『獣電戦隊キョウリュウジャー』がますます快調です。朝、録画進行しながら背中で音声だけ聴いていても、快調なドラマにだけ特有の“音”というか波動がビュンビュン伝わってくる。この感覚は朝~昼~夜~深夜のドラマを通じても久しぶり。
何が気持ちいいって、戦隊で当然ながらいちばん前に出る機会の多いレッド=ダイゴ(竜星涼さん)がキャラもヴィジュアルもスクッと立っているのが気持ちいいですね。他メンの誰より熱っつくてポジティヴ、猪突猛進なのは定番通りのレッドなんだけど、未熟とかアタマ悪そうとか、無駄に正論吐いてチームの和を乱すとかのマイナス要素が一切なし。第3話でグリーン=ソウジ(塩野瑛久さん)の剣の乱れを嘆く父・源流さん(春田純一さん)に直談判すべく立風館に突撃したとき、しっかりメンバー中いちばん“父兄”受けのよさそうな良家お嬢のピンク=アミィ(今野鮎莉さん)を連れて行ったのには驚きました。戦闘能力やモティベが高いだけじゃなく、人間力もチョー高い。仲間の良いところ、欲しいと思っていることがわかるだけでなく、目上の、自尊心のある大人にものを言うためにはどういう状況を作ったらいいか、さらっと察することができる。こういう対人的スマートさって、いまどきの幼稚園年代のお子さんだけじゃなく、親御さんたちが最も信頼感を持てるヒーロー要素ではないでしょうか。
こんなにクセのない、斟酌も手探り感もなく見ていられるレッドも近年珍しいと思う。「珍しいと思う」というそのことに、実は自分で驚いています。それだけ、ここのところのレッド像、及びスーパー戦隊像は地味に変化球試行錯誤が続いていたわけです。
スーパー戦隊満を持しての“10年もの”恐竜モチーフだけに、今作はどうやらためらいなく“王道”ど真ん中を行く覚悟のよう。頼もしいぞ。“音”が伝わってくるのも道理。
枝葉の部分で悪いけど、紅一点アミィも大概ヤバいですよ。パッと見、近年の戦隊女子メンの中では“直球でかわいい”抱きしめたい美少女系ではなく、ちょっとキツイめ系の、女子テニス部とかハンドボール部キャプテンふうな活発美人さん。この時点では「好みとちょっと違う」と思った男子諸君も少なくないでしょう。いやわかるって。
しかし見たまえ。エンディングのダンスの ♪きょうりゅうと おどっちゃうんだ の所でまる見えになる右フトモモの、男子メンと同じ箇所に着けているガンベルトが、一瞬ガーターベルトに見えたりするじゃないですか。時には娼婦のように。うひゃー。フトモモの肉づき具合ウンヌンより(それもあるけど)、“男子と同じこと(=ガンベルト装着)をしていることで偶然セクシーに見える”というのがポイント高いんです。セクシーに見せようとしてセクシーに見えるってんなら、当節、大してありがたくないですからね。
今日(3月24日)放送の第6話でも、どうしても女子戦士メイン回だと心情ストーリー重視になりがちなところ、500年前の強竜者ラミレス(ロバート・ボールドウィンさん)との交流からスタートして、ちゃんと単独戦闘話、戦力アップの話になっているところが素晴らしく好感もてました。今年のスタッフは、戦隊女子メンという存在に、しっかり愛とリスペクトを持って制作してくれている。
ざっくり言えば“敵に色仕掛け”という戦隊史始まって以来手垢つきまくった作戦だったにもかかわらず、なーんかオットコマエに見えるのはアミィの人徳と言うべきか。
オットコマエ型ピンクと言えば近年では何と言ってもボウケンピンク=西堀さくら姐さん(末永遙さん)を思い出しますが、彼女は職業的に鍛え洗練されたオットコマエの性格が強く、素は結構乙女でピュアでしたからね。アミィはむしろマジピンクの芳香ちゃん(別府あゆみさん)のシレッとちゃっかりさんなところに、ゴーカイピンクのアイム・ド・ファミーユ(小池唯さん)の育ちよさげ感をプラスしたに近いかもしれない。
お屋敷では執事のジェントルさん(島津健太郎さん)が忠実に仕えてくれているだけじゃなく、今回のラミレスさんも古代戦士のキョウリュウシアンに変身して心強い味方になってくれた辺り、アミィはおじさまキラーな面も兼ねそなえているのかも。恐るべしアミィ。今回記事タイトル↑↑↑にいただいたこのセリフが、今日一日、この時間になっても脳内ループしている男子もギガんといることでしょう。いやわかるってば。
鋼(はがね)の勇者ラミさんは再びスピリットとなって、散逸した獣電池を集めては、これからもときどき危ない場面でサポートに現われてくれるに違いありません。しかしスピリット(ひらたく言えば幽霊)のラミさん、キョウリュウチェンジして何色になるかと思ったら、不祝儀の色=水色(シアン)とは考えましたな。シアンだけに思案したね(ノッさんかよ)。
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