パンダが好きな人、見たい人って、世の中そんなに多いのでしょうかね。
中国大嫌いの某都知事のように、1頭年間4,000万円、2頭10年で8億円のレンタル料がバカ高いとブーたれたりするのもオトナ気ないと思いますが、上野動物園の、先代の、えーと、リンリン?が2008年に死んで、同園が“パンダレス”になった途端入園者数が2割以上減って、60年ぶりに年間三百万人の大台を割った…なんて聞くと、あんなぼわらんとした、テンションの上がらない動物が囲いの中をのそのそ動いてるのを見たいばっかりに上野くんだりまで足を運んだ人、アレが見られないなら行かないという人が年に数十万人もいた計算になるのかと思うといささかびっくりです。
そもそも、月河は動物園という場所が子供の頃からあまり好きではありません。臭いから。
目の前の、キリンならキリン、象なら象を見ているのに、見てもいない方向から何の発する、何を訴えるとも知れないギャーとかウー、ムォーとかの声が聞こえるのも落ち着かない。原始人レベルで臆病なのかもしれません。
幼稚園、小学校低学年時は、社会見学とか写生会などの名目で無理やり連れて行かれましたが、早く帰りたくてしょうがなかった。動物自体に興味がなかったわけではないと思うのですけれどね。アフリカのジャングルとか砂漠とか、北アメリカの岩山とかの環境別に、大も小も、草食も肉食も、爬虫類も哺乳類も見開き2ページにごちゃっとたむろしているような、小学館のカラー図鑑などはボロボロになるまで読みふけっていましたから。子供の目から見ても思いっきり“紙の上の虚構”なのが気に入っていたのでしょう。あの中にも、確か、“北東アジア”だったか“中国北部”だったかのテーマの見開きに、“ジャイアントパンダ”って載ってましたね。「白と黒の染め分けか、クマっぽいけど」と思っただけで、そんなに惹きつけられもしませんでした。まさか数年後、日本に“現物”が来て、センセーションをまき起こすことになろうとは夢にも思わなかった。
そこからさらに30余年、いまだに、1カップル、というか1つがいで、年に三百万人を動員できる動物たり続けている。
『さくら心中』ではありませんが、何もしていないのに周囲の異性が老いも若きもなぜか軒並みいちコロなんていう所謂“魔性”と称されるような女性は、同性から見るとまったく“いちコロ然”とはしていなくて、むしろ地味であったり貧相であったり、いっそ不細工であったりすることが多いものです。確かにバスト豊乳だけどアンダーバストがもっと…みたいなね。
パンダも同じで、結局は月河の様な“嵌まれない人間”が何度見ても、人気のわけ、騒がれるわけは一生わからないのかもしれません。韓流ドラマなども似ていますね。
ところで、以前、どなたかイラストを描いている人の対談本で読んだ記憶があるのですが、パンダが白/黒染め分けになった理由として、“アジアの内陸深い寒地に生きる動物なので、体表面の中で、ここだけはどうしても温めておきたい、冷やしたくないというパーツが、熱を吸収しやすく逃がしにくい黒になった”という説があるそうです。
パンダの体で黒いパーツといえば、肩と前肢、後肢、耳、そして目周り。…確かにね。あの肩などは、“作りつけ”の黒いストールのように見えないこともない。
目周りなんかは人間の場合も、加齢で真っ先にシワができることでもわかるように皮膚が薄くできているから、そりゃ寒地暮らしのヤッコさんたちはさぞかし…とは考えられますが、ああいう具合に、あからさまにタレ目型に黒くなる必然性はあったのだろうか。なんか媚びてる感じがするな。
ちなみにこの説、学術的に立証されているのかどうかはわかりません。
…本で読んだんじゃなく、黒柳徹子さんが言っていたのかな。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます