イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

Walkman残酷物語 ~Xの悲喜劇~

2019-03-05 18:12:02 | デジタル・インターネット

 パソコンの故障が解決したと思ったら、今度は、故障中差し込みから直電で充電していたWalkmanが、リレーのバトンタッチの様にパンクしてしまいました。

 パソコンが戻ってきて、やれ嬉しやといつもの様にUSBケーブル接続して、X-アプリから未転送のアルバムを転送しようとしたら、めでたく転送完了していつものピロローン♪シグナル音が鳴ったにもかかわらず、ケーブルを外してミュージックチャンネル(♫のアイコン)をタッチすると「転送中に接続が解除された可能性があります。・・」のメッセージが現れて、進むも引くもできなくなっておりました。がっくり。次いでプチパニック。

 接続し直して、いったん転送し終えた楽曲を削除してみたりしたけど何の効果も無し。そもそも、転送完了のシグナルはしっかり鳴ったんだから、メッセージの内容自体認識ミスなわけです。

 月河の勘では、こういう場合、もっと全然別のエラーが起こっていて、それを正確に表現するメッセージが想定され内蔵されていないために、ストックされているメッセージの中から一番近い、と言うか“接点の多い”メッセージがネクストベストとして提示されている可能性が高い。

 Walkman、小さくてもデジタル機器ですから、叩いたり揺すったりしてもムダなわけで、以前、USB接続とは関係なくパソコンみたいにフリーズしたとき効いた、背面のリセットボタンひと突き!でも何の変化も起きてくれませんでした。

 まーだいたいこういう現象が起きて立ち往生するのは、どこも営業終了して寝静まった夜中が定番。ついぞ何年も出しても見なかった保証書を引っ張り出して品番を確認しSONYのサポートページを見たら、もう二年も前に部品供給が終了しているモデルだということがわかっただけ。おおかたそんなもんだろうとは思っていました。デジタルでなくても、昨今の電気製品、故障かなと思ったときには大体コレです。部品供給終了。

 んで、万策尽きて翌朝、サポートデスクのフリーダイヤルに電話して状況を説明したところ・・・つまり、結論としては、そもそもこの、2011年発売で月河が12年に買った機種は、現パソコンのOS=Windows10に対応していないんだそう。

 月河が前のWindows 8のパソコンから、現行のW10のヤツに乗り換えたのは2017年7月で、設定の際“先代”のミュージックファイルをUSBメモリーにいったん入れておいてからX-アプリをダウンロードし直し“詰め替え”して問題なかった記憶がありますが、その“相棒”=X-アプリも2017年いっぱいでサービス提供終了していたのでした。

 よって、サポートの女性スタッフの言うには、「(W10に)対応している機種ならメモリー初期化して転送し直すことをお勧めしますが、対応してない機種の場合、し直しても同じメッセージが表示される可能性がある」さらに「メッセージが表示されなくても、パソコン側のファイルにどんな影響が出るか、何とも言えない」・・ひぇーー、対応してない外部機器につないで転送しようとしたら、またぞろ接続解除と誤認識されるだけじゃなく、パソコン本体にもツメアトがおよぶかもしれないんだって。

 ・・この時点で、元通り転送スイスイに復旧できる名案を、サポートに求めても無理だと察したので「わかりました(迷宮入りだけど」と会話を打ち切りました。Walkmanのメーカーが、パソコンの機能や作動についてまでフォローしてくれるわけがありません。

 ただ、現行販売中のWalkman直近機種(まだ新製品の発売は存続しているようです)なら、X-アプリに代わって“SONYミュージックセンター”というソフトをダウンロードすれば、X-アプリ内の楽曲データを引っ越しさせて聴くことができるとは言っていました。 

 思えばWalkman歴3代め(初代はカセットテープ用)の本機を買った2012年9月から、W10のパソコンを買った(と言うより、前機の不調で乗り換えざるを得なかったパソコンが、乗り換えてみたら否応なくW10だった)2017年7月までの、約4年10か月ほどの間に、デジタルオーディオの世界は何代も代替わりして、気がつけば周回遅れどころかオリンピックで言えば二大会か三大会ぐらい後ろに取り残されていたようです。

 街を歩いたり地下鉄やバス待ちの列の中に入ると、スマートなヘッドホンをアクセサリーの様に何気なく装着した若者たちがいっぱいいますが、彼らが聴いている音源は、月河宅に脈々とあるような、1990年代からのCDからエンヤコラ転送して引っ張ってきたモノじゃないことは確かでしょう。最近は、「この子、音楽いつも聴いてるし詳しいな」とこちらが思う若い人と話をしていても、CDをほとんど買わないし持っていないと聞いて驚きます。アルバムまるごとCDショップででではなく、聴きたい曲だけ単体でオンラインで買ってダウンロードするのがyou tube世代の習慣らしいです。

 かくて、FMラジオ機能だけが無傷で、あとは限りなく使いものにならなくなったWalkmanと、パソコン内に6000曲あまり、19GB近いカサばりモノのX-アプリとが手元に残りました。

 SONYサポートデスクの女性は、X-アプリの後継ソフト=ミュージックセンター推奨の新機種に買い替えてほしいニュアンスもりもりでしたし、通販サイトで調べると、いまのコレと同容量の16GB級のが1万5千円台で買えるようではありますが、この先遠からずまたパソコンのOSを刷新せざるを得なくなったらと思うとめちゃくちゃ気の重い買い物になります。いまさらではありますが、音楽鑑賞もデジタル時代になってからめっきり痛し痒し

 とは言え、いまさら1990年代の、テープのたるみ絡みとフタのロックのガタつきと始終闘うカセットウォークマンの時代には、耳も、手ももはや戻れません。音楽機器というものは、洗練されていけばいくほど袋小路です。

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