イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

タヌキの金時計

2011-02-19 17:16:48 | 昼ドラマ

『さくら心中』のいさみや酒造も、櫛山社長(赤ら顔メイクに詰め物メタボ腹で奮闘の神保悟志さん)が桜子(笛木優子さん)に鼻毛抜かれたせい?でにわかにホトケ心を出し、吟醸酒醸造を復活させましたが、アルコールとの付き合いかれこれ30年になる月河も、日本酒だけはいまだに“御せてないなあ”と思うジャンルです。

商品としても、日本酒って山のように銘柄やテイスト(甘←→辛、淡←→醇など)分けがあって、奥が深いじゃないですか。どの辺の銘柄を、どんな飲みかたで、どんな料理とともに、どういうシチュエーションで飲めば旨いのか、心地よいのか、そこがどうにも掴めない。

たとえば初夏のカラッと晴れた日に、屋外での販売応援などでいい汗をたっぷりかくと、「あ~これから帰り、ホルステン置いてる店まで足伸ばして、霜付くくらいキンキンに冷やし直してガーー行きたい」と思うし、百貨店の乳製品フェアで、切り口の真ん中だけ帯状にクリーム色した、外側は悪女のように色白のブリーチーズを見つけると「B2に寄ってカベルネ・ソーヴィニヨン買ってくか、TPPのおかげで安くなったチリ産でもいいや」となるし、フレッシャーズ時代に一緒にアホやって職場を騒がせた仲間と再会するなら、「ワイルドターキーが中途半端に残ってるから、空けるの協力しなよ、氷だけ駅前で買ってきて」と頼んでおく。

…日本酒の場合、そういった“こういう時にこんなノリで飲みたい”がなかなか浮かんでこないのです。

それでも先日、“飲むなら日本酒”の人と自宅で付き合うことになりました。自分だけ発泡酒で伴走となると、缶あけるのがせわしなくてメンドくさいし(←せわしなくないペースで空ければいいのだが、泡モノをチビチビ、刻み刻み飲むのはオモシロクない)…と、某・K正宗辛口を、そうねえ、直径5.5センチぐらいの切子のグイのみでお相伴したわけですよ。いきなりだから大した料理も作ってられません。烏賊の辛子面太子和えに、グリーンアスパラ(←時節柄、当地産というわけにはいかずニュージーランド産)をグリルで焼いてポン酢醤油にぶっ浸けたやつをつまみにしたりなんかして。

…いやぁ、キクねえ日本酒。K正宗だけに。

「烏賊旨いね」「明太子もうないから、山椒昆布の佃煮和えでもいい?」「何でもいいよ、足10本ついてれば」「烏賊リング揚げとけばよかったかな」「作りながらじゃ落ちついて一緒に飲めないし、いいよ」「私たち揃って烏賊好き、タラコ好きだもんね、コレステロール尿酸値上がるね」「なに、こんな時代、好きな物たらふく食って飲んで、早く死んだ者勝ちだよ」「我々が早死にしても、上の団塊がしぶとくごっそり生き残るしね」「団塊の老後の面倒みるはめになるだけなのに、健康健康言って長生きしようってヤツらの気がしれない」「日本の断末魔は団塊にみとってもらおう」「ザマ見ろ団塊」「わはは」「がはは」と怪気炎したところまでは覚えているのですが、その後どうやって食器片付けて、タクシーを呼び玄関まで見送ったもんだかさっぱり思い出せない。

翌日昼過ぎ、見送った当人から、「いろいろご馳走になってありがとう」「今度行くときはこっちの名産、何か持ってくから、穴子とか」と電話が来たので、暗に“料理が少なかったよ”という意味かな?…とも思いましたが、とにかく思い出せない。

意外と、向こうも何出されたか思い出せてなかったりして。

とにかく油断なりません、日本酒。辛口をキンと冷やしてクッといくの、味としては美味しいのはわかるのですけれどね。御せてないのだよなあ。

ドラマの『さくら心中』は、桜子が櫛山社長に結婚を迫り、打算上等のふてぶてしさを隠さなくなった辺りから、ある意味持ち直してきました。桜子の心中騒動、さくら(篠川桃音さん)奪還劇から9年、女子中学生に成長したさくら(林丹丹さん)は血のつながらない兄・健(真山明大さん)大好きの多感な少女で、実母桜子がもたらした複雑な家庭環境と、クチさがない町の噂に心いためている最中ですが、健はすでにさんざん家の内外で人間の醜部を見せつけられて、揉まれ叩かれた結果、一種の開き直りに達し、東京に学ぶお坊っちゃん大学生としてマイペースとある種のシニシズム、エゴイズムに生きています。

さくらが預けられた押川家の養子のひとりで、養母の虐待の日々の中で幼いさくらを衷心いとおしみ、さくらも当時は実の兄のようになついていた陸雄(この枠2006年『偽りの花園』以来の佐野和真さん)は、高卒後辛酸をなめましたが縁あっていさみ酒造に雇われる身となり健・さくらと再会。こちらは可憐な少女に成長したさくらに、妹としてかわいがる懐かしむのとは別の感情も芽生えたようで、健兄ちゃん大好きのさくらをはさんでまた別立ての情念劇がスタートしそうです。

中学生さくらを演じる丹丹さんの、神経質キッツそうなところと、その神経が剥き出しで寒風にさらされているようなイタさとを兼ねそなえた雰囲気がいいですね。おかれた状況としてはかわいそう過ぎるくらいかわいそうなんだけれども、どっかピリピリツンケンして「可愛げがねーなこのアマは」という気も微量起こさせる。S心”を刺激されるとでも言うか。

微妙な丈の白ソックスにヒザの見えるミニスカート、“お手伝いさん風”の田舎ツインテールにビニールのハンドバッグ、設定時制としてはプレバブルの昭和60年ぐらいなのかなというところですが、そこからさらにもうひと昔遡ったような、“自意識を持て余し気味”の時期を迎えた、地方の狭い古都で暮らす女子中学生に、丹丹さんのオールドファッションド東洋美少女顔がナイスマッチです。

“林丹丹”さんという芸名、米倉涼子さん主演のドラマのクレジットで23年前に初めてお見かけして、“りん・たんたん”なのか?だったらあまりにも、歌のように音韻がリズミカル過ぎね?母さんのお肩をたたいてるか、いっそ銀の小粒のスッとするやつみたいだし?“はやし・にに”?(←青丹よし奈良の都は咲く花の~ってぐらいなもんで)とかいろいろ考えたものですが、はやし・たんたんでいいみたいです。今作でやっと確認。長々ご無礼いたしました。

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薄っすーい感じ

2011-02-18 23:27:54 | 芸能ネタ

最近、髪伸ばし放題で美容室に行っていないので、女性週刊誌系の話題をチェックしていなかったのですが、気がつけば芸能ニュースにおめでたい話題が続いてますね。

 まずは細川茂樹さん。お相手の名前を聞いても、聞いたことあるようなないような…だけれど、元シェイプUPガールズと聞けば、年格好もキャラもある程度わかります。細川さんと芸能歴はどっこいだし、ちょっと彼女のほうが年上かもしれませんね。「冷蔵庫のようなフトコロの深さのある女性」とはまた家電俳優の面目躍如なノロケかたで。

細川さんと言えばnon-noボーイフレンドから俳優デビューした頃は、そんなに沢山のご出演作を見ていたわけではないものの、“神経質で冷たい、性格悪め寄りの、都会的知性派な役”しかできないみたいなイメージがあり、感じとしてはデビュー当時の沢村一樹さんの、身長そんなに高くない版的な認識しかありませんでした。

“二の線専業”時代は、『古畑任三郎』で津川雅彦さんの妻三浦理恵子さんが浮気する編集者の役とか、昼帯『真珠夫人』ゴールデンSP完結版へのワンシーンゲスト出演ぐらいしか記憶に残っていませんが、2時間ドラマで美川憲一さんの売れない演歌歌手と加賀まりこさんのキッツいマネージャーに振り回される大卒(と思しき)若手P役を演じた辺りから、ドジで頼りない系のコミカルな役も結構こなせる人になってきて、だいぶ守備範囲を広げたな、これは生き残れるかも?と思っているうちに、2005『仮面ライダー響鬼』のタイトルロールをつとめる頃には、びっくりするほどどっかりと余裕かました、名実ともに“ライダー一座座長”にふさわしいたたずまいになっていました。

ステロタイプイケメンから、ここまでの45年間に何があったのか。お父上が銀行員な縁で日本経済新聞のCMキャラをつとめたりして、芸能界および芸能人として生きるご自身を“外視点”から俯瞰する機会を得たのも大きいか。

『響鬼』当時、伝統のヒーロー=仮面ライダー役に決まって何か心がけたことは?の雑誌インタヴューに「東映(=仮面ライダーシリーズの制作会社)の株を買いました」と答えておられましたっけ。ハンサムでカッコいいけど“役者しかできない”タイプでないことはもうじゅうぶんアピールされていると思う。これからはお勉強系番組の司会とか、キャスターなんかにも挑戦いけるんじゃないかな。“平成仮面ライダー”の中では正直、あんまり贔屓な作でもキャラでもなかった“響鬼”さんですが、とにかく「変身!」を演ってくれた俳優さんには、どんな形でもいいからカッコよく愛されたまま生き残って輝き続けてほしいと思います。

それから次のおめでたいは高橋克実さん。今年オン年節目の50歳になられますが、14歳年下の女性と再婚だそうですよ。芸能人ではなく一般人(←この言い回しも毎度どうかと思うが)女性ということで画像や本名の公開はありませんが、元シェイプUPガールズの中島史恵さんくりそつのスタイル抜群美女とか。うわー。またしてもシェイプ。シェイプUPガールズの検索ワードランキングが一気に上昇したのではあるまいか。五十路の高橋さんの14歳下と言うと、お相手も三十路半ばな計算ですが、それでも目撃証言“スタイル抜群”だそうなのだから、コレ本当に“当たり”引き当てたのでしょうな高橋さん。

高橋さんと言えば、劇団俳優からTV進出した後もチョイ役レベルの地味なポジションが長く、メジャーなドラマでユニークで笑えて、頭髪ともども記憶に残る脇役さんとして、さらには『トリビアの泉』『爆笑レッドカーペット』のキャラ立ちMCとして引く手数多になった頃にはすでにバツイチシングルで自由の身でしたから、あの風貌、キャラ、露出量ならそりゃ人生最良の遅れて来たモテ期だったことでしょう。

勢いに乗って『相棒 season 5の“名探偵登場”マーロウ矢木再び、なんてのはないかな。神戸くん(及川光博さん)が初対面して見ると、いつの間にやら髪フサフサになって、ボロビルのボロ部屋の、壁紙みたいに請求書貼りまくった一室だったはずの事務所に美人秘書が?…神戸「ずいぶん不釣り合いに華のある事務所でしたね」右京さん(水谷豊さん)「奥さんが兼ねてるようですねぇ(微嫉)」神戸「はぁ~」…なんてことも。

世の中最近またいちだんと、日韓入り乱れてローティーンのガールズアイドル隆盛だし、ヤッキーの活躍機会は相棒ワールドでも多そうなんですが。

ロンドンブーツ12号とのトーク番組だったか、劇団役者仲間だった前の奥様との結婚期を振り返って「“そのうち家族も増える(=子供もできる)かもしれないから”と言って引っ越したのに、増えるどころか減って、気がつけば1人暮らしになってた」とウケ狙い自虐していた高橋さん、“かもしれない”を現実にするチャンスがやってまいりましたな。

海の向こうでは先月66歳になったロッド・スチュアートが、通算何人めになるのか今となっては誰も正確に覚えてないんじゃないかってぐらいの奥さんとの間に、通算8人めのベイビーを誕生させたそうです。成せば成る、成さねば成らぬ何事も。成らぬは人の成さぬなりけり。皆さんお幸せに。

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そこの庶民のかた

2011-02-15 20:34:41 | デジタル・インターネット

週末をはさんで、愛用57ヶ月のPCに未曾有の危機が襲来しました。

まずは先週木曜=10日頃から、ネット閲覧やこのブログの記事投稿の最中、「ハードディスクの残量が少なくなっています。」のポップアップメッセージがえらく頻繁に湧いて出るようになった。

最初は「そうか、そう言えばディスククリーンアップっちゅうもの、最近、て言うか一度も、きちんとやったことがなかったな」と、素直にディスプレイのガイダンス通りにクリック、クリックしてクリーニングしたのですが、やってもやっても「残量少ないよ」が湧いて出る。出るたびに実際重くなってくるわけです。

そこで、先月、「入れときゃ心強いかな」ぐらいの気持ちでインストールしたRegistry Mechanicを起動させて、“レジストリのクリーニング”“断片化解消”を続けてやってみると、そこそこ空き容量ができたらしくそこそこ軽くもなったので、安心して閉じ電源オフったのが、『海賊戦隊ゴーカイジャー』1話をワクワク再生堪能して「ハカセ、アイムおもしれールカかっけーキャプテン、ジョー早くデレろー」と心地よいエキサイトのうちに就眠した13日(日)深夜。

ところが明けて14日(月)、起床一番PCを起動させると、まだIEにもwordにもOEにもアクセスしない先に、いきなり「残量少ないよ」がにょっきり湧いて出た(沈)。

しかも今度は、少ないにもほどがあり過ぎて、クリーニングの前段階の“どこをクリーニングすればどれくらいのディスク空きが作れるか”の計算すら途中で頓挫する勢い。昨夜、レジメカでのクリーニング完了でそこそこ軽くなってから、電源オフのままで、もちろん新しいソフトをインストールもしなければ、動画や音楽ファイルの読み込みもしないのに、言わば「寝てる間にディスクが喰われた」

これは、新手のウィルスにやられたか!?と、伝家の宝刀(?)ウイルスバスターを起動させスキャンさせようと思ったら、すでにこれを動かすスペースすら無くなっている。

覚悟を決めPCメーカーのサポートセンターのフリダにかけてみたら、この手の窓口の例にもれず、待たされる待たされる。やっとつながって「まずは、機械的な故障がないかどうかのチェックから。お買い上げ時同梱の“サポートサービス”CDROMはお手元にありますか?」と言われ焦って引き出しを掻き回したりしましたが、回り回って、ディスクを喰った“第一容疑者”は他でもない、セキュリティのために月額契約しているウイルスバスターそのものだと判明しました。ローカルディスクCの全容量63GBのところ、ウイバスのファイルだけで46GB埋めているという異常事態。

その時点でトレンドマイクロのお客様窓口受付時間は終了していたので、さらに一夜明けて本日(15日)、ナビダイヤルから再チャレンジして、結局ウイルスバスターを既存のヴァージョンから、ディスク占有量がよりコンパクトな最新版に切り替えることでめでたく、意外にすんなり問題解決。

急に「残量少」が際限なく湧き出るようになった原因としては、“ウイバスがPC内でウイルスを探し回るためのスイッチが、何かの要因で入ったままになった”ことが考えられるらしい。その“何か”は、予想通り、やはりわからず終いでした。

PCメーカー、ウイバスを月額契約しているプロバイダー、トレンドマイクロうち揃って、フリダ受付時間を過ぎるときっぱり見事に固定アナウンスしか流れなくなる取りつく島なさを別にすれば、丁寧でわかりやすいガイダンスを提供してくれたのが救い。さっぱり身に覚えのない、心当たりすらない“何かの要因”で、想像もつかない事態が起きるという、PCって本当に、57ヶ月付き合ってもいまだわけのわからないヤツです。

もののついでにあまり嬉しくない情報も飛び込んできました。メーカーさんによれば、この機種の補修部品は来年4月で供給打ち切りになるので、「万一、機械的故障の場合は、有償修理を希望されても対応可能なのは来年4月まで」。しかも、「故障の内容にもよりますが、補修部品はかなり高価になるので、お買い替えいただいたほうが有利な場合が多いです」。…嗚呼、家電品でこのフレーズ、何十回聞かされたことか。

つきましては当社直販システムから新機種をお買い上げいただければ、旧機種を長年ご愛用いただいている(←5年余でもう“長年”扱い!)ユーザー様への感謝サービスといたしましてお手持ち機種の下取り、サポートなど、一般量販店で買うよりも手厚くご用意申し上げます…とのこと。とりあえず、断る理由もないので、“容疑者突き止め”操作の時間中に、直販カタログを送ってもらう申し込みもしてしまいました。あーあ。

いまのいま、買い替えずに持ちこたえたとしても、Windows XPの延長サポートも結局は20144月まで。なんだか、メーカーさんの戦略にのっとって湧き出た「残量少」メッセージだったような気もします。

…それにしても『ゴーカイジャー』は予想を上回る美味しさでした。賞金首ビラの中でまでムンクの『叫び』顔芸炸裂してるハカセ(清水一希さん)(←しかも賞金がたったの100。女性のルカでも300,000なのに)は言うに及ばず、EDでバトルフィーバーJにつられて無理やりスパニッシュダンスステップ踏んでるジョー(山田裕貴さん)に地味に笑いました。 

1話アバンでいきなり先輩戦隊たち一気大放出のレジェンド大戦、Aパートから合体変形ロボ大活躍、船室の宝箱に歴代戦隊戦士型の、色とりどりのレンジャーキーざっくざく…という描写はお子さまたちも、先輩戦隊で育ったお父さん世代も大興奮でしょう。月河は元祖『秘密戦隊ゴレンジャー』をリアルタイム放送時視聴できていないので、伝説の「ゴレンジャーハリケーン!」が初めて動画で観られて感慨深ものがありました。

欲を言えば、1話終了時点で、他メンバーに比べてレッドのキャプテン・マーベラスが逆に薄めな気はしました。この作品が実質TVドラマデビューという、小澤亮太さんの滑舌の切れが未だしなせいもあるか。クールでストイックで無口めなジョーと、要所でかぶってしまう。「派手にいくぜっ!」が公式トップのキャッチだし、もっと陽性にはじけてほしいですね。「この星には宇宙最大のお宝があるそうだな?おとなしく在り処を教えな」と、体育教師みたいに拡声器でスピーチしてお宝ゲットしようとする海賊ってのも、じんわり笑ったけどね。海賊と言えば不意打ちでバリバリ相手船に殴り込んでガサ入れしてチカラずくで持ってくもんじゃないのか。まぁ、こういうおとぼけ方面も含めて、2話以降に期待です。

それからもちろん敵キャラの造形と、命名ね。1話の行動隊長“シカバネン”はフィンランド系とみました(?)。『超星艦隊セイザーXのアドさん=進藤学さんが声出の特務士官“バリゾーグ”は“罵詈雑言”から名づけられたのでしょうな。

あとね、敵役じゃないけど、例のゴーカイジャー地球初見参シーンでアイム(小池唯さん)に指名されたリーマン風おじさんが、OPのキャストクレジットで役名“庶民”だったのも笑ったな。直球そのまんま。“OL”“保育士”“宝石店店主”に混じっていきなり“庶民”って。職業なのか“庶民”。

35代めのメモリアルスーパー戦隊とあっていろいろ縛りが大変そうな今作ですが、“イケそうな予感”が1話から、細部いたるところからびんびん来ます。楽しみな向こう1年になりそうです。

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大切なことは君自身が

2011-02-13 14:53:49 | 昼ドラマ

月河が昼帯ドラマに“嵌まる”味を覚えたのが10年前の2001年、ちょうどいまと同じクールに放送されていた『女優・杏子』でした。なんとなく惰性で毎号読んでいたTV誌の、年明けから始まる新ドラマ紹介ページで「杏子は毒の強い女」というフレーズと、衣装合わせシーンと思しき、荻野目慶子さん扮する杏子の小さなスチールカットを見たのが、何とはなしの、きっかけと言えばきっかけ。年末年始特番に多くのページを割く号でもあり、新ドラマと言っても昼帯ですから、タテ2センチヨコ5センチかそこらの微々たるスペースだったと思います。

 ショービズバックステージものなら好物だし、ザ・女優魂なイメージの荻野目さんなら裏切られることもなかろう、撮り溜めの正月番組も飽きたし、暮れに借りたレンタルビデオも返却してしまったし…と、本当に何の気なしに1話見たら2話になり、あの年は確か第3話が週末跨ぎになるカレンダーだったので3話行き4話行き…で、10年を経たいまでも、「あれ以上に次回待望のテンションが下がらずに完走した連続ドラマは無かった」と断言できるくらい忘れ難い作になったのだから世の中わからない。

春は名のみの風の寒さや~♪な2月前半のいま時期は、杏子さん賭博同席黒い交際疑惑でオファーが途絶え女優生命のピンチ、夫・竜介さん(樋口浩二さん)の不倫疑惑で夫婦関係もピンチ、一方、この時期杏子さんと袂を分かっていた友ちゃん(渋谷琴乃さん)は介護派遣先の元・映画女優花村みすずさん夫妻(←実は内縁)の殉死?逝去で落ち込み…という切実なストーリー3本綯い合わさって進行していた記憶が。ヒロインの起こす波紋、巻き込まれる荒波だけではなく、取り巻く複数の人物たちの物語もしっかり射程に捉えて上下左右に振る、実に燃費のいいジェットコースタードラマでした。

ヒロインが昼帯ではよくある、常識外れや、奇矯な言動をしでかしても、“杏子さんはザ・女優でエキセントリックプラウドな女性だから”、劇中ドラマや映画の主役が1話の中で何度も二転三転するなどわけわからない展開になっても“実社会の芸能界も、理屈の通らないヘンな世界だから”で、なんとなく腑に落とさせる構造がおのずからできていた。“昼ドラ”であること、“芸能界と女優”がテーマであること、荻野目さんがヒロイン役であることなど、いろんなことをすべて逆手に取ったり順手に取ったりした、こんなにクレバーかつスイートスポットな作にももう出会えないかもしれません。

さて、同じ伝統枠の、同じ1月期クールで放送中の『さくら心中』はどうでしょうか。11日(金・祝)放送の第28話が未再生ですが(放送後2日経っても未再生という時点で体温差が歴然だが)、「どうしたらいいの」「なんとかならないかしら」「なんてひどいことをするのかしら」と、紙芝居のキャプションの様な台詞で感情表現する桜子(笛木優子さん)を筆頭に、どんどこずんどことチープな世界になってきていますぞ。お話が安いというより、舞台背景とかその見せ方が、もう満遍なく安い。

10日放送の27話では、さくらちゃん(篠川桃音さん)の養い親(お懐かしやうわさのチャンネル、木の葉のこさん)が情夫をくわえ込んだの情報に、さくらを取り返すチャンス!と桜子(笛木優子さん)勝(松田賢二さん)兄妹が押川家に押しかけて庭先で押し問答のシーン(←時節柄、相撲ネタ)(←嘘)、セミの声がみいみい響いて、厚化粧の環が蚊遣りを傍らに団扇パタパタしているにもかかわらず、半袖姿の桜子兄妹ともども、台詞のたびにクチから白い息が出ること出ること。そもそもいきなり日差しが斜めでオレンジ色で夏の光じゃないし、寒中の撮影なのまるわかり。「カット!」待ちで毛布とカイロ持ってスタンバるスタッフさんが映り込んでいないのが不思議なほど。そのもう12日前の押川家夕食のシーンでも、窓の外は真っ白白なのに庭先からの家の全景になると夕闇に包まれていたりしました。軒先の玄関灯に照らされての明るさがガラスに映っているなら、さらに明るい室内からあんなに白く見えるはずがないのに。

すでにクランクアップした村井国夫さんや、大島蓉子さんなどキャストの中でもベテランどころは、演出星田良子さんの手法を「しつこいくらい細かい」とクチを揃えてリスペクトするのですが、どこがそんなに細かいのか不思議。月河が再放送も含めて、一部分でも連続視聴したこの枠の昼帯ドラマ30数作の中でも、贔屓目に言っても3本の指には入る適当さ、雑さです。

昔、『スクール・ウォーズ』などの大映ドラマによく出ていた俳優さんが「寒い時期に設定が夏の、屋外のシーンを撮るときは、カメラが回り出す直前まで氷片を口に含んで(口内を冷やして)おいて、台詞で息が白くならないようにしました」「でも頑張って含み続けていると、よーいスタートでいきなり台詞のとき、舌がかじかんで噛むんですよね」とインタヴューで振り返っておられましたが、そんなアナログな手を打つ気も回らない、映ってはならないモノが映ったら撮り直す手間も惜しむ、士気の低い現場になってしまったのか。

思えばこの枠、20081月期の『安宅家の人々』を最後に、キャストスタッフクレジットを主題曲に乗せて、キャストが象徴的な寸劇を演じたり、(そこそこ)華麗なイメージCGが繰り広げられたりするOPが冠せられなくなり、その頃からシロウト目にも明らかな“制作予算の縮小再生産”の露呈の歴史になりました。

続く同年4月期『花衣夢衣』が始めてOP無しになったときは、人気漫画原作ゲットと衣装用の友禅などの着物がモノいり過ぎたか?と思いましたが、結局その後、OP映像が復活したのは最初からDVD販売と舞台公演セットで商品化されたと思しき『インディゴの夜』2010年)だけ。

「あって良かった」「作品の魅力になった」と言えるOPばかりでもなかったから、OPの有無で良作・成功作と貧作・雑作・駄作を決めるわけにもいかないですけれどね。『杏子』から10年、こだわって見つめ続けてきたこの枠との付き合いも、そろそろ考え直すときが来ているのかもしれません。

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おまんたーー

2011-02-10 16:28:36 | テレビ番組

今朝(10日)の『あさイチ』、背中視聴から何の気なし振り向いて画面を見たら、ショートキュロットに黒タイツにブーツの、女性の下半身大股開きがいきなり映っていて、有働さんいよいよ壊れた!?と思ったら、股関節トレーニングのレクチャー中の西堀裕美アナでした。さすがに、股関節型の髪アクセはなし。当たり前だ。この人、あさイチごはんなど料理コーナーでの惜しげもない不器用全開っぷりといい、結構、体張ってますよ。実家の親御さんが見ていたら、「NHKに入った自慢の娘がカメラの前で…」と茫然としたかも。「あんな姿晒したら有働先輩と同じくらい婚期が遅れてまう…」なんて。オフや打ち合わせ中には有働さんに「ニシボリ」とか呼び捨てにされてそう。でもやっぱりメガネかけてたほうが“らしい”かな。

『てっぱん』はそろそろ風呂敷たたみモードに入ったようで、やっとトランペットに焦点が戻るとともに、あかり(瀧本美織さん)実父も小市慢太郎さんにほぼ決まりか。放送開始23週ぐらいまでは「実父は判明するのか、顔出すのか」「出すとしたら誰俳優さんが扮するんだろう」とかなり話題になりました。千春(木南晴夏さん)が10代で憧れ、音楽の指導も受けていたらしいこと、かなり年上だったらしいことなど、劇中ちらちら糸口は提示されていましたが、小市さんとはなんとも渋いトコをついたキャスティング。しかも、アメリカ滞在10年で名をあげた作曲家との設定です。

小市さん、最初に「なんか、そこそこ端整なのに怪しい感じの、知的な俳優さんがいるなあ」と認識したのは2005年の『女系家族』での本当に怪しい私立探偵役だったか、その前年の『人間の証明』での何かだったか忘れましたが、どっちにせよ、エンディングのキャストクレジットが役名と併記されないドラマだったので、あの役の人がこの名前だと確証が持てるまでに何週かかかったうえ、最終的に「ふざけてんのかこの名前」と思ったこと、とりあえずお詫びしときます。

以来、『ハゲタカ』での栗山千明さんの新人キャスターをサポートする経済報道ディレクター役とか、『任侠ヘルパー』で介護地獄の西田尚美さんを元気づける元・同級生くんとか、『不毛地帯』で竹野内豊さんにペルシャ語原典をさらさら訳出して見せるテヘラン支所長とか、出れば必ず、少ない登場場面でも“味方に持つと心強い”役どころだったような気が。『てっぱん』の橘先生も、経緯はどうあれ結果としては身重の千春を独りにしてしまい、あかりという娘が誕生していたことも、村上家の養女になっていたことも知らずにいたわけですから、そこらへんがあかりや、初音お祖母ちゃん(富司純子さん)、ひいては尾道の養父母(遠藤憲一さん安田成美さん)にどう受け止められ、非があれば詫びて歩み寄りなるかどうかが見ものです。小市さんが扮するなら、最悪、やりっぱなしの最低男にはならないはず。

それにしても、養子発覚、ベッチャーばあちゃんとの出会いと和解、就職先倒産とお好み焼き屋開業などいろいろあった末に“実父が有名作曲家”判明ってことなら、回り回って結局は婦女子の大好物=シンデレラストーリーに落ち着きそうですな。

一方、NHKドラマ部門における東の正横綱格=大河ドラマ『江 ~姫たちの戦国~』は、ファンタジー大河と言うよりハーレクイン大河と言うより、『ベルばら』とかそっち方向の、少女歌劇大河への道をひた走っているようです。本能寺で果てる寸前の織田信長(豊川悦司さん)が最期に見るのが江(上野樹里さん)の笑顔の幻って。馬をあやつれないのに野盗の群れに取り囲まれた江の鞍後ろに、いきなり信長伯父上の幻出現って。タイタニック騎馬ヴァージョンって。いつの間にそんなに擬似恋愛な心の絆が結ばれていたんだ。

憎い父の仇と姉たちからは聞かされてきたけれど、当時は赤子で父の記憶のない江にとっては、愛憎半ばするの“憎”が形成されないうちに、その伯父上に惹かれるもののほうを強く感じてしまった。伯父と姪の血縁以上に、互いに“自分の中にもあるものと、(欲しいけれど)自分にないもの”を相手に見出した信長と江の心の交流は、もう少し深くきめ細かく掘り下げようがあったんじゃないかと思いますが、とにかく信長って、疾風のように生き急ぐキャラなので、ねっちり丁寧に掘り下げてると話がもたついてくるきらいがあるんですよね。“何考えてるかよくわからん、掴めん”うちに退場させたほうがカリスマ性がある。

2話だったか、次姉の初(水川あさみさん)が江に「そなただけが何も(=信長伯父が父上を切腹させた仇だということを)知らずにのうのうと生きてきたのじゃ」と言う場面が良かったですね。基本的には仲良し姉妹なのだけれど、初にしてみれば、恨みとか喪失感、最愛の父が悲運の最期を遂げてしまった悔しさといった“負の感情”を持たずに天真爛漫に生きられている末妹が羨ましくもあるし、自分の中にはあるそういう淋しさや暗さを、この妹とは共有できないのが残念という思いもある。

長姉の茶々(宮沢りえさん)が気位高くキッツいタイプなだけに、末妹の江が父を恋しがってめそめそでもしてくれれば、すぐ上の自分が姉らしく慰めてやることもできるのに。上にも下にもきょうだいのいる子は、結構、いろいろ物足りない思いもするし、疲れもするのです。

それはともかく、こちらのドラマは“少女歌劇大河”の色彩は別にして、『フォレスト・ガンプ』の戦国女性版という読み方もできるか。歴史教科書に載っているあの有名キャラ、この有名史実に、主人公が次々相まみえ、立ち会っていく。関ヶ原も、大阪冬の陣も夏の陣も、“どこかで江が見ていた”となりかねない勢いです。

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