季節は初夏。すばらしい季節だ。
少しばかり簡単な用件があって自転車で洛西ニュウタウンに向かう。
拙宅から自転車で10分少しの距離である。2キロから3キロ程度。
用事を済ませてから、この日の撮影行脚が始まる。
洛西ニュウタウンは1960年代から70年代に新しく造成された街だ。
当時はモダンな町であったのだが、現在は少子化・高齢化・建物の老朽化
などの問題が出ている。新たに造成された街に共通する普遍的な問題だ。
でも地域住民団体や行政がいろんな課題に真剣に取り組み、少しでも
活力のある明るい街、住みよい街にと日常的に奮闘されている。
私はこの町ができる前に近くに越してきた。中学卒で就職のためである。
当時は勤務は朝8時から19時まで。むろん昼休みが1時間あった。
毎土曜日は17時までの仕事だったと記憶する。
今の時代では考えられないほどの長時間労働だったが、それが当たり前の
時代であった。
建物が建築される前の、造成工事が終わった更地で、週に一度の休みの
日曜の多くを草野球をして過ごしていた。
もう50年以上も前の話である。
その後、会社都合で新築された工場に移ったために、この地とは疎遠になった。
それでも20歳までの少年の頃の私が、まぎれもなく懸命に一時期を過ごした
場所であり、若さをまとったままに象嵌されている場所だ。ここで若い私に出会う。
だから妙に甘酸っぱい郷愁めいた思いを懐胎している。確かにこの地にあった
私自身の歴史と、過ごしてきた日々をいとおしく思う感覚が起きる。
それはさておき、通称ナンジャモンジャという樹が花のシーズンを迎えている。
正式名は「ヒトツバタゴ」。花はマンサクに似ているともいえる。純白の花弁が薫風に
なびいて、なんだか清冽なイメージを受ける花弁であり態様だ。
このナンジャモンジャを撮影しだしてから6.7年が過ぎるが、ほぼ毎年のように
撮影を目的にニュータウンに来ている。
この町には街路樹が多い。アメリカフウ(モミジバフウ)・ユリノキ・ケヤキ・
トウカエデ・クスノキ・イチョウなど多様だ。
それらの樹を見たり、小畑川沿いをゆっくりと散策することも私の楽しみの一つだ。
この日、5月11日に撮影した画像は例によってOnedriveに出しています。
よろしければご覧ください。「2017年」から「170511洛西激写散歩」に入って下さい。
宝飾品の画像は私の手作り商品です。
170511洛西撮影散歩