『幸せの時間』の浅倉家七千万豪邸が更地化するとともに、昼帯の熱かった季節も終わり、年明けて最初の注目はやはりNHK大河『八重の桜』いっときませんと。
スーパー戦隊同様“通年商品”ですし、2013年(のTV連続ドラマ界)を占う意味もあり。
それにしても『~(女性名)の桜』というタイトルは1980年のポーラテレビ小説『マリーの桜』を思い出させる。ショートカットのかとうかずこ(現・かず子)さんが美しかった。ちょっと髪型マネしてました(ちょっとですってば)。かとうさんが出ていたCMの銘柄の煙草も吸ってました(やめましたってば)。
『八重の桜』は、“八重桜”という、桜の品種を示す普通名詞があるのに、敢えて新島“八重”さんという実在人物の固有名詞と“桜”を“の”でつなげて特殊性を出したところが地味に大胆です。“八重桜”が念頭にあり、かつこのドラマのヒロイン名の予備知識が無いと、『八重の桜』の“八重”が個人名だということに暫く気がつかないかも。
『篤姫』『江(ごう)』『平清盛』など同様、“主人公の名前まんま冠し型”のタイトリングながら、あまり名前まんま冠し感があからさまでない、幕末~明治の東北女性らしい控えめな自己主張と言えましょう。
ところで、日本の中でも最も桜の開花が遅い当地でも、八重桜は特に“重役出勤”で、ツツジの花と同時期ぐらいにぼよぼよと咲き誇りますが、当地産当地育ちの高齢家族に言わせれば別名“おかめ桜”とも呼ぶそうです。 どこがおかめ?と思いますがほっくり丸っこい薄紅色の花房が、おかめさんの頬紅に似ているような。
色白の染井吉野の気高さや、武士道に通じる潔さ、はかなさは感じませんが、健康的な村娘のような元気さと華があり、北国の待ちわびた春を存分に彩る“アンカー”にもふさわしい。
幕末の会津は言わば“内戦の負け組”で、白虎隊自刃など悲劇的なエピソードばかりが語り伝えられていますが、6日放送の第1話を見る限り、閉塞感や沈鬱さのない、透明感と輝きの感じられる映像で、2話以降の展開にも期待が持てそうです。
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