★ もう人生で就職などすることなど間違いなくないのだが、
現役時代を振り返ってみても、
私自身は自分の仕事を選ぼうという意識など全くなかったと言っていい。
兎に角、子どもの頃から『何になりたい』など思ったこともないし
『何をやりたい』と思ったこともなかった。
ただ、周囲の状況から『与えられた』こと或いは『頼まれたこと』を自然に、やって生きてきた人生だったかなと思う。
就職活動もやったことはなく、勧められて縁故で入社しただけのことである。
★ 逆に定年後は、今も自分の『やりたいこと』をやって生きている。
定年後の人生がもう20年にもなるが、
これは間違いなく、『自分のやりたいこと』ばかりをやれている。
昨今の若い人たちの『就職先企業選択』の重視ポイントというグラフが出ていたが、
『給与・待遇』が一番で。
『仕事の内容』が最下位だった。
われわれの時代は、こんなことを考えることが
『殆どなかった』ようにも思う。
『給与・待遇』など自由業も入れるとその幅は大きくなるが、
『勤め人』の場合は多い・少ないと言っても、そんなに差がある訳ではないのでは、と思う。
若い人たちは、まだ実際に勤めていないので、『よくわかっていないのでは?』と思ったりする。
★ 私の場合は川崎重工業で民需末端市場分野の二輪事業の
それもマーケッテング分野だったが、これはオモシロかった。
自分の好きなことばかりを、好きなようにやれたし、
それでお金が貰えたから、こんなにいいことはなかった。
マーケッテングと称して、世界国中、日本国中を旅行して回れたのも最高だった。
そう言う意味では『仕事内容が魅力的』だったと言えるのだろう。
こんなグラフもあって、確かにそのような項目はあるのだが、
それは結果であって、目標ではなかったように思う。
91年生きてきたが、
もう一度生まれなおしても『同じ人生』でいいと思うほど満足な人生だった。
『幸せな人生』だったと言えるのだと思うが、
『欲がなかった』のがよかったのかも知れない。
一般に皆さんはどのように考えておられるのだろうか?