嵐』(02年)や『真実一路』(03年)で、やや頼りないながらも回り回って安らげる味方役についてくれた鈴木浩介さんのコメディリリーフぶりは安心して脱力笑いできるし、嫌われ松子でカナリアの娘・内山理名さんの“遊びを知らないマジメさんゆえに病んでしまう”東電OL事件にもつながる歪んだエロさ、不気味スマイルの平山広行さんの“本当は弱っちカッコ悪い”二枚目ぶりも、所を得た手堅いキャスティング。
欲を言えば“悪党党”刑事課第4係リーダー格の高橋克典さんが、若干ヨゴレ切れ壊れ切れていないかな。『只野仁』無きあと、克典さんに、体当たりやんちゃ派主役のシリーズを作ってあげないとまずい大人の事情でもあったか。
月河としてはいまだに1997年の『沙粧妙子 ~帰還の挨拶』での克典さんがいちばん印象深いので、今作で孝太郎さんが演っているような不器用エリートくんのほうが向きじゃないかと思ってしまうんですよ。いまはいない前妻との間に、家庭科で調理実習始めたぐらいの愛くるしい娘・のぞみちゃん(宮武美桜さん)あり。孝太郎さんに「捜査中は結婚指輪はしないほうがいい、つけ込まれる」とアドヴァイスしてましたが、のぞみちゃんが巻き添えになるか?のエピ、いずれは来るのでしょうな。
いまや目を覆うばかりの棒読みくんじゃなく、「この人が出てくるならこんな感じだろう」的な、一定の安定感すら醸し出す孝太郎さんに、そのうちコンプレックス入り組んだサイコシリアルキラー役とか、グデグデのナンパマニア役とか演らせてみたい気もしますが、破壊力のほどが心配でもある、いろんな意味で。
たぶん近頃はめっきりヒマしておられるであろう、アノお父上が「今度はオマエが“小泉劇場”になれ」と、プレスリー聴きながらネジ巻いてるかも。06年7月、現役総理総裁にまだおられた『不信のとき ~ウーマン・ウォーズ』の頃は、「米倉涼子ちゃんみたいな美人とキスシーンできる仕事で羨ましいぞこのヤロー」みたいなことものたまっていたらしいですぞ。
滅法不人気の野党第一党で貴重視されてる若手のサラブレッド・弟ぎみも、ちょっとあせってるかも。選挙区、神奈川だし。
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